溜まってるマイニューギアが色々あるので、適宜レビューしていこうかと思ってます笑
今回はAmptweaker Big Rock Pro IIです!🤘😎🤘✨
Amptweaker
AmptweakerはかつてPeavey社に在籍し、かのEddie Van Halen氏のシグネチャーアンプ、5150を設計したJames Brown氏(某ソウルミュージシャンではありませんw)によって立ち上げられたブランドです。
彼は名機5150をリリースした後、ギター用のコンポーネントの開発に取り組み、幾つかのドライブペダルをリリースしました。
そのうちの一つが、5150アンプのサウンドを模したとされるTight Rockです。
これは名目では5150のエミュレーションやシミュレーションを名乗ってはいませんが、そのサウンドは明らかにそれであり、また当時出回ってたブラウンサウンド系や5150系のペダルを軽く凌駕するサウンドクオリティであった為、Wampler Pinnacleと共に(俺が勝手に名付けたw)第三世代EVH系ペダルの台頭として君臨してました。
因みに第一世代はSansampシリーズ、第二世代はCmatmods BrownieとKaden Effects Brown Creeper、第四世代はMad Professor 1、AMT P2、第五世代はMXR 5150 Overdrive、Friedman BE-OD、Verocity、D-Soundと勝手に決めてますw
その後Brown氏はその会社をJack Thompson氏に売却し、Thompson氏はかつてのラインナップをリニューアルして復刻し、現在も販売してます。
Big Rock Pro II
Big Rock ProはTight Rockの上位機種に当たり、当該のペダルの機能を大幅に拡張させ、ループを多数搭載し、音作りの幅を向上させたものになります。
IIの名を冠してるのは、無印と音質面では同じくして機能面でアップデートした為です。
またデザインも刷新され、嘗ては取っ手が付いてて歪な形の筐体に収まってましたが、IIになってからスタイリッシュなものへ変更されました。
「(Eddie氏と密接に関わってた)Brown氏が設計した筐体のものが良い」
という浪漫が無く、またこの(個人的には厨二感溢れてて激しく微妙なw)💀マークに抵抗が無ければ、恐らくIIの方が分かりやすく扱いやすいのでオススメです😉
(💀を消したデザインが出たら、今のやつ売ってそっち買うかもしれないwww)
インターフェース
もうプリアンプと定義しても差支えがないほど機能が充実しており、8つのつまみとブーストモード用の2つのつまみを合わせて計10個のつまみと、2つの小つまみと、表面に3つの2-Wayスライドスイッチと、側面に4つの2-Wayスライドスイッチ、オンオフとブーストモードのオンオフのフットスイッチで構成されてます。
事細かなイコライジングが出来、またノイズゲートも搭載されてるので、外部のイコライザーやノイズゲートを省略出来る利点がありますね👍✨
またループが3種類あり、上の画像の左からSidetrack(バイパス時に機能する)、Global(文字通りオンオフ両方)、Boost(ブーストモード時に機能するもの)と使い分けが出来るようになってます(もうプリアンプじゃね?w)
アウトプット。
通常のラインアウトの他XLRアウトも配備されており、更にヘッドホンアウトまであります🤩
これは画像を見ても分かる通りCab Simスイッチが付いており、ミキサーやオーディオインターフェース、MTRなんかに直で挿してレコーディングしたり、ギターとコレとイヤホンだけで練習とか出来ちゃいます🤘✨
普通のアウトプットではキャビシミュは機能せず、XLRとヘッドホンのみに適用されます。
またXLRをサポートしてるので、ノイズ対策のGrand Liftも付いてます。
FATのスライドスイッチは恐らくキャビシミュモードで、全体的に音を太くするかを調整するもので、Normは通常時、Boostはブーストモードの時に機能します。
トーン
まず歪なんですが、かなりアンプの5150に近い上質な歪です。
きめ細かく滑らか、解像度が高く歪が折り重なっても潰れず立体的になり、単音は太く、HR/HMのシーンではかなり使いやすい歪ですね👍🤘✨
全体的に5150よりも低域があり、厳密にはトーンにかなり差異がありますが、歪の傾向はかなり肉薄してます。
AMT P2と比べると歪のキャラは同じような感じで、その低域の差異でAMT P2の方がエミュレーション度は上かなと思いますが、音作りの幅を考えるとBig Rock Pro IIが圧倒的ですね😃
