Guitar Stuff Blog

今まで使ったギターアンプやエフェクターを紹介したいと思います。

20221224 クリーンプリアンプ比較実験

今回はディストーションの乗りが良いクリーンプリアンプは何ぞや?という事で、手持ちのクリーンプリアンプ、クリーンchを持ってるプリアンプを比較してみました٩(ˊᗜˋ*)و♪

クリーンプリアンプは大まかに分けて2種類の系統があり、1つはプリアンプ内のドライブchに対するクリーンch、もう1つはクリーン専門のプリアンプです。

大概は前者が多いですが、クリーン専用で作ってたり、チューブプリなら歪量を抑えてクリーンサウンドを作り出す1chプリがあるのもまた事実。

今回はそんなクリーンサウンドを追求すべくクリーン単体で鳴らした音と、ディストーションエフェクターを載せて鳴らした音をそれぞれ比較しました🧐🤘

 

今回使用した機材

今回使用した機材は以下になります。

・Two-Notes Le Clean

・Ovaltone Preamp

・Albit A45M Pro

・Orange Guitar Butler

・Hughes&Kettner Tubeman2

・Custom Tones Ethos Overdrive

・D-Sound VH-510

・KSR Ceres Preamp

・ADA MP-1-Channel

・Marshall DRP-1

・JHS Twin Twelve

・Catalinbread Formula No.55

(比較した順)

IRは70年代のMarshall 1960B Celestion G12M25 Greenback、モニタースピーカーはYAMAHA MSP-3です。

クリーンサウンドそのままと、アンプキラー型(アンプの個性を打ち消して自身のサウンドを強調する)Friedman BE-OD、BE-ODより癖の強いRockman Distortion GeneratorのリバイバルGOAT Generatorでそれぞれ鳴らしてみました。

これはエフェクターの癖を強くする事により、逆にクリーンプリアンプの個性が浮き彫りになりやすいかなと考えた為です。

 

クリーンサウンド

 

Friedman BE-OD

 

GOAT Generator

 

Two-Notes Le Clean

Ch A、Ch B、Hot Mix(Ch A→Bのシリアル接続)ではかなりドンシャリになるのでCool Mix(Ch AとBのパラレル接続)で、Ch AのEQは全て0にしてやりましたが、それでも高域が強い印象です。

恐らくFender型とMarshall型が足されてるので高域が強めに出るのかなと考えてます。

12AX7を搭載してるのでチューブらしい奥行感、立体感はあります。

 

Ovaltone Preamp

CARRアンプをモチーフにしEQ全て12時では中域が強めに出るとの事で、全体的にレトロな雰囲気があります。

エフェクターの乗り重視で開発されており、NuTubeを搭載しててチューブっぽい滑らかさ、柔らかさはあるのですが、やはり12AX7搭載型などと比べると妙にスッキリした、まるでラインで録ったような音です。

安定した癖のないサウンドを求めるならこれが無難ですね。

 

Albit A45M Pro

今回はエフェクターの乗り重視でEQを弄ってます。

低域が強め、高域が尖っててかなり癖があるので色々弄った結果、ややザラつきはあるもののチューブらしい粘りのあるサウンドが付与されました。

Marshallっぽいニュアンスを付与する場合はコレが最適解という感じです。

 

Orange Guitar Butler

ソリッドステートでチューブらしさを再現したプリアンプなので、素の音はチューブらしく、エフェクターを乗せると固めなエッジが出てきます。

ただ同時にチューブの粘りのようなものも感じられ、エフェクターの乗りは悪くは無いですね。

寧ろ比較的フラットなトーンでモニタリングに最適なのかなと考えてます。

 

Hughes&Kettner Tubeman2

クリーンは非常に煌びやかで、H&Kにおける「クリスタルクリーン」の異名は伊達じゃないです👍✨

内蔵のCh 3の歪はフラットかつモダンハイゲインという感じなので、それと対称的な煌びやかなクリーンは映えます。

但しエフェクターの乗りは恐らく最悪で、妙にプレゼンス辺りが強烈に出てファジーな音になります笑

GOATなどは最初から高域がフィルターでカットされてるのでそこまで影響は無いですが、一般的なエフェクターだと高域が強過ぎるように感じるかもしれません。

 

Custom Tones Ethos Overdrive

ソリッドステート機構としては音が柔らかく、またエフェクターを乗せてもエッジにチューブのような丸みが散見されます(Bright OFF、Modern、Rock)

