Guitar Stuff Blog

今まで使ったギターアンプやエフェクターを紹介したいと思います。

20181128 Supro 1305 Drive

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4つオーダーした内の1つ、Supro 1305 Drive(以下1305)が漸くやって参りました(^o^)/

 

Suproアンプは60年代にアメリカにあったValco社という会社の銘柄で、主にギターやギターアンプ、ベース用のコンボアンプを製造しておりましたが、Fender Bassman同様ベース用のアンプにギターを繋ぐと独得の良質なサウンドを叩き出したため瞬く間にギタリストに広まった経緯があります。

特に有名なユーザーはやはりJimmy Page氏で、Stairway to Heavenのエレキパートはこのアンプが使われたそうです(Suproそんなに詳しくないのでうろ覚えですいませんw)

後はJimi Hendrixなどもレコーディングで使用したり、著名なギタリストには結構注目されてたらしいですね(゚ロ゚)

ThunderboltやReverb、Dual Toneなどコンボアンプでのラインナップは小型から大型まで充実しておりましたが、惜しくも1968年に会社は解散しました。

その後2003年にAbsara Audio社に買収され、当時のギターやアンプ群のリイシューや、新たにコンパクトエフェクターなどを展開し今日に至ります。

エフェクターはブースター、オーバードライブ、ファズなどの歪系からトレモロやアナログディレイなどを展開し、商品点数は少ないものの軒並み良い評価が得られてます。

特に話題に上がるのが今回買った1305で、往年のSuproアンプのサウンドをエミュレートし、「ウチのペダルでしかウチのアンプの音を再現出来ないから‾͟͟͞(((ꎤ๑‾᷅༬‾᷄๑)̂—̳͟͞͞o」

とかなりの意気込みがあります(笑)

というのもSuproアンプのエミュレータは、元のアンプが有名なミュージシャンがこぞって使った&リイシューが出るまでは幻のアンプだったため、多くのペダルビルダーが拘りの製品を発表し、中にはSHODの前身でプレミア級の価格のHoney Bee Overdriveや、お馴染みJHSシリーズのLightning Boltなどの人気製品まで出てきてしまったので、本家の看板を背負って市場に殴り込みを掛けたんでしょう‾͟͟͞(((ꎤ๑‾᷅༬‾᷄๑)̂—̳͟͞͞o

トレモロなどもアナログチックでウォームな音質がウケてそこそこ評判ですが、やはり同社の看板ペダルは1305でしょう。

これはEVH本人監修のMXR 5150ODと同じような威厳を感じさせてくれます(´;ω;`)

では早速感想をば書いていきますY(><。)Y

 

・インターフェース

お馴染みVol、Tone、Gainの3ノブと、「Bold/Rich」の切替トグルスイッチがあり、これはSick Asとかのものと同様ヘッドルームを変更し歪量を決めます。

Boldは歪を少なくして音を太くし、Richはゲインが上がります。

内部トリマーで歪の最低値を決める事が出来るそうですが、開けるのが面倒臭い(笑)のと、そのままで充分良い音なので弄ってません(´>ω∂`)

またExpedal Outputにボリュームペダルなどを突っ込むことによって演奏中に歪量を変えられるという便利仕様にもなってます。

(ギター→Volペダル→ディストーションでも歪量は落ちますが、音量も当然ガクッと下がるので、音量をキープしたまま歪量を足でシームレスに変えられるという感じ)

電源は9V電池か、9~18V対応のアダプターで、電圧が高い程音が太くなります。

電池ホルダーは同社が売りにしてるケース収納型で、素早く、安定して入れられるのだとか(笑)

 

・トーンや歪量など

歪み方に関しては、デフォルトで0でクランチ、上げていくと確かに謳い文句通りヴィンテージアンプを無理矢理歪ませたような程よい粗さがあります。

但しMAXにするとヴィンテージファズみたいな潰れた音になるのがちょっと不自然かも?(笑)

俺的にはMin〜1時くらいの間で調整するのが好みです(*´ェ`*)

Toneつまみに関しては効きは微小で、下げてローミッドの膨らみを追加するか、上げてハイミッドの太さを維持したエッジを立たせるかですかね。

本当に効果は微小なので、音作りの幅は狭いけど、最終的な自分好みの傾向は決めやすく感じました。

(多分アンプのToneノブと同じ効き方を再現したのかなと推測してますd('∀'*)

全体的なトーンはやはり良い意味で古臭いフィルターが掛かっており、非常に味わいのあるサウンドですY(><。)Y

あくまで初期のZepのような歪み方に留まってます。

なのでRoyal Albert Hallのギターサウンドはまた別物なので勘違いしないように(爆)

歪み方やコンプレッションなんかはチューブアンプらしくナチュラルで、これはCatalinbread No.55やJHS Twin Twelveにもかなり通ずるところがあるので今度比較します(笑)

(気づいたけどGuyatone PS001も似てるな、よし比較(*・ω・*)wkwk

BoldとRichのトグルスイッチでヘッドルームを変えられますが何れも高めで、Richだとギター側のVolノブで3、Boldだと4でクリーンサウンドが作れます。

ピッキングニュアンスも抜群で、強弱に程よく反応してくれる他、特に一音一音の輪郭がはっきりとしてる為、あまり歪ませないでコード弾きすると立体感がパネェです‾͟͟͞(((ꎤ๑‾᷅༬‾᷄๑)̂—̳͟͞͞o

このレスポンスはやはりアンプで、内部に独自のトランスを内蔵したりしてなるべくモノホンのアンプのニュアンスをペダルで再現しようとする意気込みが感じられます(*´ェ`*)

HBODやJHSに対抗出来る自信がよく分かりましたm(__)m

 

・アンプを選ぶorアンプキラー?

