Guitar Stuff Blog

今まで使ったギターアンプやエフェクターを紹介したいと思います。

20221227 Ace Tone Mini Ace

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12月も終わりに近付きましたが、滑り込みmy new gear!⛷

Ace Tone Mini Aceです!

 

エース電子工業

エース電子工業についてはWikipediaに詳しく記載されてるので、細かな歴史などは割愛します。

Ace Toneのギターアンプは60年代に真空管アンプのRockyをリリースし、70年代になると一律ソリッドステートに切り替わりました。

アンプの型番に「SA」と記載されてますが、これは「Solid Ace」の略です。

今回のMini AceはそんなSAシリーズの中でも小型で安価な立ち位置となってます。

これらSAシリーズは1975年のカタログのラインナップにはありましたが、78年のカタログには載ってないので、恐らく75年から77年の間に製造され、ディスコンになったと思われます。

価格はこのMini Aceの¥21,500から、SA150の¥300,000まであり、75年当時の大学卒の初任給の平均が¥89,300だったと考えると、中々高価なアンプである事が伺えます(現代で換算するとMini Aceでも5万弱位)

 

インターフェース

インプットが2つあり、恐らく2人でシェアするか、ハイ/ローインピーダンスの違いのどちらかかと思われますが、詳細は不明です。

つまみはVolume、Tone、Reverb、Tremoloの4つで、Gain等が無いクリーン専用アンプとなってます。

グループサウンズなどをやる際に最適なリバーブやトレモロなども付いており、雰囲気は抜群です✨

電源はTremoloつまみを1目盛り回すと入る仕組みで、最初気づきませんでした笑

スピーカーは自社製の8インチのものを一基搭載してます。

このスピーカーの特性か、パワーアンプなのかは分かりませんが、筐体の大きさに対し重さが異常に軽いんですよね🤔

特段軽い音という訳でもないので不思議です𖦹 (σ°▾。)σ 𖦹

最初縦長でやや大きく感じ、

「重かったら買うのやめようかな」

なんて考えてましたが、持った瞬間ハンズやニトリで売ってる木製のオブジェ並に軽かったので買いました笑

 

トーン

まずVolumeですが、最大まで上げても歪みません。

フルにするとスピーカーの許容範囲を超えて音が割れたり、古い回路なので雑音が入って歪んでるように聴こえる時もありますが、これはバグみたいなものなので歪まないと思った方が良いです笑

専らクリーン専用アンプでGS系に最適化されてます。

Toneは高域のパッシブEQで右最大が通常、左に回していくと高域成分のみが減衰していく仕様で、左に回し切っても極端に音色は変わりません。

ジャズ系の柔らかい音を作るなら左へ、マージビートやGS系なら右に回し切ってギャリンギャリンにするのが良いかなと思います。

ディストーションエフェクターで歪ませる場合、Toneつまみが12時だとトランジスタ特有の高域の硬さが目立つので、自分の好みでやや左に回すと太いサウンドになって良いかもしれません😃

ファズの場合Toneを12時より大きく左に回すと、高域の減衰が却って毛羽立ち感が無くなって音がペラペラになるので、12時から好みで左右にちょっとずつ振るのが良いかもしれません。

オーバードライブの場合は完全にその演奏するジャンル、自分の好みで調整するのが良いですね。

GS系でチューブっぽい柔らかな歪みを少し足しつつ音を太くしたいとかなら右に全振りでもいいですし、逆にジャズなら左へ振ってもいいですし、オーバードライブは一番自由度が高いと思いました😎🤘

Reverbはスプリングリバーブで、(GS系よろしく)効きはかなり強めです。

所謂サーフ系リバーブで、最大まで上げてテケテケやれば懐かしいあの音がまんま出てきます笑

古いアンプのスプリングリバーブは大体ヘタってるんですが、今回買ったMini Aceは顕在でした✌︎( ‘-^ )

Tremoloもリバーブ同様GS系特有の効き方で、フルまで回しても薄く掛かる感じで、クリーンサウンドのサスティンに味を付けるという役回りです。

リバーブと違って音量によって掛かり方が大きく変わるので、深く掛けたければVolumeをフルまで持っていく必要があります。

 

エフェクターの乗り具合

まずToneつまみを12時と8時半(目盛り1.5)で比べてみました。

ソリッドステートアンプは前々から高域が硬く耳に突き刺さるような歪になりがちだと考えてるので、高域を削れば多少は緩和されるのかなと考えてます。

推測ですが偶数次倍音と奇数次倍音の関係で、真空管だと耳に心地の良い帯域とされる偶数次倍音が増幅し、逆にトランジスタだと耳に痛いとされる奇数次倍音が増幅する為、あのザラザラとした音が出てくるのかなと。

 

Toneつまみが12時だと、動画のDS-1とGAZONどちらのエフェクターを使っても耳に突き刺さるので、調整した結果Toneつまみを8時半まで下げれば耳に痛くなく、かと言って高域成分が極端に失われる事も無く、バランスが良いかなと思いました。

GAZONでは余計な高域成分をカットしてるので、DS-1よりは滑らかではありますが、やはりアンプ側の癖が強く出るので、アンプ側の高域は絞った方が良いかなと思いました。

因みに真空管アンプならどう弄っても耳に痛い帯域は出なさそうなので、EQの自由度は高いです😉

 

今度は色んなディストーションエフェクターを乗せてみました。

Toneつまみは8時半固定での比較です。

感想としては高域を絞ったとはいえ、トランジスタ特有のザラっとした成分がやはり耳に付きます。

フルチューブアンプや真空管プリ+IRローダーとかだとこのようなザラつき感は無いので、やはりトランジスタならではの成分ですね。

Toneを0にしてしまうとザラつきは無くなりますが、今度は高域が無さ過ぎてモコモコになるので、やはり1.5位までは上げた方が良いです😅

GOAT GeneratorやRockman UDGに関してはフィルター(キャビシミュ)が入っており、最初から高域成分が無くなってるのでザラつき成分まで除去され、滑らかなサウンドが炸裂してます🤘👍✨

