だいぶ前に買ったキャビネットシミュレータですが、最近更新を疎かにしておりまして、そろそろレビューしようかと思います笑
Palmer PDI03 JBです!
Palmerはドイツの会社で、主にスピーカーシミュレータのPDIシリーズや、アンプシミュレータのPocket Ampが有名です。
PDIシリーズは80年代に名だたるアーティストが挙って使っており、その他に類を見ない高品質なキャビシミュのサウンドは「Palmerサウンド」とも呼ばれてるそうです(真偽不明
Pocket Ampは一見Tech21社のSansamp GT2にも見えますが、音はかなり違くナチュラルなアンプサウンドが得られるとの事(機会があれば入手して確かめたいと思います😃
そんなPDIシリーズですが、今回入手したのはギタリストJoe Bonamassa氏のシグネチャーモデルであるPDI03 JBになります。
PDIシリーズは1Uラックの筐体ですがこちらのJB版は据え置き型となっており、アンプに直に置いてスピーカーやダミーロードに繋ぎつつ、ラインレベルの信号を出力出来ます。
1U系と違ってダミーロード機能は無く別途用意する必要がありますが、コンパクトで省スペースなのが醍醐味です👍✨
インターフェース・トーン
フラッグシップモデルにはダイヤル式のFilter VolumeとLine Outの2つのボリューム調整が付いてますが、こちらは0、-12、-24dBの3wayスライドスイッチ1つとなっております。
まずPDI03と同じ機能であるEQから説明すると、左側の3wayスライドスイッチにはDeep、Normal、Flatとあります。
Deepは文字通り重低音を強調する感じで、原音をあまり変えずに低域だけを持ち上げる感じです。
Normalでは低域が足りないなと感じた時や、箱鳴り感を出したい時にオンにすると良い感じに効いてくれます👍✨
FlatはNormalと比べると低域が減り、相対的に高域が強調されたように聴こえます。
恐らくPDI03自体最初からある程度低〜中域が強調されてて、より音楽的に聴こえるように調整されているものと思われます(つまりNormalが所謂Palmerサウンド)
次にBrightですが、これも文字通り高域を強調します。
通常よりも音量が上がり、全体的に明るさとエッジを加えたようになり、音の輪郭も強調します。
Deepと組み合わせて帯域の上と下を強調したラウドなサウンドが得られます🤘
Mellowはかなり高域を削り、文字通りまろやかなサウンドになります笑
削り方が半端なく、恐らく3.5kHz以上から急激にカットされてるので、場合によってはモコモコしたサウンドに聴こえるかも知れません。
Marshallなど高域が初めから強いアンプに噛ませてバランスを取る使い方がいいのかなと思いました。
JBスイッチ
このPDI03 JBには追加機能として「JBスイッチ」というものがあります。
これはミドルレンジをブーストするもので上げると音が太くなっていきますが、トーンもNormalに比べると変わります。
Medium、Heavyと2段階ありますが、聴いた感じMediumとHeavyにそこまで差はありませんでした。
この製品はパッシブで動くので、電源が要りません😳
アンプから繋ぎ、そこからダミーロードに繋げるだけで作動します。
比べてみた
今回は俺のお気に入りのApex Preampを使って、いくつかのキャビシミュと比べてみました。
順番としては
Apex Preamp Cab Sim
Palmer PDI03 JB
Suhr A.C.E
Two-Notes Le Clean
Torpedo C.A.B M+(70's Marshall 1960 Celestion G12M25 owned by EVH)
となります。
2番目のPalmerを基準として見ると、まずApexにビルトインされているキャビシミュはローミッドが強く、これが何となくMesa Boogieのような印象を受けます。
前々から書いてますが、ApexはMXR 5150 ODとMesa Boogieを足して2で割ったようなサウンドですね😆🤘✨
次にSuhr A.C.Eと比べるとSuhrの方が全体的に上と下が出ており、相対的にPalmerは中域が出て音が丸い印象です。
具体的にはSuhrの方がモダンな音、Palmerはヴィンテージな印象を受けました。
Two-Notes Le CleanのBalanced Outで使えるキャビシミュと比較すると、結構キャラが似てます。
気持ちLe Cleanの方が明るいサウンドという感じですがこちらはトーン調整が効かず、調整次第ではPalmerの方がよりブライトなサウンドが得られるでしょう(撮影時は全てNormal)
最後にIRとの比較ですが、他のアナログキャビシミュ同様空気感が違います😂
やはりアナログのキャビシミュとIRは別物と考えた方が良さそうですね。
ただ、アナログのキャビシミュはそれ独自のサウンドを形成し、それは本物のキャビネットでもIRでも出せない音なので、その音が気に入れば唯一無二でもありますね👍✨
「Palmerサウンド」と形容されるのも、Palmerのキャビシミュの質が高い故のものだと思います。
総評
昨今は優れたキャビシミュやIRローダーが色々ありますが、やはり名機と呼ばれるだけあり素晴らしいサウンドです👍✨
特にこのJBに関してはアンプの上に置ける、ボードに組めるというアドバンテージがあるので、個人的にはダミーロード搭載の1Uよりこちらの方が使い勝手が良いと思いました😃👍✨