今回はJC-40とPeavey BanditのWarmモードのクリーンで試しましたが、結論から書くとアンプの影響をかなり受けます。

やはりJC-40とBanditではJC-40の方が音が硬く輪郭がはっきりとしており、対するBanditは全体的に音が丸くなり温かみがあります。

EQや粗めな歪み方などは一緒なので、Suproの基本コンセプトは変えずに最終的な音を決めたい場合はスタジオなどで色々試すのが良いかなと思います。

また案外リターン挿しの相性も良く、JC-40でもリターンだとインプットよりも低音が強調され、エッジが丸く削られて温かみのあるサウンドになりました(*´ェ`*)

 

・どんなジャンルに合う?

やはり歪み方や独得の空気感から60年代のロック〜ハードロックですね(つまりZepp

俺が持ってる範囲だと、No.55とかTwin Twelveとかと同じような使い方が出来ます。

またGain MAXにしたファズ(笑)もとりわけ悪い訳ではなく、古めのFuzz Face系のサウンドならカバー出来ると思います(Big Muffはちょっと違う感じ)

また内部トリマーを弄ればジャズなんかも全然行けますね(^o^)/

HR/HMは無理(爆)

グランジやオルタナは、クランチから(ディストーションは飛ばして)ファズまで行けるので案外合うかなって感じです。

 

・総評

最初音を出した時「これやべー(笑)」ってなったペダルなので、ロー〜ミドルゲインで古臭いフィルターが掛かったチューブアンプライクなペダルをお探しならオススメです。

逆にハイファイさや透明性、TS系みたいな音を求めるならお門違いですね(笑)

謳い文句では「ケンタウロスよりもダイナミックレンジで使いやすい」みたいな(かなり強気なw)事も書いてましたがどうなんでしょ?

(ケンタウロスなんてガラス越しに見ただけで試奏なんて恐ろしい😱)

次回は色々なペダルと比較してみたいと思いますY(><。)YY(><。)Y

 

2018年11月現在、サウンドハウス様が国内代理店となっております^^

サウンドハウス

20181124 Bogner Ecstasyシリーズのvariacスイッチ

本日給料も入り、Ecstasyのミニペダルの購入も検討しましたが、やはり所持してるレギュラー版の存在や、赤青をコンプリートしたい症候群に駆られそうな気持ちが予算に若干響くので、他のペダルを購入しました(笑

(まあ多分その内購入しそうですがww

ツイッターにも書きましたが、新たに購入したペダルが計4台、LEDが点灯せず代替品待ちのRivera DSと併せて5台のペダルがまだ手元に無く、より詳しいレビューが出来ないのが現状です(笑

なので、Ecstasyのミニペダルの発売前記念(笑)として、今回は多くのBognerペダルに付いてるvariacスイッチについて俺個人の感想をより詳しく書いていきますY(><。)Y

variacスイッチについては最初効果が分かりづらく、音量がガクッと下がる程度のものとしか認識してませんでした。

また歪が若干濁るとか、Rockman Sustainorの音に似せるなら極めて重要なフィルターになるとか、色々書き連ねましたが、ここで改めて結論を出そうかなと思います。

(この記事を書いた後でまた二転三転しそうw

 

・音量が下がる

これは過去も今も共通の認識で、恐らくこれを感じない人はいないでしょ(^^;;っていうぐらい差があります。

ではどのくらい下がるか?というと、オフでVolつまみが9時なら、オンだと10時で大体同じくらいですね。

ライブやレコーディング中にあの小さいトグルスイッチを弄る事も無いと思いますし、どちらかの音量に固定すればさほど気にはならないんじゃないかなと思います。

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・コンプレッション

variacスイッチで特に顕著に感じられるのがコンプレッションの強弱ですね(^o^)/

オフだと本当に自然な感じなのでピッキングの強弱がモロに出て、オンにすればそれが比較的均一になるので、弾きやすくなる感じです。

ピッキングニュアンスを大切にする人はオフ、スムーズさや弾きやすさ重視ならオンが良いでしょう(^o^)/

 

・ゲイン量とサスティン

上の写真の3機種でゲインは底上げされますが、効果は機種によってまちまちという感じです。

赤や黄色はさ程反映されず、青は元々ゲインが低いので効果が非常に分かりやすいです。

以前variacを入れると歪み方が汚くなる的な事を書きましたが、改めて弾いたところそんな感じはありませんでした(爆)

またサスティンはコンプレッションの関係で若干伸びます。

 

・ギター側のVolノブへの追従性

ギター側のVolを絞ってクリーンになる変化は果たしてオンとオフで違うのか?

ゲイン12時、エフェクター側のVolはなるべく同じ音量で試したところ、双方とも1.5位でクリーンになったので、ヘッドルームの高さはさ程変わりない感じです。

 

もう何年も気にしてなかったvariacですが、改めて比較したら色々気づけた事が多数有りました(*´ェ`*)

 

*余談

Bogner Ecstasy Red vs Tech21 Flyrig RK5

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前回からBognerとRK5はかなり似てると散々書いたので比較しました(笑)

因みにアンプのインプットだとRK5側がかなりシャリシャリのチープな音(笑)になるので、Ecstasyはインプットとリターン、RK5はリターンのみの比較となります。

 

それで結果ですが、双方リターン接続で、かつBogner側でEQなどを弄るとかなり近いサウンドが得られましたY(><。)Y

全体的なトーンがかなり似通っており、RK5はよりMarshallらしい粗めな音、対してBognerは綺麗に纏まった感じの上品なサウンドと言った所でしょうか。

 

因みにBognerの方をインプットに挿した音とリターン接続のRK5だと、Bognerの方がEQに自由が利く分幅広いトーンで且つ太いサウンドが得られます(^o^)/

これも兼ねてBognerペダルはインプット推奨ですね(つかディストーションペダルはパワーアンプアウトが特別に設けられてない限りインプット前提ですがw)

RK5はRichie Kotzenのシグネチャープリアンプですが、やはり本人がBognerを複数台所持しメインで使ってる事から、それをモチーフにした説は濃厚だなと改めて思いました(*´ェ`*)