(まあ元々どの環境でもBOSTONサウンドが出せる様にと作られたものだしね😆)

ただやはりToneを12時にするとキンキンな音になるので、8時半が丁度良いと思いました。

 

総評

ハードオフでの謳い文句では「エフェクターの乗りが素直」と書いておりましたが、ディストーションエフェクターに関しては良くも悪くもJC-120やその他トランジスタアンプで鳴らしたような音ですね。

アンプキラー型のAIABを使い、Toneつまみを絞って鳴らしてもやはりトランジスタの癖は強いです。

クリーンに特化してToneを上げ、キンキンな音にしてシングルコイルでGS系をやるのが最適かと思います。

若しくはToneを0まで絞ってジャズでしょうか。

個人的にはとても気に入ってますが、アンプ単体では歪みませんし、人を選ぶアンプです笑

サウンドハウス

DJI

20221224 クリーンプリアンプ比較実験

今回はディストーションの乗りが良いクリーンプリアンプは何ぞや?という事で、手持ちのクリーンプリアンプ、クリーンchを持ってるプリアンプを比較してみました٩(ˊᗜˋ*)و♪

クリーンプリアンプは大まかに分けて2種類の系統があり、1つはプリアンプ内のドライブchに対するクリーンch、もう1つはクリーン専門のプリアンプです。

大概は前者が多いですが、クリーン専用で作ってたり、チューブプリなら歪量を抑えてクリーンサウンドを作り出す1chプリがあるのもまた事実。

今回はそんなクリーンサウンドを追求すべくクリーン単体で鳴らした音と、ディストーションエフェクターを載せて鳴らした音をそれぞれ比較しました🧐🤘

 

今回使用した機材

今回使用した機材は以下になります。

・Two-Notes Le Clean

・Ovaltone Preamp

・Albit A45M Pro

・Orange Guitar Butler

・Hughes&Kettner Tubeman2

・Custom Tones Ethos Overdrive

・D-Sound VH-510

・KSR Ceres Preamp

・ADA MP-1-Channel

・Marshall DRP-1

・JHS Twin Twelve

・Catalinbread Formula No.55

(比較した順)

IRは70年代のMarshall 1960B Celestion G12M25 Greenback、モニタースピーカーはYAMAHA MSP-3です。

クリーンサウンドそのままと、アンプキラー型(アンプの個性を打ち消して自身のサウンドを強調する)Friedman BE-OD、BE-ODより癖の強いRockman Distortion GeneratorのリバイバルGOAT Generatorでそれぞれ鳴らしてみました。

これはエフェクターの癖を強くする事により、逆にクリーンプリアンプの個性が浮き彫りになりやすいかなと考えた為です。

 

クリーンサウンド

 

Friedman BE-OD

 

GOAT Generator

 

Two-Notes Le Clean

Ch A、Ch B、Hot Mix(Ch A→Bのシリアル接続)ではかなりドンシャリになるのでCool Mix(Ch AとBのパラレル接続)で、Ch AのEQは全て0にしてやりましたが、それでも高域が強い印象です。

恐らくFender型とMarshall型が足されてるので高域が強めに出るのかなと考えてます。

12AX7を搭載してるのでチューブらしい奥行感、立体感はあります。

 

Ovaltone Preamp

CARRアンプをモチーフにしEQ全て12時では中域が強めに出るとの事で、全体的にレトロな雰囲気があります。

エフェクターの乗り重視で開発されており、NuTubeを搭載しててチューブっぽい滑らかさ、柔らかさはあるのですが、やはり12AX7搭載型などと比べると妙にスッキリした、まるでラインで録ったような音です。

安定した癖のないサウンドを求めるならこれが無難ですね。

 

Albit A45M Pro

今回はエフェクターの乗り重視でEQを弄ってます。

低域が強め、高域が尖っててかなり癖があるので色々弄った結果、ややザラつきはあるもののチューブらしい粘りのあるサウンドが付与されました。

Marshallっぽいニュアンスを付与する場合はコレが最適解という感じです。

 

Orange Guitar Butler

ソリッドステートでチューブらしさを再現したプリアンプなので、素の音はチューブらしく、エフェクターを乗せると固めなエッジが出てきます。

ただ同時にチューブの粘りのようなものも感じられ、エフェクターの乗りは悪くは無いですね。

寧ろ比較的フラットなトーンでモニタリングに最適なのかなと考えてます。

 

Hughes&Kettner Tubeman2

クリーンは非常に煌びやかで、H&Kにおける「クリスタルクリーン」の異名は伊達じゃないです👍✨

内蔵のCh 3の歪はフラットかつモダンハイゲインという感じなので、それと対称的な煌びやかなクリーンは映えます。

但しエフェクターの乗りは恐らく最悪で、妙にプレゼンス辺りが強烈に出てファジーな音になります笑

GOATなどは最初から高域がフィルターでカットされてるのでそこまで影響は無いですが、一般的なエフェクターだと高域が強過ぎるように感じるかもしれません。

 

Custom Tones Ethos Overdrive

ソリッドステート機構としては音が柔らかく、またエフェクターを乗せてもエッジにチューブのような丸みが散見されます(Bright OFF、Modern、Rock)

Guitar Butlerよりもヴィンテージなサウンドでジャズ向けに最適なサウンドという感じです。

Dumbleアンプエミュレータとして最高峰と名高い当機種ですが、クリーンもかなり質が高いですね👍

 

