Guitar Stuff Blog

今まで使ったギターアンプやエフェクターを紹介したいと思います。

20221111 Soldano SLO Super Lead Overdrive

f:id:acidmb:20221109071907j:image

2022年11月10日時点ではまだ日本で発売されてない、今話題沸騰のペダルを緊急入手しました🚨🚧

Soldano Super Lead Overdrive(以下SLO)です‼️

Soldanoと言えばSLO-100があまりにも有名で、80年代のデビュー以来名だたる超スーパーギタリストが挙って使用し(それこそRockmanと同等かそれ以上😡)、それ以降は伝説のハイエンドブティックアンプとしてその地位を現在でも保持してます。

(かのPeavey 5150やMesa Boogie Dual RectifierもSLOのパk...オマージュとも言われてる位ですし)

昨今はBognerやFriedman、Hughes&Kettner、Diezelなどのアンプが台頭し、ブティックアンプ界では熾烈な争いが繰り広げられていますが、ハイエンドアンプの草分け的存在としてやはりその地位は揺るがない印象です💪

 

そんな中、2018年に創業者の天才技術者、Mike Soldano氏が引退を宣言し、世界中のファンが困惑し、一時期SLO-100の値段が暴騰しました。

しかし2020年に既存製品の製造・販売はBoutique Amp Distribution(通称BAD)に委託する形で復活し、今回のペダルのSLOや小型ソリッドステートアンプであるSLO Miniの回路設計などを担当してます。

Mike Soldano氏は前述のミニアンプやペダルの他、Jet Cityのアンプの回路設計も担当し、安価でSoldanoサウンドが出せると評判になるほどの天才で、Synergy Ampにもガッツリ関わってます(BognerやFriedmanもある)

 

Soldano製品はSLO-100が有名ですが、一時期YAMAHAがOEM先としてT100CやT50Cというアンプの製造をしていた時期がありました。

またSupercharger G.T.O.というペダルも出しており(G=Gain、T=Tone、O=Outputの意)これはSLO-100と同じプレート電圧で動作させるチューブオーバードライブでした。

(プレート電圧が同じなだけで、SLO-100の音は出ません)

今回のSLOは名機SLO-100の名を冠してるので、製作者の自信が伺えます👊( ¨̮💪)

 

インターフェース

Volume、Presence、Gain、High、Middle、Bassの(アンプライク系ペダルとしては)オーソドックスな6つのつまみと、右側面にDeepという押下式スイッチで構成されてます。

電源は一般的なエフェクター用の9Vアダプターで動作します(恐らく内部昇圧されてます)

大きさはFriedman BE-ODやBogner Ecstasy Red Miniと同等くらいでボードに組みやすいです👍✨

 

トーン

まず歪の性質ですが、極めてチューブアンプライクという印象を受けました。

チューブプリアンプの歪は基本的にザラザラしてるのですがファズみたいに音が潰れず、輪郭を持ってるので和音で弾けば特有の立体感が出てきます。

このSLOは恐らくディスクリート回路だと思われますが、そのチューブっぽい傾向が感じられます。

またGainつまみを回せばナチュラルに歪量が変化し、8~9時あたりでクランチ、12時でオーバードライブ、1~2時でディストーション、それ以降は歪量は緩やかに増えていくのもチューブアンプっぽいです😉👍✨

但しチューブアンプっぽさを極度に再現している為、一般的なディストーションエフェクターと比べると低域が散りやすく、ここは慣れが必要かもしれません。

 

Deepという押下式のスイッチは主にローエンドの膨らみをどうするかを決める感じで、押せばかなり膨らみます。

Diezel VH4みたいな地鳴りっぽい重低音とか、ADA MP-1みたいな迫力のある低音を足すとかではなく、通常でも散り気味な低域に更に膨らみを加えるので設定次第では音が籠ったりするかも知れません。

個人的にはオフにして低域をスッキリさせたままの方が扱いやすいかなと感じました😅

 

EQに関しては、まず4バンド全てQがやや広めで、土台のトーンに味付けをする体で収まってる印象です。

この辺もアンプのような効き方という感じで、比較的アグレッシブにトーンが変化するエフェクターと一線を画してます。

Bassは本当に微小な変化で、気持ち低域を増減します。

Deepとは違いピーキングなのでローエンドが膨らむとかは無いのですが、何せ微小な変化なので具体的な帯域が分かりづらいです(多分100~200Hz辺りの範囲かと)