サウンドハウス

20181120 Shin's Music Dumbloid

Guyatoneのペダルの実験記事はまだ書きますが比較対象がまだ帰ってきてないので、箸休めにちょっと気になってるペダルの簡単な試奏レビューをメモがてら書いておこうかなと思います(´>ω∂`)

因みにこのペダルは俺的にお値段がかなり張るので手が出せないブティック系のペダルです(笑)

 

まず簡単に概要を説明しておきますと、Dumbloidはその名の通りDumbleアンプをモチーフにしたペダルで、日本の大物ギタリスト専用にチューニングされたシグネチャーや、ブースト機能付き、2chプリセット式など多数の派生があります。

Shin's Music自体も大手のMXRとコラボしてShin-Juku Driveというディストーションペダルを手掛けており、中々勢いに乗ってるビルダーでもあります。

今回は全く追加機能の付いてないもの(俗に言うバニラw)を試してきました。

 

・インターフェース

Vol、Gain、Toneの基本的な3ノブの他、「Accent」という、所謂プレゼンスに当たるノブの計4ノブで構成されてるペダルです。

謳い文句ではプリ・プリアンプと名乗ってるとおり、アンプをクリーンサウンドにしてインプットに繋ぐ使い方を前提としてます。

電源は9Vアダプターか汎用のエフェクター用電池で動作します。

 

・歪量と歪の傾向

歪量はかなり幅広く変化し、クリーンに近いクランチから強めでアンプライクなディストーションまで変化します。

歪み方は、

「当該のアンプを弱目から強烈に歪ませたらこうなりました😉」

という感じをモロに受け、エフェクターライクでもなく、当該アンプの個性を封じるアンプライク系エフェクターとも違う、アンプ依存型のペダルという感じで、プリ・プリアンプという表現も理解出来ます。

なので良い意味でアンプの良さが引き出され、悪い意味だと没個性という感じです。

 

・ToneとAccentによるEQ調整

Toneはローパスフィルタ、Accentはプレゼンスの帯域でのローパスフィルタという感じで、可変範囲を広く調整する感じです。

なので露骨にトーンを変えるというより、Toneでは音が奥に引っ込むかの前に出るかの調整、Accentでは音の全体的な明るさの調整に留まってます。

繋いだアンプ本来のトーンをなるべく崩さない設計になっており、トランスペアレント系にも通ずるところがあります。

 

・どんなジャンルに合うか?

ゴリゴリのメタル系以外なら何でもいけると思います。

特にフュージョンやブルース、ロックなんかにはかなり強いトーンとなってますので、その辺をやる場合には便利かなと思います。

但しアンプのクリーンサウンドにほぼ100%依存するので、やるジャンルでアンプを選んだ方が良いかもです。

 

・Van Weelden Royal Overdriveと比べてどうなの?

比較したアンプも違いますし(RODはJC-40でDumbloidはFender TRでした)、参考にならないかもですが書いておきますと、RODは繋いだアンプの個性を強烈に封印し、Dumbloidは完全にアンプ依存なので、音の方向性はRODの方があると思います。

ROD=歪み方、トーンなどを完全にDumble ODSに寄せてる。

Dumbloid=Dumble ODS or SSSというより繋いだアンプをゲインやトレブルをブーストなどしてエンハンスしてる。

(しかしあくまで俺個人の意見なので、もしかしたら自然な響きのDumbloidの方がDumbleに近いという場合もありますし、参考程度にお願いします(´>ω∂`)

お値段はDumbloidの最上位機種?(2chプリセット出来るやつ)と、仲介業者がほぼ無いReverb.comで買ったROD(配送料、消費税、通関手数料込)が大体同じくらいです。

(更にその上に国内正規品並行輸入品問わずちょっとだけ高いEthos Overdrive w TLE/Classic SWが君臨してるわけですがw)

俺はDumbloidとRODどちらが好きか?と訊かれたら、迷わずRODを選びますY(><。)Y

 

・総評

マジでアンプを選ぶペダルなので、しょぼいアンプならしょぼい歪、高級機種ならそれなりの歪を奏でてくれます(笑)

このペダル単体の値段も中々するので、これを欲しい物リストに入れてる方は(スタジオ常設、手持ち問わず)アンプも考慮しておいた方が良いですね(^o^)/

サウンドハウス

20181118 Guyatone PS-001 Distortion Pt.2

今回はPS001の、お馴染み幾つかの他社ペダルとの比較を早速行った実験を書いていきます(^o^)/(^o^)/

因みに、Fender Twin ReverbとJC-40で鳴らした時の簡単な違いをメモがてら書いておきますが、このエフェクターに関してはチューブorソリッドステートの影響は受けます。

チューブではあの特有の指にまとわりつくようなコンプレッションは顕在で、ソリッドだときめ細かい粒の、ドライでカッコイイ歪が得られます。

これは完全に好みなので、スタジオには大抵MarshallとJC-120が置いてあるので試すのもいいかもしれませんねd('∀'*)

では早速書いていきますY(><。)Y

 

・VOX Satchulator

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アンプライクでは無く、元はBOSS DS-1でエンハンスされたコレとの比較。

因みにJS-DSの方はブーストオフにした場合の比較となります。

まず歪み方に関しては、JS-DSの方がきめ細かく滑らかという印象。

PS001も比較的使いやすい歪ではありますが、比較して使うとやはり粗いといいますか、暴れる感じが浮き彫りになりJS-DSが思わず弾きたくなってしまいます(笑

コンプレッションはPS001の方が強く、ヒスノイズがやや強く感じられるのも相まって結構ピッキング時の独特の音が目立ちます。

EQに関しては、JS-DSが相対的にワイドレンジな印象。

PS001では本当に低域と高域がガッツリカットされてるようで、低音は本当に無くスカスカ、超高音も無いのでエッジの立った刺激的なサウンドでは無く、ミドル中心でイナたさがかなり目立ちます。

そのせいなのか、JS-DSでは迫力のある重低音、ザクザクと刺激的な高音が感じられ、改めてその完成度に唸らされました(-。-)y-゜゜゜

この比較をしてJS-DSは更に90年代以降のMarshallに近い音なんだな、と思いました(*´ェ`*)