D-Sound VH-510

A45M Pro同様12AX7を3本使ってますが、こちらの方がより粘りのあるサウンドが出る印象で、素のクリーンはややモコモコしてますが、ディストーションを乗せると音が前に出てチューブ特有の分厚い中域が出てきます。

ボードで手持ちの歪ペダルを真空管アンプみたいな音にしたい場合は究極型かも知れません。

このペダルのLead chはGainツマミが8~9時でも異常にハイゲインで融通が効かないので、このVH-510はクリーンにし、前段にディストーションペダルを置いてプリアンプにしてしまうのもアリですね笑

 

KSR Ceres Preamp

このプリアンプはソリッドステートなんですが、クリーンchにディストーションペダルを乗せるとかなり粘りのあるチューブライクなニュアンスが得られます。

Ch 2と3も中々アンプライクな歪が得られるのですが、クリーンに外部ディストーションペダルを乗せるのも案外悪くない、と言うか寧ろ下手なクリーンプリアンプを使うよりいいかも知れません😎

強いて言えば、一部のチューブプリよりはやはり高域のエッジが鋭くなるかも知れないので、各種トーンコントロールで調整するのがいいかなと思いました。

 

ADA MP-1-Channel

12AX7を2本搭載したプリアンプのクリーンはやはり音が太く、歪ペダルにチューブのようなふくよかさをもたらします(過去にクリーンはソリッドステートと書きましたが、OD1と2がシームレスに効く事から現在はチューブかなと考えてます)

他のチューブプリと比べるとローミッドが豊富で、高域が強い歪なども丸くしてくれる印象です🙆🏻‍♀️

 

Marshall DRP-1

説明書のフラット設定にした場合、1kHz辺りのミドルが尖って出る印象です。

素のクリーンだと特有の煌びやかさがあって面白いです😃

歪ペダルも同様で、ハイミッド寄りのキンキンでもなく、ローミッド寄りのモコモコでもなく、正に中心の1kHzという感じの帯域が持ち上がってる印象です。

エフェクターの乗りは悪くなく、チューブ感は無いですが特有の奥行感が出てるのも印象的でした。

 

JHS Twin Twelve

元ネタのSilvertone 1484アンプのトーンはこのペダルのBassを0にしたものらしいので、その設定で鳴らしてます。

その上でこのペダルを挟むと、接続先のIRがMarshall 1960BのGreenbackであろうが、ディストーションがBE-ODであろうがGOAT(Rockman)であろうがイナたいサウンドに強制変換されます笑

クリーン自体もどこか懐かしい感じのフィルターが掛かるので、ジャズやグループサウンズやるのに持ってこいですね😆

 

Catalinbread Formula No.55

TrebleとPresenceを上げると歪むので全て12時、ゲインに相当するVolumeも9時くらいにしてクリーンにしてますが、兎に角ローエンドが強烈に出ます。

多分元ネタのアンプ(Fender Tweed Deluxe 5E3)の音もそうなんだろうなとは思いますが(Sansamp Blondeもそんな感じでしたし)、素のクリーンもモッコモコ、BE-ODに至っては低域が強過ぎてモニタースピーカーが地鳴りを起こしてます笑

低域が基本的に無いGOAT(Rockman)ですらモコモコになるので、これは用途が厳しいか、スピーカー(IR)を選びますね笑

 

総評

一般的にエレキギターのサウンドで音の傾向を決めるのは

スピーカー>アンプ≧エフェクター>ギター

と言われますが、クリーンプリアンプの種類によっては最重要とされるスピーカーに匹敵する勢いで音が変わる事が分かりました。

なのでボードにプリアンプまで編入してアンプのリターンへ接続、若しくはIRローダーまで入れてPAに直接送るという手法を取ろうとされてる方は、クリーンプリアンプも熟考された方が良いかもしれません🤔

個人的にはD-Sound VH-510、KSR Ceres、ADA MP-1-Channel辺りが印象的でしたが、好みはよりけりなので、もし気になってるクリーンプリアンプがあれば、参考にして頂ければ幸いでございます☺️

サウンドハウス

DJI

20221222 Albit A45M Pro

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12月は結構mngしてます笑

(年末商戦で入手困難な製品が続々出てきてる印象ですな😅)

今回はチューブフロアプリのジャンルでおそらく最も有名なAlbitの製品「A45M Pro」を買いました✌️

 

ALBIT

Albitは主にチューブフロアプリアンプを主軸に製品を開発しており、そのどれもが高い評価を得ています。

ギター用としては「A3GP Mark II Plus」が有名でしょうか。

12AX7を1本使ったプリアンプでクリーンから歪までチューブらしいサウンドを出力し、また比較的手頃な値段だった為人気を博しました。

2022年2月以降はロシアのウクライナ侵攻に伴い輸出入規制によりロシア製の真空管が入手困難になり、値段が上昇し当時の値段では買えません。

その他にもD.I出力にも対応し12AX7を2本積んだ、ギターとベース両対応のA1FD Proがあります。

今回買ったA45M Proは2018年に作られたもので、Albitの製品としては比較的新しいものとなります。

これはMarshall JTM45の回路を分析し、前期型と後期型両方のサウンドをCrossスイッチで切り替えて使えるプリアンプで、12AX7を(今となっては尚更豪華にも)3本も使ってます🥹

クリーンの他フルテンによるフルクランクさせた音も好評で、「上質なヴィンテージMarshallのサウンド」とも喩えられたりしてます😉

フロアプリアンプだけでなく、ブースターやコンプレッサー、ファズなどのペダルや、ヘッドアンプなども作ってます。

 

インターフェース

Volume1、Volume2、Treble、Middle、Bass、Cross、Balance Volume、Masterの8つのつまみと、Mute、Tone Colour、Gain Boost、Phase、GND Liftの5つのトグルスイッチで構成されてます。