Middleは500Hz辺りの可変かなと感じました(Guitar Butlerといい、この帯域は好きな人が多い気がする)

しかしなにぶん可変範囲が広めで可変値が狭いので、どちらかと言えば上げれば音が太くなり、下げればスッキリしたサウンドになる印象です。

Trebleは聴覚上1番変化が分かりやすく、Empress Heavyと大体同じの3kHz辺りかなと思われます。

4kHz辺りになるともっとエッジが立って硬い音になるので、Empressのような明るさと鋭くないキンキン感が絶妙に出る3kHzが近いと考えてます。

Presenceは4kHz辺りが近いですね。

本来のPresenceは音の輪郭や倍音成分に作用するものが多いですが、こちらはガッツリトーンに絡んできますね🤔

他の3バンドEQに比べるとQがやや狭く、下げればモコモコ、上げればキンキンザクザクになります。

SLOをプリアンプとして使う場合、このPresenceを上げて高域を賄えばクリーンプリアンプを挟まずともパワーアンプ直で行けるかと思われます👍

 

比べてみた

 

Soldano SLO vs Friedman BE-OD vs Bogner Ecstasy Red vs Diezel VH4

まずはBADを代表する4つのブティックアンプからのペダルを比べてみました。

今回は敢えてアンプで鳴らす事にし、Two-Rock Studio Signatureと専用キャビ(EVM-12S)で鳴らしてみました。

まず結論から行くと、BE-ODが顕著に高域が出て他のペダルとは一線を画すザクザク感が出てます。

それ以外を比べてみると、SLOは意外とフラットで癖が無く、Ecstasy Redは極端にモコモコし、VH4はハイミッドと低域が出てるややドンシャリ型という印象でした。

4つの中で無難で使いやすいのはSLO、とことん改造Marshallを突き詰めたアンプキラータイプのBE-OD、チューブよりもソリッドステートの硬いサウンドと合わせれば6弦のプルン感が堪らないEcstasy Red、適度なハイミッドと低域を足して迫力を持たせたVH4と棲み分けは出来てる印象です。

 

Soldano SLO vs Horizon Devices Apex Preamp vs MI Audio Megalith Delta vs Empress Heavy

今度は俺が所持してるハイゲインペダルの精鋭達と比較してみました⚔️

印象としてはどれもチューブアンプライクな歪ではありますが、やはりそれぞれの個性が際立つ感じで、SLOに至っては高域が丸く削られてる感があります。

Megalithも比較的丸いですが、それよりもSLOの方がウォームなサウンドですね🤔

モダンハイゲインとなるとHeavyやApex Preampの方がエッジが鋭くそれっぽい感があり、SLOの方が忠実にチューブ的なニュアンスを出してると思います。

 

Soldano SLO vs AMT S2

最後に最もSLO-100を再現したと言われるAMT S2との比較⚔️⚔️

俺個人の感想ですが、YouTubeなどでSLO-100とSLOを比較した動画を色々参考にしてますが、アンプの方に近いのはS2かなと思います。

(様々な動画の音源を聴く限りでは)アンプの方がペダルよりもっと低域と高域が強調されててズンズン感とザクザク感があり、S2はその辺を上手く再現してるのに対し、SLOは高域と帯域が不足してて変な中域が目立ちます。

Gainつまみを回してリニアに歪量が変化する様はSLOの方が近いですが、SLO-100にハイゲイントーンを求めるならS2の方が良いかなと思いました。

 

総評

非常にアンプライクなペダルだと思いました。

ただアンプライク故に、エフェクターに比べると低音が散り気味だったり音の芯が不足してるのと、SLO-100と比べると低域と高域が不足気味なので、ゲインブースターやEQなどで補正すると良いかも知れません😃

また動画などを聴いた時に思ってたのですが、繋ぐ先のアンプやキャビにかなり影響を受けるアンプフレンドリータイプのペダルかなと思いました(BE-ODとは真逆w)

アンプやIRの個性を維持しつつ、そこにSLOのエッセンスを加えて音作りをするという感じですね。

後々日本でも発売されると思われますが、好みが分かれそうなペダルかなと思いました(個人的には好き🥰

サウンドハウス

DJI