 

・Suhr Riot Reloaded

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なら今度は、アンプライクだけど同じく高域と低域をバッサリとカットしたペダルならどうか?という事で選びましたd('∀'*)

結果、PS001は見事一撃でやられてしまいました(´д⊂)

まず各々の低域と高域の削り方が全然違います。

PS001は単にミドルを強調するために単純にローとハイをカットしたような印象ですが、Riotは前回個別記事で書いたように所謂ピンポイントでいらない帯域をカットする、ノッチングのような形でカットしており、輪郭のある重低音やエッジ感は顕在です。

またミドルにおける帯域に相違があり、PS001は1〜2kHz帯でやや強調なのに対し、Riotでは少なくとも500Hz〜800Hzはブースト、その他はブーストしたりカットしたりと絶妙にチューニングされており、結果としてRiotがとんでもなく太いサウンドに聴こえました。

Riotの後でPS001を聴くと線が細く、荒々しいファジーな歪という印象。

音圧、音量共々Riotの方が優勢ですが、敢えて80年代風のエフェクターライクなディストーションを狙うならPS001の方が良いですね^ ^

 

・Bogner La Grange

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では今度はMarshall Plexiやそのハイゲインモディファイを再現し、70年代中盤から末期までのサウンドの中核みたいなサウンドのLGならどうか?

まずやはりLGの方がアンプライクな為、高域がPS001よりかなり削られており、エッジ感は相対的に感じられませんでした。

その代わり低音や音の太さ、奥行感などはRiot同様LGの方が優っており、AIAB(Amp In A Box)の底力をまざまざと見せつけられた感じです(゚ロ゚)

ではRiotやLGの方が優れてるのか?と言われるとそうでも無く、PS001はBalanceつまみが12時でも高域が結構出て、逆に低音がほぼ無く(笑)、RatやDistortion+みたいなファジーディストーションでアンサンブルで埋もれにくい為、コーラスやディレイなどのエフェクターや、シンセなどと相性が抜群にいいと思います。

敢えて古臭さを狙ったLGとは違う絶妙なトーンもまさに80'sの感じがするので、それも兼ねてアンプライクとは棲み分けが出来てると思います。

 

・Playtech Heavy Metal

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最後はお馴染み(笑)PTHMとの比較。

余談ですが、最近PTHMは生産完了したらしく、もう中古でしか手に入らない状況なのが非常に残念でなりません(ू˃̣̣̣̣̣̣︿˂̣̣̣̣̣̣ ू)

まあ恐らく中華製の安いペダルが台頭してきて、サウンドハウスもそれらを取り扱うようになり、自社製品を敢えて作る必要が無くなったのかもしれませんね(-。-)y-゜゜゜

(でもPlaytechエフェクターは他のラインナップは少しだけ残ってます。)

で、比べたところ、やはり両者とも違いは明白で、PS001のイコライジングの性質上PTHMはJS-DS同様相対的にワイドレンジに感じられました。

特に低域と高域が両方とも独立して弄れるので、JS-DSの時より更にレンジ感が広い印象。

しかもミドルやそのHzなども弄れるので、

「PS001と似たような音が作れるんじゃね?」

と思い試しましたが、やはりPTHMにはミドルに独得の鼻詰まりのような癖があり、またPS001では削られてるプレゼンスがPTHMではどうしても残り、PS001では感じられた独得の古臭さが再現出来ず、やはり現代的な音になってしまいます。

音作りの幅やゲイン量はPTHMの圧勝で、歪もきめ細かいので使いやすさはこちらですね。

PS001に関しては、

「PS001でしか出せない音がある」

と割り切った方がいいかもです(^^)

 

今回は同系統のペダルの比較を行いましたが、次回はもっと拡張して調べたいと思います。

サウンドハウス

20181116 Guyatone PS-001 Distortion

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久々に記事を書くので慣れない感じもありますが行ってみましょう!!(^o^)/

というのは、先日買ったRivera Double ShamanのLEDが点かないという不具合が有り、保証期間内(というか届いたその日にチェックしましたm(__)m)なので送り返し、結果並行輸入品で代替品の取り寄せになった為手元に無く、続きの記事が書けなくなったのが原因です(笑

また他にも2点ほど歪ペダルをオーダーしておりまして、双方とも配送が12月一杯まで掛かるという不幸に見舞われ(爆)、ぶっちゃけお金だけ持っていかれてる状態で中々他のペダルに回す予算が無いのも一役買ってます‪(笑)

で、今回取り上げるコレは、たまたま安かったのと(税込五千円)、以前からGuyatoneの製品にかなり興味があったため、ブログの継続として思い切って買ったものでございますm(__)m

 

今回取り上げるのは、Guyatone PS-001 Distortion(以下PS001)です。

Guyatoneはかつて日本にあった楽器製造会社で、現在は無くなってます。

会社自体は戦前からありლ('꒪д꒪')ლ、しかも戦前からエレキギターや関連機材の製造中心でლ('꒪д꒪')ლ、1960年代のBeatles、Ventures、Rolling Stonesなどが活躍し日本にも到来したエレキギターブームで全盛期を支えた会社でした(ごもっともですm(__)m

ギター、ベース、アンプ、エフェクターなどの弦楽器やその周辺機器の製造を手掛け、60年代の日本のプロアマ問わずグループ・サウンズに多大な貢献をした会社で、日本のグループ・サウンズのシグネチャーモデルのギターなども手がけてたらしいですლ('꒪д꒪')ლ

また当時はMarshallやFender、VOXなどの輸入物のチューブアンプは価格的に高嶺の花だった為、メイド・イン・ジャパンで比較的手軽に手に入れられるよう独自の開発をし、良質なチューブアンプを多数製造してた会社でもあります(勿論ソリッドステートもあるYO(^o^)/)