入出力はInput、Tuner Out、FX Loop、Unbalance Out、Balance Out(XLRと1/4")があります。

電源はアダプターのみで、センターマイナスの9Vなので一見エフェクター用のものを使い回し出来るかと思いきや、チューブゆえに3アンペアも使うので付属のアダプターを使うのが賢明でしょう(電流不足は深刻な機器への負担になります)

 

トーン

今回俺は「クリーンプリアンプ」として買ったので、動画では歪ませてません😆

因みにVolume1と2が所謂ゲイン調整になり、1を上げると中低域、2は高域がそれぞれゲインと同時に上がります。

ゲインの他トーンにも強く影響するので、双方を微調整して土台の音作りをするのがいいかなと思いました。

歪量に関してはVolume1と2両方フルにしてもオーバードライブ程度で、かつVolume2のトーンの変化が強くかなり硬く粗い歪という印象です。

Volume2を絞り気味にしヴィンテージなオーバードライブサウンドを狙ったり、逆にやや上げ目にしてエッジを立たせ、ブルージーなクランチサウンドを求めるなら中々味があります。

前段にディストーションペダルを置いてクリーンプリアンプとして使った場合、真空管3本使ってるからなのかチューブらしいニュアンスが色濃くペダルに反映されます。

DAWなどに出力する時や、JC-120のリターンに繋いで真空管的な雰囲気を出す場合に使えます👍✨

 

トーン系統のつまみは全て12時で低域がかなり強く高域が弱い為、かなりモコモコした音という印象です。

恐らくフラットな設定を目指すとなると、JC-120同様イコライジングが必要になってきます。

Trebleは大体3kHz位の増減でQは割と広めです。

高域の操作はVolume2と後述のTone Colourでも出来、これらはクリーン単体で使うなら煌びやかになって良いのですが、前段にペダルを置いて歪ませる用途だとかなりキンキンになるので、このTrebleを上げ目にしVolume2は控え目、Tone Colourはオフにした方がペダルの乗りは良いですね🧐

Middleは大体500~1kHz辺りを変化させる感じで、こちらもまたQが広く、アグレッシブに音を変えるというより音の太さ、ささやかなドンシャリ感に貢献する印象です。

ここに関しては12時でバランス型、お好みで左右に振るという感じで、トーン構築において最終調整に使うのがやりやすいかなと。

Bassは80Hz辺りのシェルビング的な効き方をし、前述の通り12時で強烈に出るので、かなり癖のある箇所です😅

俺はBassつまみを0にして、Volume1と後述のCrossで低域を調整するのが良いのかなと思いました。

Crossはローカットフィルターのような効き方で、右に回し切るとフラット、左に回していくと低域が減衰していきます。

説明書だと右に回していくにつれ中域の位置が低域から中高域にシフトすると書いてありますが、聴いた感じでは左一杯でローカットされてる印象です。

なのでCrossはまず最大値にし、もしその値でカットしたければ左に徐々に回していくのがいいのかなと思いました🤔

 

Balance VolumeはBalance Out時に適用される音量調整で、Balance Out自体がUnbalance Outより音量が低く設定されてて、ここを最大にしても音量自体は差程大きくは無いです。

その代わりノイズには(多分)強いと思われます🙃

Masterは文字通りマスターVolで、Balance OutとUnbalance Out両方に作用します。

Balance Outは2つ音量調整がある形になります。

 

トグルスイッチ

まずMuteですが、これはオンにすると音が一切鳴らなくなります。

チューニングする時や、コンソールに繋いでレコーディングしてる時にミュートする際に使います。

Tone ColourはClassic側でフラット、Modern側で高域がブーストされます。

JC-120のBrightスイッチのような感じで、クリーン設定だと煌びやか、歪ませてるとエッジが鋭い音になります。

前段に歪ペダルを乗せるクリーンプリアンプとして使ってる場合、ここをModernにしてるとギャリンギャリンになるので、個人的にはClassicのままにしてます笑

Gain Boostは文字通りゲインブーストします。

ただベースはあくまでもJTM45なので、ココとVolume 1&2を最大にしてもオーバードライブ程度の歪量です。

ハイゲインを狙う場合、前段にブースターを置いた方が歪が強くなるかも知れません。

PhaseはBalance Outで接続してる際の位相を切り替えます。

XLR同士の接続やTRSフォンで繋いでる場合に、位相が異なる場合に設定します。

GND LiftはBalance Outで接続してる際にグランドノイズが乗る場合、どちらか一方に切り替えてノイズを除去します。

 

総評

クリーンプリアンプ比較実験はまた別項で設けますが、このA45M Proはセッティングこそ難しいものの、型にハマれば極上のクリーンプリアンプと成り得ます。

兎に角真空管アンプみたいに音が前に出るので、宅録派にはオススメしたい逸品です😉

ただ2022年12月現在、真空管の入手が困難な状況であり、それに伴いこの製品も中々手に入らないのがキツいです😅

サウンドハウス

DJI

20221215 Laney Mini-ST-Lion

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最近ミニアンプにハマってまして即興で買ってしまいました笑

Laney Mini-ST-Lionです!