Guitar Butlerよりもヴィンテージなサウンドでジャズ向けに最適なサウンドという感じです。

Dumbleアンプエミュレータとして最高峰と名高い当機種ですが、クリーンもかなり質が高いですね👍

 

D-Sound VH-510

A45M Pro同様12AX7を3本使ってますが、こちらの方がより粘りのあるサウンドが出る印象で、素のクリーンはややモコモコしてますが、ディストーションを乗せると音が前に出てチューブ特有の分厚い中域が出てきます。

ボードで手持ちの歪ペダルを真空管アンプみたいな音にしたい場合は究極型かも知れません。

このペダルのLead chはGainツマミが8~9時でも異常にハイゲインで融通が効かないので、このVH-510はクリーンにし、前段にディストーションペダルを置いてプリアンプにしてしまうのもアリですね笑

 

KSR Ceres Preamp

このプリアンプはソリッドステートなんですが、クリーンchにディストーションペダルを乗せるとかなり粘りのあるチューブライクなニュアンスが得られます。

Ch 2と3も中々アンプライクな歪が得られるのですが、クリーンに外部ディストーションペダルを乗せるのも案外悪くない、と言うか寧ろ下手なクリーンプリアンプを使うよりいいかも知れません😎

強いて言えば、一部のチューブプリよりはやはり高域のエッジが鋭くなるかも知れないので、各種トーンコントロールで調整するのがいいかなと思いました。

 

ADA MP-1-Channel

12AX7を2本搭載したプリアンプのクリーンはやはり音が太く、歪ペダルにチューブのようなふくよかさをもたらします(過去にクリーンはソリッドステートと書きましたが、OD1と2がシームレスに効く事から現在はチューブかなと考えてます)

他のチューブプリと比べるとローミッドが豊富で、高域が強い歪なども丸くしてくれる印象です🙆🏻‍♀️

 

Marshall DRP-1

説明書のフラット設定にした場合、1kHz辺りのミドルが尖って出る印象です。

素のクリーンだと特有の煌びやかさがあって面白いです😃

歪ペダルも同様で、ハイミッド寄りのキンキンでもなく、ローミッド寄りのモコモコでもなく、正に中心の1kHzという感じの帯域が持ち上がってる印象です。

エフェクターの乗りは悪くなく、チューブ感は無いですが特有の奥行感が出てるのも印象的でした。

 

JHS Twin Twelve

元ネタのSilvertone 1484アンプのトーンはこのペダルのBassを0にしたものらしいので、その設定で鳴らしてます。

その上でこのペダルを挟むと、接続先のIRがMarshall 1960BのGreenbackであろうが、ディストーションがBE-ODであろうがGOAT(Rockman)であろうがイナたいサウンドに強制変換されます笑

クリーン自体もどこか懐かしい感じのフィルターが掛かるので、ジャズやグループサウンズやるのに持ってこいですね😆

 

Catalinbread Formula No.55

TrebleとPresenceを上げると歪むので全て12時、ゲインに相当するVolumeも9時くらいにしてクリーンにしてますが、兎に角ローエンドが強烈に出ます。

多分元ネタのアンプ(Fender Tweed Deluxe 5E3)の音もそうなんだろうなとは思いますが(Sansamp Blondeもそんな感じでしたし)、素のクリーンもモッコモコ、BE-ODに至っては低域が強過ぎてモニタースピーカーが地鳴りを起こしてます笑

低域が基本的に無いGOAT(Rockman)ですらモコモコになるので、これは用途が厳しいか、スピーカー(IR)を選びますね笑

 

総評

一般的にエレキギターのサウンドで音の傾向を決めるのは

スピーカー>アンプ≧エフェクター>ギター

と言われますが、クリーンプリアンプの種類によっては最重要とされるスピーカーに匹敵する勢いで音が変わる事が分かりました。

なのでボードにプリアンプまで編入してアンプのリターンへ接続、若しくはIRローダーまで入れてPAに直接送るという手法を取ろうとされてる方は、クリーンプリアンプも熟考された方が良いかもしれません🤔

個人的にはD-Sound VH-510、KSR Ceres、ADA MP-1-Channel辺りが印象的でしたが、好みはよりけりなので、もし気になってるクリーンプリアンプがあれば、参考にして頂ければ幸いでございます☺️

サウンドハウス

DJI