エフェクターの製造も得意だったらしく、70年代からBOSSに追いつけ追い越せと言わんばかりに次々とリリースし、中にはプリ管を積んだMetal Monsterなるエフェクターまで開発し、同一筐体で安定のBOSSとは違うベクトルで活躍してた印象ですd('∀'*)

しかしその後資金繰りの悪化で惜しくも2013年に倒産し、今日残ってるものは全て中古か、デッドストック品となっております。

今回買ったPS001は中古で、非常に程度も綺麗で、音の出力も全く不具合が無いので概ね満足しております(*´ェ`*)

釣られた宣伝文句は、

「ドンズバで70〜80年代のディストーションが簡単に手に入る」

です(笑

(Rivera DSが帰ってきたら即行で比較記事書いてやらあ!Y(><。)Y

というわけで、早速書いていきます(`_´)ゞ

 

・インターフェース

所謂TS系で、Vol、Gain、それとToneに当たるBalanceという3つのつまみで構成されてます。

これは感覚的には操作しやすいのですが、なんかつまみが平べったくて回しづらいです(爆

まあ多分つま先がつまみに当たって回るのを防止する為なんだと思いますが、この辺のインターフェースはBOSSの筐体に及ばない感じですね。

電源はBOSSのPSA-1で問題無く動きます。

またバッファードバイパスなので、俺は全く気にはなりませんが、耳の良い方は音の劣化とか気になるやもしれませんね(笑)

 

・歪みの幅

歪の幅は広く、Gain 0でもクランチサウンドが出せ、3時以降で中々強めなディストーションまで出せます。

で、評価したい点として、どんなゲイン量でも使えるトーンが得られます。

ゲインが低いとペラペラになったり、逆に上げすぎると音が潰れてファズの出来損ないみたいになるエフェクターなどが多数ありますが、コレはどんなゲイン量にしても破綻しないのが良いですねd('∀'*)

歪の傾向として思い浮かんだのがMXR Distortion+で、かなり粗めだけどファジーではないディストーションという感じです。

 

・全体的なEQとBalanceつまみ

謳い文句通り(笑)、EQに関しては低域と高域がバッサリ削られ、ミドルが盛り上がり、古めのロック〜ハードロックサウンドという感じです。

昨今のヴィンテージ系アンプエミュレータみたいな、敢えて古臭さを醸し出すエフェクターとは違い、

「普通に当時のニーズに合わせたディストーションペダルを作ったらこうなりました」

というある意味ガチな仕様です(笑

Balanceつまみに関してはまんまToneの調整で、12時を基準に上げればハイが強調され、下げていくとハイが削られていくローパスフィルタみたいな効き方です。

欠点として俺の個体がたまたま調子悪いのか、BalanceつまみをMAXにするとヒスノイズが結構出ます(笑

まあかなりキンキンになってBalanceが悪くなるので(笑)MAXにする事は無いですが、敢えてキンキンな音を求めるなら別途ノイズゲートが必要かもしれません(あ、そう言えばMXRからヒスノイズだけを除去出来る、Rockman Smart Gateをダウンサイジングしたやつがあったような。。。

 

・で、どんな音楽に合うの?

70〜80年代ロックです(爆

何せそれ専用にチューニングされたイコライジングなので、他の音楽やるには少々難しいかな、って感じです(笑

低音はごっそり削られて全体的に軽いし、高音もプレゼンスと呼ばれるような超高域が無いので、エッジは立つけどなんかちょっと古臭い雰囲気が出てます。

80年代のHR/HMシーンをADA MP-1と共に圧巻したPro Co Ratとはちょっと違う感じで、逆にDist+の音なら代替品として使えそうな気もしなくもないです。

 

・総評

2018年においてはかなりビザールな音ですが、当時の音楽シーンでは文字通りドンズバな音なんだろうなと思いました。

まるで歪みにくいアンプをTSでブーストしたような音、という表現でもいいと思います。

定番のBOSS DS-1、DS-2などとは違う音なので、また違ったテイストを味わいたいなら一考かなと思います(^o^)/

ちなみに後程書きますが、所謂アンプライク系ペダルと比べてはいけません(笑

サウンドハウス

20181026 Rivera Double Shaman

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今回は老舗アンプメーカーのRivera Amplificationから発売されてるペダル、Double Shaman(以下DS)の感想を書きます(^o^)/

Rivera AmplificationはPaul Riveraという、元Fenderアンプのエンジニア部門にいた人が設立した会社です。

Fender時代にTwin Reverb II、Deluxe Reverb IIやSuper Champなどの名機を生み出し、本来のFenderアンプを踏襲し且つ独特のリッチな雰囲気を加えたようなクリーンや、絶妙にイコライジングされたミドルレンジを加えた重厚なディストーションを出力するのが特長で、主に80年代のAOR系スタジオミュージシャンの間で瞬く間に広まりました。

退社後は自ら会社を設立し、自身のアンプの製造の他、アンプやエフェクターのモディファイなども行い、Jay GraydonやSteve LucatherといったAOR系超大物ギタリストのシグネチャーを手掛けたり、Knuckleheadといった重低音バリバリのモダンヘヴィネスなアンプを開発したりとジャンルを問わず幅広くニーズに合わせてます。

また00年代半ばからはこれまた世間のニーズに合わせて10~12インチ1発の小型コンボアンプも開発し、グッドデザイン賞的な賞も取ったとかなんとか(どっかで見た記事なのでうる覚えですいませんw

今回はそんなアンプ界の超大御所から出たディストーションペダルの紹介になります。

 

Riveraのエフェクターに関しては、初期はコーラスのBOSS CE-1を改造したものが特に有名で、ヴィンテージ価値はオリジナルよりも高かったような気がします(;^_^A

今回のDS含むShamanシリーズは割と最近、6~7年前位前から発売されてました。

ラインナップは、

Metal Shaman (ハイゲインディストーション)

Double Shaman (2chオーバードライブ/ディストーション)

Blues Shaman (ブースト付きオーバードライブ)

Sustain Shaman (コンプ)

3D Shaman (コーラス)

Acoustic Chorus Shaman (アコギ用コーラス)