Laneyはイギリスのアンプメーカーで、比較的安価なアンプを製造してます。

ヴィンテージ系の音を奏でるLionheart、ハイゲイン系のIronheart、ヴィンテージ系でかつかなり安価なCabシリーズが有名でしょうか。

特にCab12Rというフルチューブコンボアンプは、2022年12月現在での真空管不足に陥る前は3万円台で買えた代物で、自宅練習用のチューブアンプとして人気を博してました。

またTommy Iommiとのコラボレーション商品もあり、Black Sabbathのようなギターサウンドを簡単に出せるアンプも出てたりします(こちらもフルスタックで30万程度とやはり安め)

今回はそんなLaneyが出した、自宅練習用のミニアンプの紹介となります。

 

インターフェース

Ministrionと呼ばれるこのシリーズは9種類ありますが、3種のデザインの違いを除けば実質3種類に分類されます。

通常版、デジタルディレイ付き、デジタルディレイとBluetooth付きのものです。

今回買ったのはデジタルディレイ付きのものになります。

コントロールはGain、Level、Toneの基本形、Delay LevelとDelay Timeのディレイセクション、そしてギターサウンドとAUX両方に作用するVolumeの6つのつまみで構成されてます。

クリーンとODは押下式スイッチで切り替えます。

電源は単三電池6本か、「センタープラスの」9Vアダプターで駆動します。

なので(残念ですが)BOSS PSAなどのセンターマイナスのアダプターで駆動する場合変換コネクタを使う必要があります(そのまま使うと壊れます)

 

トーン

クリーンとOD両方ともヴィンテージ系のトーンで味わいのあるサウンドが特長です。

前の世代のミニアンプだと「音の傾向」なんて度外視で、まず全体的に低音は無く、良くてやや滑らかな歪、それ以外は大抵バリバリとしたファズみたいな音が普通でしたが、このアンプはそんなミニアンプの類なのに音の傾向がしっかりとしてて驚きました🧐

Blackstar Fly3やBOSS KATANA Miniも同様に音の方向性がしっかりとしており、また音自体もクオリティが非常に高く、昨今のミニアンプは見た目以上に音質が飛躍的に向上してるのが凄いです😃

話を戻すと、まずクリーンですが、Gainつまみによってクリーン、クランチ、オーバードライブをリニアに使い分けられます。

クリーンは専らチューブのような鈴鳴りのクリーンで、ゲインを上げていくと自然にサチュレーションするように歪が付与されていきます。

歪ませても音に温かみがあり柔らかく、チューブぽい音がちっこい筐体から出てきます👍✨

OD chも同様で、Gainつまみをフルにしてもディストーションの一歩手前という感じのオーバードライブ程度の歪量ですが、その分ウォームで太いサウンドはチューブっぽく、耳が疲れないという点では非常に優れたサウンドかなと思いました。

ハイゲインを求めるならややゲインが足りませんが、70年代辺りのロックやハードロック、ジャズ、ファンクなら寧ろこのアンプが最適解ですね☺️🤘✨

ToneつまみはQが広く、下げればモコモコし、上げれば耳に痛くないハイミッド辺りが持ち上がります。

アンプらしい効き方でこれも使いやすいなと感じました👍

 

Delay

ディレイはデジタルディレイですがローファイでアナログっぽい温かみのあるディレイとなってます。

LevelとDelay Timeの調整が可能で、これはFly3やKATANA Miniと同じです。

フィードバックは3回位で、ディレイタイムはFly3より若干長い位です。

 

Tonebridge Guitar Effects⚠️

このLaneyミニアンプシリーズはiOSやAndroidアプリである「Tonebridge Guitar Effects」を使って音を鳴らせるそうです。

やり方としては、ギターは従来通りアンプのインプットに繋ぎ、アンプに付属してるLSIケーブルをアンプのLSIジャックに挿し、アプリが入ってるiPhone、Android系スマートフォン、iPad、タブレットのイヤホンジャックにLSIケーブルを繋ぐと、LSIの部分がセンドリターンになり、端末がエフェクターとなる仕組みらしいです。

イヤホンジャックの無いiPhoneなどは3.5mmジャック→Lightning変換コネクタを使うと良いらしいです。

ただこちらの環境(iPhone13 Pro Max)ではギター側の接続が確立されず、再現は出来ませんでした⚠️

購入元に尋ねた所、過去にも全く同じ症状の方が商品レビューに有り、購入元のiPadでは動作するので問題無しという事で送り返されたそうです⚠️

なのでこのTBGEの連動機能については環境次第では動作しない場合もあるので、もしアプリとの連動機能が主な目的で購入を検討されてる方は要注意か、最悪購入は控えた方がいいかも知れません⚠️

 

総評

TBGEのアプリが連動しない場合があるので注意が必要ですが、それを無いものとして考えても値段に対する音質はかなり上質かと思われます。

特にヴィンテージでウォームなクリーン、クランチ、オーバードライブを求めるのであれば、Fly3やKATANA Miniよりうってつけかも知れません。

見た目もLionデザインの場合サランネットやグリルクロスがオシャレでkawaiiです🥰

スピーカーが2発入ってるので、ステレオオーディオプレーヤーとしても良いですね🎧

サウンドハウス

DJI

20221201 Blackstar Fly3

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最近「ハイクオリティなミニアンプ」集めに拘っておりまして、そのノリで買いました笑

Blackstar Fly3です!

発売当時ミニアンプ界隈では革命とまで云われてた代物で、その頃のミニアンプと言えばMarshall MS-2、Fender Miniシリーズ、Orange Micro Crush、Danelectro Honey Tone、EVH 5150 Micro Stackなどがありましたが、一律歪がバリバリのトランジスタを象徴するような音のものばかりでした。

Fly3はその小さい筐体から太くて滑らか、ウォームなチューブライクなサウンドを出せるという事で一躍人気になり、昨今のミニアンプの水準を大幅に上げました。

BOSS KATANA MiniやLaney Miniシリーズ、そして前回の記事のRASアンプも恐らくFly3の流れを汲むものかなと思われます。

 

インターフェース

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シンプルにGain、Level、ISF(後述)、(Delay)Timeの4つのつまみと、クリーン/ODの切替スイッチ、Delay Levelの小さいつまみで構成されてます。

