3月の旅行以来のmy new gearでございます😂
というか。。。遂に手に入ってしまいました!
伝説の中の伝説、Ultimatum Distortion Generator(以下UDG)でございます!!!(*'∇')/゚・:*【祝】*:・゚\('∇'*)
伝説のペダル"UDG"
このUDGが造られたのはSR&D社がDunlop Manufacturing社(Jim Dunlop)に売却される年の1994年で、僅か100台のみ製造されました。
同時期に同じペダル型のアコースティックギターシミュレータ(アコシミュ)、Acoustic Guitar Pedal(以下AGP)も出てたのですが、こちらは1000台とUDGの10倍も造られたみたいです。
この頃のラインナップは正にSR&D社を縮小してるような感じで、
・X100(10th Anniversary)
・Soloist
・Bass Rockman
・Guitar Ace
・Metal Ace
・Bass Ace
・Aceシリーズ用12VDCアダプター
・UDG
・AGP
・A12-50(UDG搭載のコンボアンプ)
と、ヘッドホンアンプ類はありましたが、ハーフラックや1Uラックモジュールはもう生産完了してました。
その中でやはりUDGとA12-50が生産台数の少なさ(UDGが100台、A12-50が400台)や、テープサチュレーション回路を組み込んだ最新のBOSTON印のディストーションとして持て囃され、コレクターの間で高値で取引されてます(俺も大枚叩きました(っ’-‘)╮ =͟͟͞͞💰
特にUDGに関しては、2021年4月現在より9年くらい前でも3~5万とかで取引されてました。
インターフェース
シンプルな4つまみ構成のペダルで、恐らくAGPと筐体やつまみ、フットスイッチなどは使い回してたと思われます(笑
左からLevel、Treble、Bass、Gainとなってます。
フットスイッチは同社のTriple Foot SwitchやMIDI Foot Switch等と形状が同じですね。
電源は「センタープラス」の12VDCアダプターか、ネジ止めされてる底面のパネルを外して006P電池を2個使います。
因みにAGPも同じ仕様で、後のDunlop版のAGPとはかなり仕様が違うのでまた今度説明します(笑
トーン
ぶっちゃけるとRockmanの音です(爆
とは言っても、X100やRockmodules、XPR等とは全然ベクトルが違うという感じです。
従来の、これぞRockmanと言われるような音よりも高域が抑えられ、温かみがあって丸いサウンドになってます。
「普通の」Rockman類ですら80年代当時のディストーションに比べるとミドルが分厚くてエッジが滑らか、バイオリンのようなサウンドと比喩されましたが、それが更に大幅に丸くなったようなサウンドです。
これは前述の「テープサチュレーション回路」によるもので、テープサチュレーションのように音を太くし、真空管プリの特性のような鋭い高域を削る役割を担ってます。
このテープサチュレーション効果はBOSTONのアルバム「Walk On〜Life, Love & Hope」辺りのギターサウンドに適用されてると推測されます(ラックに自作の"Ultimatum Distortion"というハーフラックユニットがあり、これがテープサチュレーションシミュレータと言われてる)
ゲイン幅は狭く、0で歪の強いクランチ、MAXでもミドルゲイン位のディストーションなので、好みで調整するのが良いかなと思いました🤔
Distortion Generator(以下DG)程ガラリと変わらないみたいです。
EQはパッシブですが、これは調整が必要だと思いました。
両方フルにするとRockmanらしくない低域とハイミッドがガッツリ出たり、逆に12時にするとA12-50アンプのようなモコモコした音になるので、自由度は高いですがデフォルト的なセッティングは要注意という感じですね😅
Trebleは2.5kHz位のハイミッドが上がるような感じで、かなり明るい音にはなりますがエッジ感は無いです。
丁度SustainorやDGのTreb Boostのような感じにも聴こえなくは無いです🤔
0~MAX手前付近まではなだらかに高域が追加されていき、目盛りが10を超えると急に高域が強烈に出てくるEQカーブなので、3~4時の間で微調整するのがいいかなと思いました。
Bassは意外にかなり下の帯域を扱い、MAXでそれなりに迫力のある低音が出ます。
