
2025年1月のNAMMショーではMarshallやらRockmanやら注目のペダルが軒並み連ねましたが、Peaveyも早速衝撃のプリアンプペダルをリリースしてきました。
それはかつてPeaveyからリリースされたアンプをプリアンプ化したシリーズで、
・Bandit Supreme Teal Stripe
・Decade
・Session 400LTD
・VTM
・Rock Master
の5種類がラインナップされており、この記事を書いてる2025年9月現在ではBandit、Decade、Sessionの3つがリリースされてます。
因みに真空管を使ったVTMやRock Masterは、同社の特許であるTranstube回路に置き換えられて再現されているそうです。
今回は「Decade」を入手しましたのでレビューしていきます。
Peavey Decade
Peavey Decadeは80年代にリリースされた10Wで8インチスピーカー搭載の小型ソリッドステートアンプで、Transtube回路が開発される前のものです。
なので現行の練習用アンプであるBackstage IIやRage 258とは違い、ソリッドステートアンプらしいバリバリとした硬い歪のアンプでした。
通常このようなアンプは他社にも似たような音色のものがゴロゴロとあり、リサイクルショップで投げ売りされるような価格が付けられるのがオチですが、やはり有名アーティストが使って価格が暴騰しました🤣️
Queens of the Stone AgeのギタリストであるJosh Hommeが「Peavey DecadeはQOTSAサウンドの核」としてインタビューに答えた動画が瞬く間に反響を呼び、現在でも1982年当時のオリジナル品が8万以上で取引されてます(昨今Decade Tooという形でリイシュー品がリリースされてます)
なので本来であれば見向きもされなかったDecadeですが、今回プリアンプペダルのラインナップにも君臨したという感じです。
インターフェース
PRE、POST、LOW、MID、HIGHの5つのつまみで構成されており、PREが一般的なペダルやアンプのGainやDrive、POSTがLevelやVolumeに相当します。
6505(5150)やBandit 112(現行品)などのアンプでもこの名称が使われてるのでPeaveyではお馴染みです。
POSTだけ青いつまみになってますが、これは同社の小型練習用ソリッドステートアンプ、Decadeでも採用されてるのでそれの再現です(ただのデザインなので他意は無いです)
またバイパスの他にSaturationスイッチというものがあり、こちらを押下するとゲインブーストされます。
電源は006P電池かお馴染みセンターマイナスの9Vアダプターで動作します。
サウンド
Pre Gainを25、50、100%でそれぞれ比べてみた。
— ROCKMAN (@SRD_Rockman) 2025年7月3日
Saturationはオフ。
クリーン、クランチ、オーバードライブペダルとしては秀逸、Bogner Ecstasy Blue(レギュラーサイズの方)に通ずるものがある。
Ecstasy Blueの方が高域の解像度が高くエレアコっぽい、こちらは正にギターアンプという感じ。 pic.twitter.com/rWo9ms6r4b
まずゲイン幅が広くクリーンからディストーションまでこなせます。
元はソリッドステートアンプですが、真空管のようなザラっと少し歪んだダーティなクリーンが心地良いです。
クランチも絶品で、歪自体は粗めなのですがきめ細かく滑らかで、一般的なトランジスタアンプと比べると倍音が豊かで分離感が良く、コード弾きがとても気持ちが良いです🤘️
下手に小型真空管アンプを無理矢理歪ませて汚らしいクランチを作るより、こちらのPREを12時に持ってってアンプなりキャビシミュやIRローダーに送るなりした方が断然良い音ですね。
一方でディストーションまで深く歪ませると、輪郭が無く荒々しいファズ要素が若干あるディストーションが顔を出してきます。
RAT系やBOSS DS-1系統の標準的なディストーションという感じで特段良いというわけでもなく、これなら他のハイゲイン系フロアプリの選択肢もあるので、ハイゲインサウンドを狙ってコレを選ぶ必要性は薄いです。
またゲインブーストするSaturationスイッチも、個人的にはぶっちゃけ不要です(オリジナルのアンプに搭載されてるので致し方ありませんが)
EQについてはXで詳しく説明してますが、まずLOWはやや高めの帯域を司り、地鳴り感や迫力を追求出来るものでは無く、ブーミーで散りやすい低音という感じです。
MIDは500Hzをピークとし、かなりQを広く取った中域の調整で、音をアグレッシヴに変えるというより音の太さを調整する役割です。
HIGHはどちらかと言うとハイミッドの範疇で上げ下げし、エッジが鋭くなったりはせず音にまろやかに明るさを加える感じですね。
こういうバリバリとした歪だと、高域EQのピーキング値が高く且つQが狭いと硬さが増して耳を劈くような歪になるので(POS DT-1とかね)、この高域調整の仕様は中々良いと思いました。
総評
Peaveyなのでハイゲインサウンドを連想するかと思われますが、クランチやオーバードライブに特化したプリアンプ(エフェクターではありません)という感じで正にQOTSAの音の再現特化型という立ち位置ですね。
リイシューアンプが発売されてしまったので本末転倒感はありますが、スタジオに持ち運んでSend/Return付きのアンプで手軽にQOTSAサウンドを鳴らしたいとかならオススメです😉️