ギターの他にプレーヤーを繋いで音楽を鳴らせるMP3/Line Inと、スピーカーエミューレータを通したPhones Outがあります。

電源は単三電池6本か、専用の6.5Vアダプターで動作します。

アダプターは4千円弱ぐらいし本体に迫る勢いなのと、6.5Vという特殊な電圧なので使い回しがほぼ出来ないため、基本電池駆動と考えて良いでしょう(ファズエフェクターで、わざと電池容量の減ったものを使って低電圧で動作させる技も存在するので、そういうものに敢えて使うのも面白いかもしれませんが保証は出来ません🙁)

 

トーン

まずクリーンchですが、Gainつまみでクリーンから割とゲインの高いオーバードライブ位まで歪みます。

Gainつまみで音量も変わる為Levelと共に相互調整が必要ですが、音はかなり良いです!👍✨

鈴鳴のクリーンからナチュラルに歪が増えていってオーバードライブになる様は正にチューブライクという感じで、クリーンだけでも多彩なサウンドが構築出来ます😃

OD chに関しては、Gain12時では恐らくクリーンchのGainフルよりも歪量はだいぶ少ないです。

また12時より減らしていってクランチやオーバードライブを作る場合音がスカスカになるので、その辺のサウンドを狙うならクリーンchに投げ、こちらは専らGainをフルまで持っていってディストーションサウンドにしてしまった方が良いかなと思いました。

モダンハイゲインという感じでは無いですが、それなりにゲインが高くチューブのようにエッジが丸まって、スムーズで温かみのあるハイゲインサウンドが得られます。

トーンに関してはISFつまみが12時でフラットという感じで、ギターらしい中域の出方が気持ちいいです🤘

低域、中域、高域の出方のバランスがとても良く、これは恐らくフラッグシップモデルに準じてるのかなと考えてます(チューブプリアンプのDept.10 Dual Distortionが気になりますな😂)

Marshallからの派生という事ですが、Mesa Boogie Markシリーズにほんのり寄ったという感じですかね?🤔

 

ISF

infinite Shape FeatureというFly3のトーンコントロールにあたるもので、BlackstarはこのISFコントロールに対して特許を取得してます。

これは左側に回すと高域の強いカラッとした🇺🇸風、右だと中低域の強いウェットな🇬🇧風のアンプのトーンに変えるというもので、効き方はPro Co RatのFilterつまみに似てなくもないですが、どちらに回しても音量差が殆ど無いのがメリットですね👍✨

 

Delay

Fly3にはデジタルディレイも搭載されており、TimeやDelay Level次第でスラップバックディレイからアナログエコーのようなサウンドまで表現します。

くっきりとしたディレイ音では無いのとディレイタイムが最大でもそこまで長くないのでサウンド・オン・サウンドのような芸当は出来ませんが、温かみのあるアナログエコーのようなディレイサウンドなのでリバーブ的な効かせ方も出来ます👍✨

Timeを最小にする事でスラップバックディレイになり、音が立体的になり奥行感が増します。

上手くDelay Levelを調整すれば、まるでもっと大きなスピーカーで鳴らしてるかのような奥行感が出ます☺️

 

RASアンプ

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11月20日に発売されたRaise A Suilenのアンプなんですが、大きさやインターフェースがかなり似てます😅

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RASアンプはデフォルトでBluetooth機能が搭載されてますが、Fly3は有り無し両方のラインナップがありそれによって価格が異なります。

今回買ったのはBluetooth無しのものです。

比較してみると形は似てるんですが、音はかなり違います。

RASアンプの記事でも書きましたが、やはりRASアンプの方が高域が強く、Fly3の方が腰の据わったトーンという感じなのとゲインが高めなのでハードに歪ませられますね🤘🤘🤘

 

BOSS Katana Mini

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KATANA Miniと比較した感じでは、まずスピーカーの径がKATANA Miniの方が大きいので、比例してレンジが広いです。

トーンに関してはFly3の方がローミッドにピークが有り腰の据わったサウンドという感じで、KATANA Miniは2kHz辺りのハイミッドがやや盛り上がってカラッとしたサウンドという印象です。

歪量に関してはFly3がGainつまみがフルだとすると、KATANA Miniは大体1時で同じ位でしょうか。

ハイゲインサウンドを求めるならKATANA Miniの方が良いですね。

 

総評

手軽さ、値段、音質、音作り(歪量)の幅広さを考えるとKATANA Miniと双璧を成す最高峰のミニアンプかなと思いました。

寧ろKATANA Miniでも大きい場合はコレ一択という感じですね。

ミニアンプ=ジリジリとしたファジーな音

と考えてる方は、これを試すと考えが180度変わるかもしれません笑

サウンドハウス

DJI

20221130 Raise A Suilen Bluetooth Mini Guitar Amp

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11月最後のmy new gearはこちら!

Raise A Suilen Bluetooth Mini Guitar Ampです!🎧

Bang! Dreamとキョーリツコーポレーションとのコラボから生まれたアンプで、所謂ミニアンプと呼ばれる部類ではありますが本格的なサウンドで、RASのメンバーのイメージカラーをあしらったジャックキーホルダー、特注のストラップなどが付属してます。

 

スペック/インターフェース

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3w出力、3インチスピーカーを搭載した小型アンプで、これだけ見るとBlackstar Fly3 Bluetoothとほぼ同じスペックのように思えます。

あちらは持ってないので比較しようが無いですが、形状やインターフェースがかなり似てるので恐らくガワだけ変えたように思えます🤔

コントロールはクリーンとディストーションの切替を行うCLN/DISTスイッチ、Gain、Volume、Tone、Delay Timeの4つのつまみ、Delay Levelの小型つまみ、押下式のON/OFFスイッチで構成されてます。

入力はAUXによる有線とBluetoothによる無線受信が可能で、Bluetoothの場合Fly3 Bluetoothとは違い送信側がRASアンプを指定すれば勝手に繋がる仕様になってます。

