今までやってこなかったであろう(というかキャビシミュをちゃんとした使い方をしなかったり、Torpedo C.A.B M+にぶん投げてたw)、エフェクターに搭載されているキャビシミュが、果たしてモニタースピーカーで鳴らすとどうなのか?という事が気になったので早速実験してみました🧐🏢🔬🌡
ROCKMAN
その元祖と言っても過言ではない、Rockmanのラインナップからまずは責めてみたいと思います(I'm Feeling Luckey⭐️)
Rockmanを語ると長くなるのでキャビシミュだけに焦点を合わせますが(笑)、Tom Scholzの理想のキャビネットをシミュレートしてるのかなと思いました。
元々2kHzが削られてローミッドとトレブルが分断されてはいるのですが、Phase Notcherをオンにする事により更にミドルレンジの特定の2箇所の帯域をピンポイントで削れるので、ミドルレンジにおいて独特の分離感や立体感を形成するような音を奏でます。
大まかに聴くと、一応Marshallの古いキャビネットも似たような鳴り方をするような気がします(一説にはCelestion G12Mを積んだ音をシミュレートしたとか)
音の奥行や分離感はすこぶる良く、元祖と言っても過言では無いのに非常に質が高いと感じました。
TAKMAN XPR Thousand Drive
Rockmanの音を10年代に蘇らせたという触れ込みのTakmanはどうでしょうか?
Rockmanと非常に良く似たサウンドではありますが、2kHzが削りきれてなく、またRockmanではカットされる高域成分が出て、全体的にハイ寄りという感じです。
キャビシミュ由来なのかは分かりませんが、Rockmanに比べるとペラペラなサウンドという感じです(笑
GOAT Generator
続いては20年代に話題となった、Distortion GeneratorのクローンのGOAT。
聴いた感じですと、PhaseをオンにしてるためかRockmanのようなミドルレンジの分離感があります(ただしオリジナルのDistortion Generatorとはやや効き方が異なります)
これだけでもかなり肉薄したサウンドを形成できるのでは?と考えてます(コンプレッションの手触りがオリジナルとかけ離れてるので、完全には一致しませんw)
Sansamp Classic
「これ一つだけで宅録楽勝!」として一世を風靡したSansamp Classicはどうでしょうか?
印象としては「かなり古いスピーカーを搭載したコンボアンプ」というものでした(笑
かなり低域と高域がカットされ、ミドルに集中しきってます🤣
試したのはVan Halen Hot Wired、Mesa Boogie KillerそしてKurt Cobainとアンプタイプやセッティングがバラバラなのですが、音の出口(キャビシミュ)は一緒という感じです。
Sansamp Flyrig RK5
Richie Kotzenシグネチャーのマルチであるこちらはどうか?
印象としては、OMG部がモダンハイゲイン系の歪な為か、Sansamp部を通しても古臭さは緩和されてます。
また恐らくBognerアンプ系の音を模倣しており、個人的には後述のAMT B2のキャビシミュモードよりこちらの方がBognerらしいなと感じました👍✨
Marshall DRP-1
Marshallの宅録専用機材であるDRP-1、個人的にはかなりアンプに肉薄したサウンドと思ってますが、キャビシミュの出来はどうでしょうか?
印象としてはかなりよく出来ており、Marshall特有の低音とハイミッド〜トレブルの出るドンシャリ型のトーンを活かしきってます👍✨
厳密に言えばやはりキャビシミュゆえにトレブル〜プレゼンスがやや足りないのでザラっとした感触があまり無いのですが、そういう音という前提で音作りしていくと、かなり使えるサウンドです!
KORG ToneWorks 104ds Hyper Distortion
KORGがToneWorksシリーズを出してた頃のデジタルディストーション。
アンプの他ライン出力も兼ね揃えてるので早速実験🏢🔬🌡
104dsの最大の強みは「スピーカーリゾネーター機能」で、スピーカーのサイズと空間の響きをシミュレートし、それらを2つのつまみで変化させられる点です。
Torpedo C.A.B M+に搭載されてるVirtual Cabinetも各パラメータを弄れるので、その原型とも言えます。
で、それらを操作する立体的で奥行きのあるサウンドを形成し、他のアナログのキャビシミュにかなりの差をつけてますね🤘✨
Hughes&Kettner Tubeman2
Hughes&KettnerはRed Boxというアナログのキャビシミュをかなり初期から作っており、そのカテゴリでは好評だったので期待が出来ます。
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個人的な感想ですが、正直滅茶苦茶良いです!👍✨
音はTubeman2の滑らかさと迫力を兼ねそろえ、キャビシミュにありがちな帯域の狭さをあまり感じさせる事も無く低域から高域までバランスよく出力されます。
チューブのサチュレーションやSAGといった特長も余す事無く再現しており、流石はキャビシミュ単体でヒットさせたメーカーです!
AMT B2
恐らくロシアで最も有名なペダルメーカーであろう(Electro-Harmonixは現在アメリカに戻ったので除外)、AMT社のLegendシリーズはどうか?
前回の記事
では「耳に痛いサウンド」と書きましたが(笑)、改めて聴くと確かに他のキャビシミュに比べるとかなり高域は出てます。
しかしかなり高いクオリティでBognerらしい音をシミュレートしており、EQ補正すればかなり良さげなサウンドになります!
逆に通常のキャビシミュだと高域が削られすぎてると捉えるか、Celestion V30のようなエッジ感のある高域をシミュレートしたと捉えれば納得が行くかもしれません👍✨
Custom Tones Ethos Overdrive
Dumble系アンプの雄と言われてるEthos Overdriveのキャビシミュはどうか?
因みにキャビシミュはオプションになるので、付いてない場合もあります。
思った以上にDumble感が出てて驚きました😳
レンジはバランスよく出てて、且つDumble特有のミドルが全面に押し出されたサウンドが炸裂します!🤘
アンプのインプットに繋いでDumbleらしい音を奏でるエフェクターは沢山ありますが、ライン直でDumbleらしい音を単体で出せるエフェクターとしては唯一無二なのかなと考えてます🙂
Orange Bax Bangeetar
プリアンプとして昨今俺の中で株が爆上がりなBaxさんですが(笑)、付属のキャビシミュ機構はどうなのか?
正直に申し上げると(笑)、良くないです🤮
アンプっぽいっちゃアンプっぽいんですが、ソリッドステートの小型練習用アンプみたいな音が出てきます(爆
他のキャビシミュは滑らかかつ迫力のあるギターサウンドの為のスピーカーをシミュレートするような形跡が見られるのですが、Baxにはもう少し頑張って欲しかったです😅
Horizon Devices Apex Preamp
ラストは「俺の持ってるエフェクターランキング TOP10」で堂々の6位にくい込んでるHorizon DevicesからApex Preamp。
やはり最新のキャビシミュ技術(アナログ)を搭載してるのか、他のキャビシミュに比べるとプレゼンス辺りのロスが無く、かなりアンプらしいサウンドという印象です。
正直頭一つ抜けてると俺は思ってます!
総評
時代によってキャビシミュの質にメリハリがあるのが顕著に感じられました。
一番異質なのはやはりRockmanかなと思いました。
あのエンクロージャーで囲まれた筐体内から出したようなサウンドは、他の機種ではエミュレート出来てなかったです。
またApex Preampが一番モダンな4×12"のキャビネットから出したようなサウンドに近く、次いでMarshall DRP-1、Hughes&Kettner Tubeman2と続きます。
逆にBaxはキツイです。
キャビシミュの存在は忘れた方がいいかもしれません(好きな方すいませんwww)
ダイジェスト