Guitar Stuff Blog

今まで使ったギターアンプやエフェクターを紹介したいと思います。

20200805 Rockman Sustainor Model 100A

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今年2020年の8月8日に某TC楽器店から、Rockman Distortion Generatorの独自解釈によるリバイバル&ペダル化した「G.O.A.T Blue Series Generator」が発売される予定となっております(俺も予約しました😃🤘

https://www.tcgakki.com//fair/116/

これは多くのRockmanフリークの方々には、入手困難なRockmanがリバイバルとして発売されるという事で、ある意味記念日となりえるかもしれません。

(しかし大多数の人は多分SustainorやXPRのプリアンプ部のような音色を望んでると思いますけどね😅

基本Rockmanはもうかれこれ30年くらい前にラック系のモジュールがディスコンになりどんどん減っていってるのと、昨今の某日本の音楽ユニットのギターサウンドの再現ブームでどんどん高騰していってます。

本場アメリカでも次第に数が減っており、中古価格がブームの日本とトントンになりつつあるので、こういったリバイバル企画は当時のサウンドを、30年も経ったリスキーな中古ではなく新品として手に入れられる絶好の機会だと思っております。

 

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そんな中、時代に逆行する形で俺はコイツを手に入れてきました(笑

Rockman Sustainor Model 100Aです!

SustainorについてはModel 200、Double IC、Model 100と順繰りに書き連ねてきましたが、今回はModel 100のマイナーチェンジ版と言える100Aが手に入ったので、それの記事を書こうかなと思います。

 

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(電源キャップねーぞゴラァ😡😡😡)

 

Sustainorについては概要やインターフェースなどは散々書いたので省きます(爆

立ち位置としては上記に書いた通りModel 100のマイナーチェンジ版で、Rockman専門サイトの

Rockman - By Tom Scholz

Rockmancentral.com

でさえ、何をどう改良したか書いてないくらいのマイナーチェンジぶりみたいです(笑

発売された期間は1987年の3月から同年の9月までで製造台数は約3000台、それ以降はModel 200となってます。

ちなみにModel 200が1987年9月から1989年5月までで約5700台、内Tom ScholzとGary Pihl専用に作られた所謂「REV.19」が2台だけ製造されたのが1989年の3月17日、同じく専用の「REV.20」が13台だけ製造されたのが1989年の4月20日となってます。

 

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(拾い画像ですが、Sustainor REV.20は「Preamp Gain」の部分が「Pre Treb」表記になってて、恐らくハイパスフィルタの役割)

 

Double ICが製造されたのが1989年6月から1992年の5月までで約1700台。

こうみるとREVシリーズは兎も角、Double ICは約3年の間で1700台に対し、Model 200は約1年8か月で5700台、100Aは6か月か7か月で3000台製造しており、その年によって生産台数や販売台数の推移などが凡そ伺えます。

因みに王者Model 100はというと、1986年1月から1987年4月までの約1年3か月で約11000台も製造しており、元から販売されてたヘッドホンアンプがブームを引き起こしたのも影響してますが、やはり発売当時は「何をどうやっても手に入らなかった幻のBOSTONサウンド」が、定価でも現実的な値段(2つ合わせて約6~7万円)のSustainorとStereo Chorus/Delayを買うだけで、アンプやミキサーさえあれば誰でも鳴らせるので如何に衝撃的でヒットしてたかが想像出来ます。

(ちなみにModel 100の製造期間中に100Aも一部時期が被って製造・販売してたみたいですね🧐)

 

サウンド

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裏切る事の無いROCKMANサウンドが炸裂します(笑

RockmanはModelで音の質感が結構変わってくるのですが、それ以外にも流通形態や製造過程が不明慮で、数値さえ合ってれば代替として使えるパーツをブランド問わずめちゃくちゃに使い散らかしてたらしいので、1個1個での個体差が激しくサウンドもちょっとずつ違ってくるそうです(某リペアショップ&ペダルビルダー談w

(つまり基礎的な構造が完璧に成り立ってるので、あの音の「本質」は変わらないのね。。。流石はTom Scholz御大&Bob Cedro 現MXRチーフ!)