出力はPhones Outがあり、イヤホンを接続してサイレント練習が出来たり、キャビシミュが効いてるのでラインアウトとしてそのままコンソールに送れます。

電源は単三電池6本か、BOSSなどのエフェクター用アダプターで動作します。

 

トーン

(手持ちのBOSS KATANA Miniと比較してます)

まずToneつまみが12時で、クリーンもディストーションもかなり高域が強い印象を受けました。

ハムバッカーのギターでも相当キンキンするので、シングルコイルのピックアップだと相当キンキンするかも知れません笑

それを踏まえてクリーンは煌びやかで綺麗な音なのですが、相対的に低音が無いので何となく軽いサウンドにも感じます。

Toneつまみを12時より左側に絞って高域を抑える形で低域を増やすのがいいかなと思いました。

ディストーションに関しては、歪量は凡そBOSS DS-1位でしょうか?

動画にあるBOSS KATANA Miniと比べるとかなり弱めに感じました。

ただミニアンプにジャンル分けされる製品ではファジーにはならず、和音の分離感もちゃんとあり、滑らかで太い歪を出してくれます👍✨

では「エフェクター臭さ」はあるか?と言われると、エフェクター臭さの概念が非常に曖昧なので決め付ける事は出来ませんが、スピーカーで鳴らす限りは奥行きがあり、生々しくレスポンスに反応し、エフェクターとアンプのどちら寄りか?となるとアンプ寄りですね☺️

「チューブライクか?」となると、少なくとも巷にあるトランジスタアンプ的な歪ではありませんね。

 PeaveyのTranstubeシリーズよりはやや硬い音かな?という程度で、それなりにエッジの丸まった歪という感じです。

 

ディレイ

RASアンプにはデジタルディレイが搭載されており、ディレイ音は結構くっきりしてます。

ディレイタイムとレベルを調整可能で、最大で6回くらい木霊を返します。

ディレイタイムは最小にしてスラップバックディレイ、12時まではアグレッシヴにディレイタイムが伸び、12時以降は殆ど変わりません。

12時でのディレイタイムは凡そ毎秒1ディレイという所まで伸び、サウンド・オン・サウンドなんかも出来ちゃいます笑

またディレイレベルとディレイタイムを絶妙に調節する事により、意図的に輪郭をぼやけさせ、エコーやリバーブ的な効かせ方も出来ます。

 

総評

コラボ商品は同一スペックの他社製品と比べると、その版権や意匠などにより割高になりますが、こちらもその類かなと感じました。

音はミニアンプの類では上位に君臨するかと思われますが、BOSS KATANA MiniやBlackstar Fly3(Bluetooth)、Laney Mini-STシリーズなどと比べると値段が高いのは否めません。

取り敢えずBang! Dreamが好きで、特にRaise A Suilenを推してるなら必携です(サランネットにチュチュのヘッドホンを象ったデザインは可愛いですし🥰)

小型で良い音が出せるミニアンプが欲しい、という場合はKATANA MiniやFly3などと弾き比べて吟味するのが良いのかなと思いました。

サウンドハウス

DJI

20221111 Soldano SLO Super Lead Overdrive

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2022年11月10日時点ではまだ日本で発売されてない、今話題沸騰のペダルを緊急入手しました🚨🚧

Soldano Super Lead Overdrive(以下SLO)です‼️

Soldanoと言えばSLO-100があまりにも有名で、80年代のデビュー以来名だたる超スーパーギタリストが挙って使用し(それこそRockmanと同等かそれ以上😡)、それ以降は伝説のハイエンドブティックアンプとしてその地位を現在でも保持してます。

(かのPeavey 5150やMesa Boogie Dual RectifierもSLOのパk...オマージュとも言われてる位ですし)

昨今はBognerやFriedman、Hughes&Kettner、Diezelなどのアンプが台頭し、ブティックアンプ界では熾烈な争いが繰り広げられていますが、ハイエンドアンプの草分け的存在としてやはりその地位は揺るがない印象です💪

 

そんな中、2018年に創業者の天才技術者、Mike Soldano氏が引退を宣言し、世界中のファンが困惑し、一時期SLO-100の値段が暴騰しました。

しかし2020年に既存製品の製造・販売はBoutique Amp Distribution(通称BAD)に委託する形で復活し、今回のペダルのSLOや小型ソリッドステートアンプであるSLO Miniの回路設計などを担当してます。

Mike Soldano氏は前述のミニアンプやペダルの他、Jet Cityのアンプの回路設計も担当し、安価でSoldanoサウンドが出せると評判になるほどの天才で、Synergy Ampにもガッツリ関わってます(BognerやFriedmanもある)

 

Soldano製品はSLO-100が有名ですが、一時期YAMAHAがOEM先としてT100CやT50Cというアンプの製造をしていた時期がありました。

またSupercharger G.T.O.というペダルも出しており(G=Gain、T=Tone、O=Outputの意)これはSLO-100と同じプレート電圧で動作させるチューブオーバードライブでした。

(プレート電圧が同じなだけで、SLO-100の音は出ません)

今回のSLOは名機SLO-100の名を冠してるので、製作者の自信が伺えます👊( ¨̮💪)

 

インターフェース

Volume、Presence、Gain、High、Middle、Bassの(アンプライク系ペダルとしては)オーソドックスな6つのつまみと、右側面にDeepという押下式スイッチで構成されてます。

電源は一般的なエフェクター用の9Vアダプターで動作します(恐らく内部昇圧されてます)

大きさはFriedman BE-ODやBogner Ecstasy Red Miniと同等くらいでボードに組みやすいです👍✨

 

