Guitar Stuff Blog

今まで使ったギターアンプやエフェクターを紹介したいと思います。

20211206 Verocity Verotwin Custom 五一五丸-B2/FRD-B2 (五一五丸-B2編)

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11月はかなり散財しまして(数は少ないけど一個一個がめちゃ高い)、暫くmngは控えようと考えております笑

その渦中で購入したものの一つ、Verocity Verotwin Custom 五一五丸-B2/FRD-B2です!

 

Verocity

Verocityは日本のハンドメイドペダルビルダーで、色々なチューブアンプのエミュレータペダルを製造している事でよく知られています。

従来のアンプのプリアンプ部分の回路を再現し、プリ管部分をFETに置き換えることによりFETの真空管のような音響的特性を活かし、MXRサイズの筐体でそのアンプのサウンドを他のアンプなどで鳴らせるというものになっています。

ラインナップは多く、ヴィンテージパーツを使った限定品などもある為ディスコンも少なからずあるみたいです。

代表的なものだとREV.F-B2(Mesa Boogie Dual Rectifierの初期型)、五一五丸-B2(Peavey 5150)、FRD-B2(Friedman BE-100)、XTC-B2(Bogner Ecstasy)、UBER-B2(Bogner Uberschall)辺りでしょうか。

他にもハイゲイン系からヴィンテージまで、メジャーなものからマニアックなものまで多数あります。

また一部の製品に関しては今回のVerotwinのように2 in 1にする事も可能で、例えば片方にハイゲイン、もう片方にヴィンテージクランチのアンプエミュレータを搭載して幅広いサウンドメイキングが出来るようにしたりも出来ます👍✨

他にも筐体の塗装やつまみの形状、プレートの色なども選べ、デザインも自分好みに出来ます😉

 

インターフェース

今回俺はカスタム仕様でオーダーしたので、従来のペダルとは毛色が異なってます。

右側に「五一五丸-B2」、左側に「FRD-B2」を組み込んでます。

今回は「五一五丸-B2」について書いていきます。

まずEQは4つあり、Bass、Middle、Treble、Presenceで構成されてます。

GainとVolumeの2つのつまみも併せて計6つのつまみです。

Boostスイッチは単体ではフットスイッチになってますが、俺がオーダーした際に仕様上トグルスイッチとなってます。

電源はセンターマイナスの9Vアダプター表記になってますが18Vまで入力可能です。

9Vと18Vではニュアンスや音量面で差異が生じるので、自分好みの電圧を見つけられる自由度があります(俺は18Vの方が好きでした🥰

アウトプットはエフェクターアウトとプリアンプアウトの2種類あり、通常通りシールドを五一五丸-B2のアウトプットに挿すとエフェクター用、途中まで挿して引っ掛かる所で止めるとプリアンプとして機能します。

ボードに組んで出力先がギターアンプのインプットであればエフェクター用、パワーアンプやアンプのリターン、キャビネットシミュレータなどに繋ぐ場合はプリアンプ用になります。

 

トーン

基本的にVerocityのプリアンプ系は「プリアンプ」として出力した方がより理想的なサウンドになるので(DiezelやOrangeのペダルも同様)、今回はプリアンプとしての考察を書きます。

まずゲインですが元々のゲイン量があまり高くなく、オンにしても元ネタのPeavey 5150よりかなりゲインは低いです(五一五丸-B2のBoostオンでGainがMAXでPeavey 5150のPre Gainが10時位)

その上で歪の性質は、元のアンプの回路を再現し、プリ管の12AX7をFETに置き換えただけあって中々チューブアンプなニュアンスを醸し出しているように思えます。

ゲイン高めできめ細かく、ウォームで滑らかな歪は弾いていて心地良いです🤩

流石にPeavey 5150やD-Sound VH-510みたいな、本物のチューブを使った機材と比べると歪に硬さが目立ちますが、コンパクトな筐体で容易にボードに組める便利さを考えるとかなり有用かなと思いました。

EQはまずBassはあまり変化がありません。

気持ち低域をスッキリさせるか、音全体の太さを増すか位の効き方です。

Middleは恐らく1kHz辺りの、広くも狭くもない感じのQで推移し、0にすればドンシャリ、MAXにすれば厚みのあるモダンハイゲインサウンドになります。

使い勝手は良いので、楽曲に合った調整をするのに便利ですね。

Trebleは高域の増減というより高域のピークが動くような感じで、0だとハイミッドが強調され明るいサウンド、MAXだとエッジが鋭くなるという感じです。

音が痩せたり籠ったりしないので、耳に一番届きやすい高域の調整を事細かに決められるのは良いです🤟👍🌟

PresenceはBass同様聴覚上の変化はあまり感じず、超高域における倍音成分や音の輪郭に作用する感じです。

EQで音を一通り作りこんだ後、最終調整で弄る感じですね🤔

 

