Rockman Sustainor Model 100Aをつい最近買った後にオーダーした、Rockmanらしい感じのペダルです(まあRockmanのリバイバルですしオスシ🍣)
GOAT Blue Series Generatorです!
これはかのRockman Distortion Generatorを現代の技術で蘇らせようという企画で生まれたディストーションエフェクターでございます。
Rockmanは00年代にはほとんど人気が廃れ、10年代中盤まではSustainorでも3〜4万円位で手に入る代物でした。
それがここ最近、とある日本の音楽ユニットの音を再現したい方が爆発的に増え、急激に値段が高騰し、以前よりも入手困難となりました。
またRockmanのハーフラックモジュール自体約28年前に生産完了しており、状態があまり良くないものがちらほらあり、脆弱性の問題もありました。
Rockmanの需要が高まる中、幾つかのペダルビルダーがリバイバルの製作に名乗りを上げ、その中の一つが、ペダルビルダーのGOATと新大久保の老舗楽器屋であるTC楽器のコラボ企画で生まれた「Generator」となります。
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20191013 楽器屋探訪〜THE中古楽器屋編〜 - Guitar Stuff Blog
でも紹介しましたが、俺は10年前にここで大量のRockmanを購入し、最近もXP-100aのアンプを買ったので思い入れが強いです(笑
しかし今回は贔屓目に見る事無く、公平な判断でオリジナルとどう違うのか等を検証していきます🧐
インターフェース
DGを模倣してるだけあり、各モード名は違えど全く一緒の構造をしてます。
敢えて右側から説明すると、まずDistortion/FiltersではDistortion Harmonics、Sustain、Dist. Threshのインジケータがあります。
Distortion Harmonicsはプリアンプセクションにおけるゲイン調整で、Low、Medium、Heavyと3段階に切り替えが出来る、オリジナルに準じたクリック式スライドスイッチとなってます。
主にゲイン量の調整ですが、ハーモニクス(歪のキャラ)もここで変わり、Lowだとトランスペアレント系のようなオーバードライブ、上げていくにつれてきめ細かくタイトになっていきます。
Sustainは4段階で調整出来るクリック式のつまみで、ここもゲイン量などに関わってます。
MAXにすればRockmanらしいロングサスティンなど得られます👍✨
Dist.ThreshはPUから信号を拾ってる時はLEDが点灯し、そうでない時は消灯します。
ブリッジミュート等をやってる時は信号に合わせて頻繁に点滅して面白いです(笑
(多分この機能も盛り込まれてるという事は、音の根幹に関わってるものと推測出来ます🧐)
次に中央の黒地のEQセクションですが、オリジナルではスライダーになってたのが、こちらではつまみ式となっており、折れる心配が無くなりました(笑
オリジナルに準じたEQと仮定すると、まずBassはローシェルフの調整で、12時を基準に増減します。
Sustainorなんかと比べ低音がかなりスポイルされがちなのでここを上げたり、逆に抜け感を良くしたければ下げるのもいいかも知れませんね🤔
Mid.Boostは600Hz帯のブーストとなっており、0がフラット、右に回していくとブーストされていきます。
2kHzはカットのみで、右に回し切った状態がフラット、左に回していくと2kHzが減衰していきます。
元々Rockmanのサウンド自体2kHzが減衰してるので、それをもっとアグレッシブにカットするものと思われます。
最後に左側のOutputセクションですが、まずPhaseとCleanのオンオフ式スライドスイッチがあります。
Phaseはオリジナルでいう所の「Phase Notcher™️」で、250Hzと2.5kHzをピンポイントでノッチして、元々掛かってるキャビシミュのキャビネットのタイプを1×12"から4×12"にしたような効果にしてくれます。
位相干渉で高域の抜けが良くなり、全体的にほんのりドンシャリサウンドになります。
Cleanはオリジナルの「Auto CLN™️」で、ギターのVolを絞ってクリーンサウンドを作る際に、減衰した音量と高域を補正してくれる機能です。
Treb Boostはマスターセクションにおける高域調整、さしずめアンプのPresenceに当たる機能で、ラインやミキサー、フルレンジスピーカー、ギターアンプのインプットなどそれぞれの出力先に合わせて適度に調整する機能です。
具体的には0だとモコモコし、上げていくと歪にエッジが加わり明るくなっていきます。
フットスイッチは2箇所あり、トゥルーバイパス式のオンオフと、ゲインブースト機能のLeadとなります。
トゥルーバイパスに関しては、オリジナルDGがバッファードバイパスになり、そのDGをバイパスにして他のディストーションを繋いで鳴らすと、信号がDGの中の回路にあるフィルターを通るのでそのディストーションもRockmanぽい感じになってそれが面白いんですが、トゥルーバイパスになってしまってそれが出来なくなったのが残念なのと(笑)、やはりオリジナルと同等のスペックを追求するならやはりバッファードバイパスにすべきかなと感じました。
Leadはオリジナルの「Lead Leveler Boost™️」で、コンプレッションを調整してゲインと高域をブーストします。
また聴覚上は低域がかなりブーストされるので、足りなかった低域補正にも貢献してます。
元々はラッチ信号で制御する機能で、フットスイッチやMIDI Octopusなどでオンオフしてたのですが、こちらのGeneratorではそのままオンオフ出来るので、機能性は大幅に向上してると言えます👍✨
電源はセンターマイナスの9VDCで500mA以上、BOSS PSA-100S等で動かせます。
サウンド
オリジナルのDGと比較してか、ディストーションエフェクター全体で見るかによって変わって来ると思われます🤔
まずDGと比較すると、コンプレッションやトーン、フィルターによる空気感は中々再現出来てると思います。
分厚くも特定のミドルレンジをノッチする事による分離感の良さやRockman特有の鼻詰まり感のあるトーン、強烈なコンプレッション、フィルターによる空気感、綺麗に伸びるロングサスティン等は良い感じですね👍✨
ただ細かく観察してみると、倍音が徹底的にカットされ、5、6弦のゴンゴンとRockman特有の癖のあるアタック音がGeneratorではあまり再現されておらず、ザラっとした感じが残ってしまってます。
このアタック音はRockmanの象徴として度々擬音として使われてきたのですが、Generatorだとそこが弱いですね。
次にトーンですが、写真の設定が本来フラットになるのですが、同じ設定のDGと比較すると高域がやたら強く、またローミッドが弱めなので、EQセッションを全て12時にした上でTreb.Boostを12〜1時くらいまで下げ、Volで全体の音量を調整して漸く近い音になる感じです。
なのでEQセクションは他のエフェクター同様全て12時から始めるのが良いかなと思いました。
次にディストーション全体でどうなのか?というと、これ、ギターアンプとフルレンジスピーカー両対応な感じで、ギターアンプで出力した場合一般的なディストーションエフェクターよりも滑らかでザラザラした感じのない、上品なミドル特化型ディストーションペダルという感じですね。
トーンとしてはBogner Ecstasy Red、Suhr Riot (Reloaded)、Ovaltone Q.O.O、EQ調整したADA MP-1-CHANNEL辺りが近いかな?と思います(ので今度比較しますw)