トーン

まず歪の性質ですが、極めてチューブアンプライクという印象を受けました。

チューブプリアンプの歪は基本的にザラザラしてるのですがファズみたいに音が潰れず、輪郭を持ってるので和音で弾けば特有の立体感が出てきます。

このSLOは恐らくディスクリート回路だと思われますが、そのチューブっぽい傾向が感じられます。

またGainつまみを回せばナチュラルに歪量が変化し、8~9時あたりでクランチ、12時でオーバードライブ、1~2時でディストーション、それ以降は歪量は緩やかに増えていくのもチューブアンプっぽいです😉👍✨

但しチューブアンプっぽさを極度に再現している為、一般的なディストーションエフェクターと比べると低域が散りやすく、ここは慣れが必要かもしれません。

 

Deepという押下式のスイッチは主にローエンドの膨らみをどうするかを決める感じで、押せばかなり膨らみます。

Diezel VH4みたいな地鳴りっぽい重低音とか、ADA MP-1みたいな迫力のある低音を足すとかではなく、通常でも散り気味な低域に更に膨らみを加えるので設定次第では音が籠ったりするかも知れません。

個人的にはオフにして低域をスッキリさせたままの方が扱いやすいかなと感じました😅

 

EQに関しては、まず4バンド全てQがやや広めで、土台のトーンに味付けをする体で収まってる印象です。

この辺もアンプのような効き方という感じで、比較的アグレッシブにトーンが変化するエフェクターと一線を画してます。

Bassは本当に微小な変化で、気持ち低域を増減します。

Deepとは違いピーキングなのでローエンドが膨らむとかは無いのですが、何せ微小な変化なので具体的な帯域が分かりづらいです(多分100~200Hz辺りの範囲かと)

Middleは500Hz辺りの可変かなと感じました(Guitar Butlerといい、この帯域は好きな人が多い気がする)

しかしなにぶん可変範囲が広めで可変値が狭いので、どちらかと言えば上げれば音が太くなり、下げればスッキリしたサウンドになる印象です。

Trebleは聴覚上1番変化が分かりやすく、Empress Heavyと大体同じの3kHz辺りかなと思われます。

4kHz辺りになるともっとエッジが立って硬い音になるので、Empressのような明るさと鋭くないキンキン感が絶妙に出る3kHzが近いと考えてます。

Presenceは4kHz辺りが近いですね。

本来のPresenceは音の輪郭や倍音成分に作用するものが多いですが、こちらはガッツリトーンに絡んできますね🤔

他の3バンドEQに比べるとQがやや狭く、下げればモコモコ、上げればキンキンザクザクになります。

SLOをプリアンプとして使う場合、このPresenceを上げて高域を賄えばクリーンプリアンプを挟まずともパワーアンプ直で行けるかと思われます👍

 

比べてみた

 

Soldano SLO vs Friedman BE-OD vs Bogner Ecstasy Red vs Diezel VH4

まずはBADを代表する4つのブティックアンプからのペダルを比べてみました。

今回は敢えてアンプで鳴らす事にし、Two-Rock Studio Signatureと専用キャビ(EVM-12S)で鳴らしてみました。

まず結論から行くと、BE-ODが顕著に高域が出て他のペダルとは一線を画すザクザク感が出てます。

それ以外を比べてみると、SLOは意外とフラットで癖が無く、Ecstasy Redは極端にモコモコし、VH4はハイミッドと低域が出てるややドンシャリ型という印象でした。

4つの中で無難で使いやすいのはSLO、とことん改造Marshallを突き詰めたアンプキラータイプのBE-OD、チューブよりもソリッドステートの硬いサウンドと合わせれば6弦のプルン感が堪らないEcstasy Red、適度なハイミッドと低域を足して迫力を持たせたVH4と棲み分けは出来てる印象です。

 

Soldano SLO vs Horizon Devices Apex Preamp vs MI Audio Megalith Delta vs Empress Heavy

今度は俺が所持してるハイゲインペダルの精鋭達と比較してみました⚔️

印象としてはどれもチューブアンプライクな歪ではありますが、やはりそれぞれの個性が際立つ感じで、SLOに至っては高域が丸く削られてる感があります。

Megalithも比較的丸いですが、それよりもSLOの方がウォームなサウンドですね🤔

モダンハイゲインとなるとHeavyやApex Preampの方がエッジが鋭くそれっぽい感があり、SLOの方が忠実にチューブ的なニュアンスを出してると思います。

 

Soldano SLO vs AMT S2

最後に最もSLO-100を再現したと言われるAMT S2との比較⚔️⚔️

俺個人の感想ですが、YouTubeなどでSLO-100とSLOを比較した動画を色々参考にしてますが、アンプの方に近いのはS2かなと思います。

(様々な動画の音源を聴く限りでは)アンプの方がペダルよりもっと低域と高域が強調されててズンズン感とザクザク感があり、S2はその辺を上手く再現してるのに対し、SLOは高域と帯域が不足してて変な中域が目立ちます。

Gainつまみを回してリニアに歪量が変化する様はSLOの方が近いですが、SLO-100にハイゲイントーンを求めるならS2の方が良いかなと思いました。

 

総評

非常にアンプライクなペダルだと思いました。

ただアンプライク故に、エフェクターに比べると低音が散り気味だったり音の芯が不足してるのと、SLO-100と比べると低域と高域が不足気味なので、ゲインブースターやEQなどで補正すると良いかも知れません😃

また動画などを聴いた時に思ってたのですが、繋ぐ先のアンプやキャビにかなり影響を受けるアンプフレンドリータイプのペダルかなと思いました(BE-ODとは真逆w)

アンプやIRの個性を維持しつつ、そこにSLOのエッセンスを加えて音作りをするという感じですね。

後々日本でも発売されると思われますが、好みが分かれそうなペダルかなと思いました(個人的には好き🥰

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