Roland JC-40

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まずはJC-40のリターンに繋いで鳴らしてみました。

ぶっちゃけJC-40でここまでのサウンドが出せるので音質はかなり高いです👍

厳しめに書くとPeavey 5150やVH-510に比べチューブ特有のざらつきが無く、歪にややソリッドな感じが漂いますが、そんな重箱の隅をつつく様な指摘が気にならない程音の質は高いと言えます。

 

Torpedo C.A.B M+

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続いてはキャビシミュ(Celestion Greenback系)を使って鳴らしてみました。

個人的にはJC-40よりも音に温かみが加わり、レンジが広くなってより臨場感が増したと感じました🤩

つまりJC-40でもあのようなサウンドが出せ、キャビシミュ通してオーディオI/Fやモニタースピーカーで鳴らすとより音作りが追い込め、最適なチューブパワーアンプに本物のMarshall 1960(A/B)にヴィンテージの英国製Celestion G12M25を搭載したキャビで鳴らせば、より理想的なサウンドになるかもしれませんね🤣

 

Verocity 五一五丸-B2 vs MXR 5150 Overdrive

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同じ「5150」の名を冠するエフェクター同士の対決!

五一五丸-B2はエフェクターモードにし、クリーンプリアンプにTwo Notes Le Cleanを使ってます。

キャビネットタイプはFriedman 4×12" Celestion G12M25 & V30を使用してます。

聴いた感じですと、五一五丸-B2の方が高域が強く音が前に出てきてます。

5150 ODは逆に音が引っ込んでますね笑

歪の成分は5150 ODの方がきめ細かく滑らか、よりチューブアンプのものに近いのかなと思いました。

しかしながら僅差の範囲ですので、5150 ODよりも音が前に出てソリッドな歪が欲しければ五一五丸-B2の方が良いかもしれませんね🤔

 

Verocity 五一五丸-B2 vs AMT P2

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お次はAMT社の大好評Laシリーズの中の一つ、P2が参戦!!⚔

両方プリアンプモードで駆動し、One Controlのループスイッチャーに入れてC.A.B M+に入力してます。

キャビタイプは上記と一緒です。

比べてみたところ、五一五丸-B2の方がミドルがふくよか、P2は低音が強く、ドライでカラッとしたサウンドという印象を受けました。

歪に関してはどちらも同じ位のきめ細かさを持ってますが、僅かに五一五丸-B2の方が分離感が良い印象を受けました。

しかしそれも誤差の範囲で、主に基本となるトーンにかなりの差があるので、そちらで好みの方を決めるのが良いかもしれません。

因みにゲイン量やEQの効きの良さはP2に分があります。

 

Peavey 5150 vs Vericity 五一五丸-B2 (JC-40 Return)

ラストはやはり本家本元、Peavey 5150との比較。

Peavey 5150はPreamp OutからJC-40のリターンに挿して鳴らしてます。

ツイートではべた褒めですが、改めて聴くとやはりPeavey 5150はチューブの醍醐味である豊富な倍音成分、歪のきめ細かさ、歪の粒の輪郭が際立っており、対して五一五丸-B2はそれらが薄い、或いは無いので平坦さが浮き彫りとなってます。

流石にアンプヘッドはボードに組み込めないので‪、利便性や可搬性を考えると五一五丸-B2の方が圧倒的有利ではありますが、好みは別として音質にかなりの差異はある事を念頭に置いておいた方が良いかもしれません。

 

総評

アンプエミュレータとしてはかなり優れた逸品で、昨今の国内ハンドメイド系エフェクターとしては確かに最上級と言っても過言では無いと思います。

しかしながら、完璧にチューブアンプの音やニュアンスを再現してる訳では無いので、(俺みたいに)深く尖った追求をされる方には評価が厳しいものになるかもしれません。

「どんなアンプでも気持ちの良いハイゲインディストーションを鳴らせる」

という土台があり、それぞれのモデルでトーンが違うシリーズと捉えれば、筐体のカスタマイズも兼ねてコレクションしたくなりますね🤣

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