となっており、クリーンorディストーションにコーラスやコンプを掛ける80年代サウンドから90年代のヘヴィメタルまで、自身の得意分野に的を絞ってる感じです。

おそらく3D Shamanに関しては改造BOSS CE-1をモチーフに作られてるのかなと思い、これも気になるところです(笑

 

さて、今回のDSは2ch仕様となってまして、それぞれが全く違うトーンや歪み方をするため「2 in 1」ペダルの印象が強いです(つまり考えようによってはお買い得?w)

日本での相場は国内正規品、並行輸入品問わず3万強~4万弱位なので、1つの値段が2万弱のペダルを2つ買った感じですかね(笑

では、その位のクオリティがあるかどうかを(俺の糞耳で申し訳ないんですがw)実験しました(^o^)/

 

・インターフェース

エフェクターではお馴染みのVol、Tone、Driveの3ノブと「Stack/Combo」切替の2wayトグルスイッチで音色を構成し、Destinationスイッチで各々のchを切り替える仕組みになってます。

それぞれのchに独立してトーンコントロールが設けられてるため、片方でヘヴィなディストーション、もう片方でリズムパートやクランチなんかを作ったり出来、プリアンプ的な使い方が出来るようになってます。

全てオフにするTrue Bypassボタンもついてるので、アンプ側がクリーンであれば3chとも見なせますねd('∀'*)

 

・各々のch

DSはShamanシリーズでも特にプッシュされてる商品で、この2ch仕様には特別なこだわりがありそうなので詳しく書きます(*´ェ`*)

まずAustin chから見てきますと、こちらはヘッドルームが広い、クランチやリズムパート向けの印象です。

箱鳴りとは違うズンズンとした低音に煌びやかな高音が感じられ、ゲインを上げても音の粒が際立ち、ドライブ感は少ないです。

謳い文句だとSRVのサウンドを狙ったとの事で、おそらく自身が手掛けたRiveraやFender、Dumble SSS辺りのアンプにTSを噛ませたような音を狙ったんじゃないかなと推測してます。

デラリバにTS噛ませて余計な低音を削ぎ落としてミドルをモリモリ追加したような音になるのでそんな感じがしました(笑

 

次にL.A.のchですが、こちらは80年代ハードロックサウンドを狙ったとの事で、確かに豊富なミドルレンジ、きめ細かくカラッと爽快に歪む感じは正に80's!Y(><。)Y

しかしながら、一部ではブラウンサウンドを狙ったと言われてますが、俺的には違うと思います。

どちらかと言うとFender Hot-RodとかSuper Sonic、TOTO最初期にLukeが使ってたRivera改造デラリバの音ですね。

ブラウンサウンドやMarshallのような高域の派手さや荒っぽさは無いです。

Austinに比べると低域と高域がごっそり削られ、ミドルレンジが大幅にブーストされ、歪みがよりきめ細かくなり、滑らかに歪みます。

なのでAustin側ではゲインを落としてリズムパートにし、L.A.をリードとかにするのがセオリーかなと思います(^o^)/

 

・Toneノブの効き具合と「Stack/Combo」とSUG感

Toneノブに関しては、TS系よろしく12時を中心に高域の増減になります。

可変範囲(パライコで言うQ)は狭く、2kHz辺りの増減なので上げれば刺激的、下げればモコモコな音になります。

「Stack/Combo」スイッチはシングルかハムかのPUにおける低域の調整で、Stackにするとシングル向けに低音が強調され、Comboはハム向けに低音がタイトになり削ぎ落とされます。

ハムPUでStackモードにして試したところ、やはり製作者の思惑通り低音がブーミーになり使いづらいです(笑

効き方としてはBogner BurnleyやWessexのトグルスイッチとまんま一緒です。

で、このエフェクターはStackやらComboやら謳ってるから、アンプライク系エフェクターではないのか?と前々から気になってたので、試しにSUGの王様(?)、Orange Baxと比べたところ、Baxではチューブ独特のザラザラ感が感じられ、DSでは相対的にこじんまりとした印象です。

しかしながらチューブ独特のふくよかさ、空気感がしっかりと現れ、何となく綺麗に纏まった感、音圧が足りず音が前に出てこない感じは僅かにエフェクターらしさはあるものの、極めてチューブアンプライクである事は間違いないです(^o^)/

またギターvolへの追従性も良く、立ち上がりはやや遅めですが、それがチューブアンプらしさが出てて俺的には好印象d(゚∀゚。)デス!!

 

・どんなジャンルに合うか?

まずL.A.はマジで80's HR/HM一択です(爆

ブラウンサウンドとはやや傾向は違うものの、EVHなんかも割と行けますd('∀'*)

また歪み方に独特の爽やかさがあるので、やはり昔に書いた記事の通りAOR系のリードギターなんかにもうってつけですね(*´ェ`*)

(AOR系で使う際は同社の3D Shamanも併用して下さいm(__)m

まあ総じて80年代のアンプサウンドという感じです(笑

一方Austinの方ですが、こちらはクランチで使う分には結構幅広く使えますね。

ロックやポップスでジャッキジャキにコードをかき鳴らすようなやつとか、音の分離がいいのでアルペジオなんかにも最適です(^。^)

但し豊富なミドルレンジがフィルターのように付随してるので、何となく古めかしい感じもまとわりついてます(笑

歌モノなんかの音楽をやるには、Tone上げ目にしてエッジを際立たせる音作りが良いかもです。

逆にブルースやマージビート、ジャズなんかをやる場合は、ミドルが絶妙に効いてるので音抜けは良く、Toneを若干下げてウォームなトーンを狙ってもいいかもしれませんd('∀'*)

 

・総評

BognerやFriedman、Suhrほど有名ではなく、また値段も中々高価なので手を出しづらいというのが尾を引っ張ってる感じがしますが、俺的にはかなりの傑作です(´>ω∂`)