Rockmanにしてはかなり重厚な低音なので、従来のRockmoduleに差をつけるのに良い効き方かなと思われます🤘😎🤘
俺的にはTreble 3時、Bass 11時くらいがRockmanぽい音でいいなと思いました(UDGもRockmanだろうがw)
比べてみた
折角なのでDG(Large Circuit)、UDG、GOAT Generator、Takman XPR2の順で鳴らしてみました。
DG(Large Circuit)
(当たり前ですがw)DGが一番Rockmanらしいディストーションです。
コンプレッションによるニュアンスやトーンは他の追随を許さない感じで、これをEQで補正すればSustainorのサウンドにもなり得ます。
またこの4つの中では一番歪みます。
まずはコレをRockmanの基礎として、以下のディストーションエフェクターを考察します。
UDG
DGとは対称的に、多くの人が想像するようなRockmanぽさからかけ離れたサウンドという感じです(笑
やはりテープサチュレーションフィルターによる音の丸さが深く関わってる感じですね。
ゲイン幅やゲイン量はTakman XPR2と同じくらいです。
ただコンプ感はRockmanそのもので、テープサチュレーション込みでも根底にRockmanサウンドはあります。
BOSTONのLife, Love & Hopeのアルバムでは(使われてるかどうかは定かではありませんが)寧ろこのUDGっぽいギターサウンドが随所で聴けるので、そういった意味ではRockmanのギターサウンドとも言えますね☺️
GOAT Generator
トーンに関しては完全にDGそのものという感じで、後段でEQを微調整すれば更にオリジナルDGの音になりますし、延長上にSustainorの音もあります。
明らかにUDGよりRockmanらしいトーンではありますね(笑
ただコンプレッションが、従来のRockmanとは違い通常のコンプレッサーが掛かってるという感じで、ニュアンス面では上記2つには一歩届かないかなという感じに思えました。
ゲイン幅やゲイン量はDGに追随し、この中では2番目に歪みます。
Takman XPR2
XPRを基礎としてるのか、やはりUDG同様DGからはちょっとかけ離れたサウンドで、具体的にはDGでザックリ削られてる1.4〜2kHz辺りのハイミッドが出てきてる印象です。
またコンプレッションもGOAT同様一般的なコンプレッサーを掛けたという感じです。
ゲイン幅は狭く、またEQもToneのみ(DG系で言うTreb Boostに相当)なので音作りの幅も狭いですが、今から8年くらい前に再現したと考えればそこそこよく出来たクローンではありますね😃
TIPS
Rockman Centralをかつて運営していたBob Martyn氏から、UDGやA12-50、プロトタイプのULTIMATUMrに搭載されているテープサチュレーション回路、通称「Growl」について伺いました。
「通常電気には+と-それにアースがあります。Rockmanのディストーションは+の電気を使って作り、-の電気でEQフィルターを形成します。UDGやA12-50などは+と-両方の電気を使ってディストーションを形成します。+の電気が通常のディストーション、-の電気がGrowlのディストーションを形成します。これによってGrowl側のディストーションはEQの他ゲインステージもコントロール出来るようになります。その2つのディストーションをブレンドする事により、Auto CLNのようにギターのVolを絞ってクリーンサウンドを自然に形成出来ます。但しディストーションの歪み方がややファジーになります。」
という事だそうです😳
Scholz御大はアルバム「Walk On」の時にだけ、ハーフラックのUltimatum Distortion(お手製の非売品)を使ったそうですが、それ以外ではSustainor REV20以外のディストーションユニットは一切使ってないそうです。
まとめ
やはりUDGはRockmanにしては異端という感じですが、一方でRockmanらしさもあるという不思議なエフェクターです(笑
やはり従来のユニット同様、(筐体の見た目に反して)ギターアンプよりもミキサーやオーディオI/Fに送った方がRockmanらしいサウンドという感じですね🤔
またA12-50にもUDGが搭載されてるのですが、それとも若干違うサウンドなのかなと思いました。
僅か100台の生産、生産完了から27年経った現在では幻と言えるRockmanのディストーションペダル、ミントコンディションで手に入ったのは奇跡でした😭