今月はAnodized Brown Distortionでmngを終わらせるつもりでしたが、どうしても欲しくなって買いました笑
Suhr A.C.E Analog Cabinet Emulatorです!
これは同社のReactive Loadと併用して使う事を前提として作られたキャビシミュで、同じく同社のギターアンプ用キャビネット(Suhr 4×12" Celestion G12M Greenback)に特化したものとなってます。
俺がこれを買ったのはとある実験の為と、単純にアナログのキャビシミュが欲しかったからです😆
まずIRローダーとしてはTorpedo C.A.B M+が、IR用のwavファイルをD/A変換した時の音質の良さ(=コンバータの質)が他のものに比べて突出して良く、それに対する価格が激安(数十万円相当のミキシングコンソールに匹敵するらしい)なので、以後それをデフォルトとして使う事に決めました。
その一方で、
「IRとは無縁なフルアナログのキャビシミュが欲しいな」
という我欲に目覚め笑、前々からコレを候補に入れてました。
その他の候補としては
・ADA GCS-5
・AMT Chameleon
・Palmer PDI-03
・Hughes&Kettner Red Box
がありましたが(上から欲しい順)、今回は特に気になってたA.C.Eを選びました。
インターフェース
Input、Sub、Highs、Presenceの4つのつまみと、Lift/Ground、Bypass/Active、φ/Phaseの3つのトグルスイッチで構成されてます。
まずInputですがこれは文字通りインプットゲインを調整するもので、アンプのスピーカーアウトからFrom Ampに入力された信号にのみ作用しライン入力時はバイパスされます。
Subは低域の調整になりますが、あくまでスピーカーの特性としての低域の調整なので、重厚感や箱鳴りの雰囲気をここで調整します。
効き具合は本当に微かですね🤔
Highsはハイミッドの調整で、これらを駆使してスピーカーの方向性を決める感じです。
明る目のサウンドならややあげ目、逆に(C90 Blackshadowとかみたいな)ローミッドを強調したければ下げ目が良いでしょう。
Presenceは超高域の調整で、主に音の輪郭やエッジ感に作用します。
Highsとは帯域が殆ど被らないので、つまみ全てフルとか、逆に全てのつまみを左に振り切っても(12時がフラットの0になるので、左に振り切るとマイナスになるみたいです)音は破綻しないです👍✨
因みに海外の取説にはセッティング例が載ってて、それを参考にイコライジングするのもいいかも知れませんね😉
Lift/GroundはXLRにおけるグラウンドノイズを拾ってしまう場合、Lift側にしてそれを防ぎます。
音が若干変わるので、もしノイズが無い場合でも音作り目的でどちらかに振ってもいいかも知れません。
Bypass/Activeは一般的なエフェクターにおけるフットスイッチそのもので、こちらではアンプの上に置く前提で考えられてるっぽいので固定しやすいトグルスイッチになってるのかなと思われます。
φ/PhaseはXLRにおける位相を反転させる効果で、これも音が当然変わります。
電源は9Vで電池駆動も可能ですが、説明書によると電池では滅茶苦茶電気を食うのでアダプターを強く推奨してます😅
また"ファンタム電源は使うな"とも明記されてます😨
Lineは主にプリアンプや、Reactive Loadなどでラインレベルに落としたアンプの信号をこちらに入力します。
こちらからの入力の場合、Inputつまみはバイパスされます。
From Ampはアンプのスピーカーアウトから、スピーカーケーブルを介してこちらに繋ぎます。
この際に隣のTo Speakerにもスピーカーケーブルを繋ぎ、出力先はキャビネット(スピーカー)かダミーロードになります。
A.C.EではBalanced(XLR)とUnbalanced(シールドなど)の2つの出力系統を備え、XLRケーブルが無い等の例外を除けばXLRの方がノイズが乗りにくく機能も満載なのでオススメです😉✨
繋ぎ方としては、
・アンプのスピーカーアウト→A.C.EのFrom Ampインプット→(To Speakerアウトプットからキャビネット若しくはダミーロード)→A.C.EのBalanced or Unbalancedアウトプット(両方接続すると壊れます)からオーディオインターフェース→DAW