サウンドハウス

20181012 Tech21 Trademark 30 Tribute

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超久々にこのアンプについて記事にします(;^_^A

と言うのは、約3年弱位前に国内正規品が取扱終了となり、つい最近まで某楽器専門ネットショップにて120V仕様の直輸入品しか手に入らない状況だったのですが、それも遂に終わってしまったため、俺的に思い入れが非常に深かったのと、2018年10月時点で本家サイトではディスコンのアナウンスがされてないので、

「また再販されるっしょ(^o^)/」

という願いも込めての理由です(笑

(でも海外でもAmazonに在庫僅か、reverb.comやebayでは中古品しかない為ディスコンの可能性が極めて高いです😭

 

久しぶりに記事にしたのですが、当時の記事(20170331 Tech21 Trademark 30 - Guitar Stuff Blog)にインターフェースなどが詳しく書かれてたり、使った感想も今と変わらないので、こちらを参考にしてもらえれば助かります(^^)

今では「チューブアンプライク」と呼ばれるエフェクターは多数有り、D.I.経由のPC用スピーカー対応のソフトウェアなどもクオリティが高く、「Sansamp」が猛威を奮ってた時代(90年代初頭辺り)に比べて陰りを見せてますが、それでもトーンや歪み方などは「チューブアンプライクな」ローorハイゲインペダルと充分渡り合える性能は持ってると思います。

そのTM30ですが、元になった「GT2」よりかなり後発で、発売されたのは00年代後半くらいだったような気がします。

余談ですがTM60より10、30の方が新しいです。

発売されて数年は非常に画期的な機材でした。

GT2の機能はそのままに、スプリングリバーブ付きのコンボアンプとしても使え、10インチスピーカーを詰んでるのにパス10とそう変わらない幅で非常にコンパクト、更にGT2を積んでるのに発売当時は3万5~6千円と安価だった為、Sansampユーザーは勿論、プロアマ問わず話題になったのを覚えてます。

俺はコレを手に入れるまで、ソリッドステートアンプの基準は

Marshall MG15FX > その他大勢(爆)

でしたね(*´ェ`*)

Rockmanを繋いで漸くパス10やFrontman 15R、Orange Crush 20LDX辺りがマシな音になるな、って感じでした(笑

それぐらい機材経験が乏しかった時分に、このチューブのようなウォームでファットな歪、トーンは斬新でしたね(-。-)y-゜゜゜

歪に粘りがあるし音が前に出る、歪の粒は今まで使ってたザラザラでファジーな正にトランジスタという物とは一線を画す、弾いてて心地の良いものでした。

その後(Mesaのアンプの資金繰りの為w)手放しましたが、国内正規品として舞い戻ってきておりますm(__)m

 

・クランチサウンド

このアンプがよく評価される点として、クランチの良さが挙げられます。

従来のソリッドステートアンプはクリーンが素直で、歪はエッジの立った深くファジーなディストーションというのが一般的な見解でした。

若しくはJC-120の様に、まるで過大入力で音が割れたような印象を与える歪ですかね笑

真空管はその構造上どうしても歪は発生するのですが、自然に緩やかに歪んでいき、人の耳に心地良い歪なので業界では今日でも定番ですが、ソリッドステートは元々歪ませる前提で作られてる物ではなく、真空管みたいに歪ませようと入力ゲインを上げると、ある一定の利得を超えると急激に歪むので、絶妙な匙加減を各々で決められるクランチはおろか、歪のキャラ自体も皆一律揃ってバリバリザラザラなものでした(爆

今は所持してないので記憶は朧気なんですが、Marshall MG15FXも歪のエッジが丸く削られて滑らかなのは良いんですが、クランチに関してはChはあるもののやはりミドルゲインディストーションな位には歪んでました。

そこに登場したのがGT2やTM30で、これはSansamp独自の技術によりフルソリッドステートでありながら、温かみのあるチューブのクランチのようなサウンドが出せたので、ブルースやジャズなんかやる人にも好評だった記憶があります(*´ェ`*)

勿論Fender Tweed系をモチーフにしたクリーンや、Marshall、Mesa Boogie系のロー~ハイゲインもカバーしており、キャビシミュも兼ねて音作りの幅がこれ1台でかなり広いです。

 

・キャビシミュについて

GT2ではFlat、Center、Off Axisとマイクの位置をシミュレートするのに対し、TM30ではFlat、U.K.、U.S.という表記になってます。

これに関しては表記の違い位で、効き方は過去の記事通りです。

因みに個人的な主観なのですが、おそらくこのアンプのリターンの後にも何かフィルターのようなものが入ってる気がします。

これについては後述します。

キャビシミュが搭載されてるのでアンプ以外の各機材への出力も容易となっており、これも当時としては大変便利で扱いやすい機能だったと思います。

一応Rockman X100とかMarshall MGシリーズなどにもヘッドホンアウトにキャビシミュは搭載されてはいましたが、キャビシミュの選択肢が3つもあり、XLR端子をも備えてるのが斬新でした。

 

・1chしかない

賞賛されていたTM30ですが、ユーザーによってはコレがかなり不満という意見が多いです(;^_^A

元がGT2なので仕方ないんですが(笑)、クリーンもオーバードライブも良い音なので使い分けたい人が多かったのかもしれないですね。

 

・歪エフェクターの乗り具合

これに関してはInputとReturnで雲泥の差で、Inputだと恐らくDIPスイッチのアンプタイプをTweed、ゲインプリセットをCleanと選んでスピーカータイプを変更しながら調整していくと思うのですが、どう組み合わせても正直乗りは良くありません(笑

多分GT2の回路をそのまんま積んでるので、

OD or DS or Fuzzペダル → GT2 → パワーアンプ

という接続になり、GT2のキャラが最終的に優先されるためかな、と考えてます(´-`).。oO

例えばPeaveyのTranstube回路は多分チューブらしいニュアンス、特徴を付加するフィルターみたいな位置付けなのでエフェクターの乗りは抜群にいいんですが、こちらはプリアンプがエフェクターみたいなものですからね(;^_^A