それを踏まえてかどうかは分かりませんが、Model 100とも200とも違ったサウンドを奏でます。

まずModel 100と200の違いを書くと、Model 100は10kHz以降のハイシェルフが完全にカットされ、200ではカットされずに16kHz以降も帯域が出てる検証結果を、某日本のRockman研究家の方が波形を使って証明しましたが、これはかなり音に影響してます。

モニタースピーカー(YAMAHA MSP-3)での感想ですが、100ではPhase Notcherをオンにしても多少ミドルの分離が良くなる程度ですが、200ではハイトレブルや高域のエッジ感が強調され、当時のアメリカン風のドライでハイゲインなサウンドに寄せてってますね。

これは恐らく当時の音楽シーンにおけるギターサウンドの需要の変化とかが影響してるかと思われます(BOSTONのWalk Onが激しいメタリックなサウンド寄りだったり、当時併売されてたDistortion GeneratorやXPRもSustainor Model 100に比べて大分高域が強調されてハイゲインで汎用性の高めなサウンドだしね)

じゃあ中間の100Aはどうなん?となりますが、端的に描くと100の延長、10kHz以降はガッツリ切られてます。

なのでPhase Notcherによる影響度は100と同じく分離感が良くなりつつ丸みを保ったサウンドなんですが、全体的に100よりもかなりブライトなサウンドになってます(!)

200以降のようなハイトレブル、プレゼンス辺りのザクザクとした倍音成分が司る箇所は100Aには無いんですが、その代わり2~4kHz辺りのトレブルレンジががっつり盛られてる感じで、特にEdgeモードではAuto CLNをオンにすればギャリッとしたエッジ感のあるクランチサウンドまで出せます(これは100はおろか200でも出ません!)

また低音のピークも違う感じで、100Aの方が下です。

100はSuhr Riotみたいにローミッド~500Hz辺りが盛り上がって全体的にぶっとく感じるのですが、100Aはあからさまに100で盛り上がってる部分がスッキリとしてしまっていて(笑)、代わりにそれより下の低域がやや盛り上がっており、これが臨場感などを出してる感じがしました。

 

上の写真のようにDouble ICと比べた場合、Phase NotcherをオンにするとやはりDouble ICの方がザックザクのハイゲインサウンドで、100Aは丸っこくてややキンキンしがちなサウンドという感じでした。

ザクザクとキンキン、即ちDouble ICの方がハイトレブル、プレゼンスと呼ばれる高い帯域を司ってエッジが鋭く、100Aはハイミッド〜トレブルがあるのでブライトなサウンドという感じですね。

音の細かなキャラはほぼ別物と言っていいほど違いが激しいです。

 

まとめ

マイナーチェンジとは思えないほど、他のモデルと明確に違いが出てました。

この100Aや後の200での変更点から、やはり100でスポイルされがちな高域を補いたかったのかなと想像してますが、個体差が激しいらしいので何とも言えません(笑

またCLNモードにゲインを少しだけ付加するSemi CLN機能は、100同様「効いてるのか?」と疑う位微小にしか効きません(200とかは顕著に歪むんですが、100や100Aだと気持ち音が太くなって高域が伸びる程度)

その他の機能やトーンなどは概ねSustainorなので(当たり前かw)、「Treble Boost」や「Dist/Edge EQ Trim」を弄ってある程度100に近付けたり、逆に100には無かった高域を生かしたRockmanサウンドを構築するのもいいかもしれませんね😁🤘🤘🤘

 

*2020年9月18日更新

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Canary Guitars

様よりスイッチキャップの代替品を入手し、見事本来の姿を取り戻しました!👍🤘✨

他にひび割れたものもあったので全部交換し、スッキリ解決してます✨✨✨

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