・アンプのスピーカーアウト→ダミーロードのスピーカーインプット→ダミーロードのラインアウトからA.C.EのLineインプット→A.C.EのBalanced or Unbalancedアウトプット→オーディオインターフェース→DAW
・"歪系ペダル→ペダル型クリーンプリアンプ" or "フロアプリアンプ"→A.C.EのLineインプット→A.C.EのBalanced or Unbalancedアウトプット→オーディオインターフェース→DAW
が主な使用方法でしょうか。
ただし、Lineインプット→Balanced or Unbalancedアウトプットの流れの場合、環境によっては音が小さくなり、Inputつまみも無効になるので、DAW側での音量調節が必至です(ラインレベルは元々トラブル防止の為に他のキャビシミュとかでもアッテネートされてたり、入力dBを調整出来るものが多い)
「フロア型プリアンプ」や「歪系ペダル→クリーンプリアンプ」
からA.C.Eに繋ぐ音作りの場合、ボードからミキサーやオーディオインターフェース、PAに直接送れるのでアンプが要りません🤘✨
ギターアンプ代わりにパワーアンプ内蔵型のフルレンジスピーカー1台あればライブも出来ます(*^^*)
鳴らしてみた
今回はHorizon Devices Apex Preampをプリアンプとして、まずA.C.Eを先頭にApex Preampの内蔵キャビシミュ、Torpedo C.A.B M+のVirtual Cabinetの順で鳴らし、音の違いを考察してみました。
A.C.Eは取説に載ってる「Suhr 4×12" Celestion G12M Greenback/Shure SM57」のセッティングを適用し、Apex Preampの内蔵キャビシミュはつまみを大体10時くらいにしたマイクセッティング、C.A.B M+はMarshall 1960B Celestion G12M25 GreenbackのVirtual Cabinetを適用してます。
まずアナログ(A.C.EとApex Preamp)とIR(C.A.B M+)では空気感に差異があり、IRはマイクの位置を調整してプロファイルされてるので、キャビとマイクの間や周囲の空間での反響も再現しており、そういった点ではIRの方がリアルなサウンドという感じです。
アナログのキャビシミュはPalmerやSansamp辺りが代表格で、それらは高域や低域がかなり削れて所謂「ライン臭さ」が結構感じられるのですが(Palmerは独特のEQである程度は改善出来る)、A.C.Eはその点が緩和され、DAWで録ったり、フルレンジスピーカーで鳴らすとそれなりに高域のエッジ感やボトムの重厚さが再現されてライン臭さというのは改善されてますね😎👍✨
Apex Preampもその点は同じようなクオリティで、モデルにしたスピーカーがA.C.EとApexとで違うのですが、その違いが割と分かりやすいです🧐
イコライジングに関しては、A.C.Eは3バンドそれぞれを操作する事により相互作用し、スピーカーはG12Mで固定、キャビの大きさや質が変わるような変化の仕方です。
Apexは何となくMesa Boogie Horizontal Cabinet(Celestion V30)みたいな音色が土台なのですが、Cab Simのつまみを回すとかなり音色が変化するので、単にマイクを移動させただけのシミュでは無い気がします🤔
一方C.A.B M+のIRに関しては、その時キャプチャーした設定が適用されるので、当然マイクの位置も種類も固定で、マイクの種類や位置を変えるにはその都度それらの設定を変えたwavファイルを読み込ませなければなりません。
その不利な点を払拭した「Virtual Cabinet」がC.A.B M+にはあり、これはデフォルトでいくつかの入ってる他、追加したい場合専用のキャビのデータを公式サイトで購入する必要がありますが、キャビネットのデータに対してマイクの位置や種類を変更出来ます。
そういった点ではC.A.B M+のVirtual Cabinetは音質もすこぶる良く、セッティングの自由度も高く、レイテンシーはほぼ皆無なので(少なくとも俺のクソ耳ではレイテンシーは0)、A.C.Eなどのアナログのキャビシミュより有利な気もしますが、やはりレイテンシーを感じる方や、AD→DA変換に抵抗のある方は、フルアナログのA.C.Eは音質も取り回しも良いのでオススメです(但しSuhr 4×12" Celestion G12M Greenback固定)
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