逆にReturnに接続すると、実質GT2の後に歪が来るので相性はいいですY(><。)Y

しかも通常のアンプみたいにモコモコした音にはならず、パワーアンプやスピーカーがGT2専用にチューニングされてるのかReturnに繋いだ歪ペダルをかなりTM30らしいトーンに変換します(笑

試しに2台の新し目のアンプライク系ペダルをTM30の音と比べてみました。

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比べ方は以下の通りです。

・ギター → TM30のInput

・ギター → 各ペダル → TM30のReturn

・ギター → 各ペダル → JC-40のInput

パワーアンプ、スピーカーは同じ条件でTM30のプリアンプとの比較と、比較的エフェクターのカラーを尊重するJC-40で鳴らした時の音と比べる感じです。

まずTM30のReturnで鳴らした場合、プリアンプの設定によってはかなり似通った音を出力します。

気付いたのが、TM30のリターン以降のセクションでやはり高音と低音を意図的に削るフィルターがある事です。

Megalithだと分かりやすかったのですが、JC-40だと重低音やハイゲインのメタリック(笑)なエッジを立たせることが出来るのですが、TM30だとMegalith側でどう設定してもエッジが立たず、低音がごっそりと削られ、ミドルが強調された古めかしい音になります(笑

REVV G3の場合、Diezelの様に高音と低音が加工されてるので、よりTM30のプリアンプに近い音を奏でました(^^)

ただ全く同じという訳でもなく、双方ともペダル側はチューブアンプらしく指にまとわりつく感じ、粘りみたいなニュアンスがあり、それはTM30のプリアンプには感じられませんでした。

歪の粒の分離感、パワーコードでの奥行感などは引けを取らないので、やはりTM30は当時の技術ではとてつもない物だと認識させられました( ゚д゚)

 

・GT2 or TM10 or 30?

これは完全に個人的見解になるので、参考程度に書いときます。

・フロアプリとしてボードに収めたい = GT2

・自宅や楽屋とかで気軽にGT2の音を出したい、練習したい = TM10 or 30

・小規模なスペースでエフェクター使わずにコンボアンプ持ち込んでライブしたい = TM30

ざっくりと書くとこんな感じです。

ただTM10に関しては、2018年10月現在では中古品を買うのはあまりオススメ出来ないですね(;^_^A

何故なら大体楽器屋とかオクで出品されてるものはどこかしらに欠陥を抱えてるものが多く、特にスプリングリバーブユニットが破損してるものが多く見受けられます。

「ミドルレンジを追加したGT2の音だけが欲しい!」

「省スペースで手軽にGT2の音色を楽しみたい!」

という人にも、やはり経年劣化でポットにガリとかあったりするので、だったらリスキーな中古のTM10より、ちょっとだけ奮発して中古でも状態の良いのが多いTM30の方がオススメかな、と俺は思いますm(__)m

因みにTM30でも中古品でリバーブユニットに故障があるものが時折出てるので、壊れやすいのかな?と考えてます(´-`).。oO

リバーブユニットはアキュトロニクス製の大変品質の良い物なんですが、音が良くても壊れやすいということですかね?(笑

 俺としてはやはりミドルレンジ、それも500Hz帯を弄れるTM30が好きですね。

 

 ・各メーカーがアナログorデジタルの3万~4万円台の自宅用コンボアンプを出してるけど、それに引けを取らない宣伝文句は?

まずGT2並びにSansamp搭載製品は90年代初頭に爆発的にヒットし、多くのプロが使ったという実績があり、今日まで定評があります。

まず3~4万円台の真空管アンプと比較した場合、ミドル~ハイゲインにかけてならTM30の方が使いやすいと思います。

クリーンやクランチなら真空管の方が鈴鳴り感、立体感がありますが、オールラウンドに使え、メンテに神経を使わないTM30の方が扱いやすいのかな、と俺は思います。

真空管アンプで手軽にハイゲインを求めるなら7~8万位からかな、と思ってます(2018年10月時点でのPeavey 6505+ Combo、Marshall DSL20Cの価格基準ですw)

次に3~4万円台の最新DSP搭載のデジタルモデリングアンプと比べた場合、モデリング数やエフェクト、拡張機能は断然モデリングの方が多く、それにより自分の好みの音色を探し出すことも容易です。

メタルやハードコアならモデリングの方が断然良いと思います。

ただ、TM30に搭載されてる音色が好きで、それをモデリングで再現しても、なんか膜が張ってるといいますか、音が前に出てこない感はありますね。

それがTM30にはある生々しさに及ばないです。

そう考えると、

・数々のアーティストが使ったSansamp GT2の音。

・同価格帯の真空管よりハイゲインサウンドは良く、メンテフリーで軽い。

・デジタルより音が前に出て、真空管らしく生々しい音が出る。

・上記の理由から真空管とデジタルの良いとこ取り(笑)

という結論です(v^ー°)

因みにプリアンプに12AX7などの真空管を搭載したハイブリッドモデリングアンプとかもあり、使ったこともありますが、真空管のような粘り、空気感などはあるもののやはり音が前に出てこないという感じでした。

また似たようなスペックでPeavey Enboy 110というものがあり、こちらはお馴染みTranstube回路搭載でクリーン、クランチ、ハイゲインなんでもござれという強敵ですが、筐体がコンパクトで軽量という点でTM30に分があり、またトーンのレンジはEnboyに分がありますが、トーンコントロールはアクティブ/パッシヴタイプで且つDIPスイッチがあるので、音作りの広さでは勝ってます。

(あとリバーブはアキュトロニクス製のスプリングリバーブですv(。・・。)

 

長々と書きましたが、かなり個人的な思い入れが強いのでご了承ください笑

昨今Tech21はベース用の機材に注力しており、ギター専用のSansampに関してはアンプやキャラシリーズがどんどんディスコンになるなど悲しい状況が続いております(´д⊂)

TM30やTM10に関しては一定の需要があると思うので、発売継続されるべきだと思ってますm(__)m

サウンドハウス