ResはResonanceの意で、マスター段での低域調整になります。
歪やらEQやらを決めた後に、全体的な低域の調整という感じですね。
かなり効きが強く、また帯域も低いので重低音的な役割を担いますが、ベースと被る場合もあるので要調整ですね。
PresはPresenceで、こちらは高域の全体調整になります。
こちらもRes同様効きが強く、高域のエッジ感に強く作用するので、最終的な音の傾向はコレが鍵になるかと思います。
このResとPresがPeavey 5150の立役者とも言われてるので、公にはエミュレータとは言ってませんが、かなり意識して作られてますw
Lowは低域の調整で、値としてはごく普通の低域という感じで、凡そ150~200Hz位かなと考えてます。
Resは全体的な雰囲気に対し、こちらは直接音作りに作用する感じですね。
Midは中域の調整で、大体2kHz前後の高めの帯域を取ってるのかなと思われます。
(削った時Rockmanぽくなるのでw)
太さと明るさの両方に作用し、ローミッドを目立たせたい場合は下げ目にし、逆に抜けを重視する場合は上げ目が良いでしょう。
Highは高域の調整で、丁度MidとPresの中間の帯域の調整という感じです。
上げてもそこまでエッジが立つ感じでも無く、明るさの調整にしては適度なキンキン感が出てきますね。
Gainはオーバードライブ~ハイゲインディストーションまでをカバーし、クリーンやクランチには出来ません笑
バイパス時のみ作用するループを活かして、他のペダルでローゲインサウンドを補うのが良いかと思われます😅
Tightはローエンドの調整で、上げればローエンドがカットされてスッキリしたサウンドになります。
リフを刻みたいとかにガッツリローカットしてスッキリさせたいとか、ソロでも抜けを良くしたいという場合に少しだけカットするなどの微調整が出来たりします👍✨
BoostモードはBogner Ecstasy Red同様、ゲインと音量を個別にブースト出来、後述のMid BoostはこのBoostがオンになってる時に作用します。
調整の仕方次第では歪が多過ぎて潰れがちになったり、通常時とトーンが変わる場合もあるので、ここも調整が難しいかもしれません🤔
Defizzつまみは説明書では「高域を抑え、ヒスノイズなどを除去する」とありますが、よく分かりませんでした笑
PresとHighを上げ目にしてて、もしノイズが乗る場合はココを弄るのかなと思われます。
Mid BoostはBoostモード時に作用し、500Hz辺りを強目にブーストします。
80年代のハードロック的なサウンドを出したい場合にオンにすると丁度いい感じになります🤘😎👍✨
PlexiはMarshallアンプのようなドンシャリサウンドになります。
中域が減って低域と高域がMarshall的な感じで増え、歪量は変わらない感じです。
Smoothは高域を極端にカットし、エッジ感が無くなり滑らかなサウンドになります。
かなりキャラが変わるので、コレをオンにしてから各EQで調整していくのが良いのかなと思いました。
Gateはノイズゲートなんですが、上げると設定によっては歪量がかなり減るので、ノイズリダクション的な効き方という感じです。
個人的には外部のノイズゲートを使った方が良いかなと思いました😅
比べてみた
Peavey 5150(Preamp Out)、BRP2、MXR 5150 ODをそれぞれ比べてみました。
Peaveyを基準とすると、BRP2は前述の通り低音が豊富です。
これはD-Sound VH-510でも同じような改善がされており、単にPeaveyのPreamp Outでは低域が少ないのか、VH-510やBRP2側でよりモダンなサウンドに寄せたのかは不明です。
ただMXRでも低音が豊富に含まれてる事から(MXRのはEVH 5150 IIIのエミュレータ説あり)、PeaveyのPreamp Outでは低域が少なくなってるのかなと考えてます。
歪の性質に関してはPeaveyとBRP2はかなり似通っており、MXRはエッジが滑らかになりスムーズなディストーションという感じで、MXR=EVHであるならば、Peavey 5150→EVH 5150 IIIになった際の路線の変化が伺えます。
総評
Peavey 5150のエミュレータとしては、どちらも本人が設計したという事もあり、かなり優れてます。
値段がやや高い(2022年3月時点で約¥37,000円前後)のがネックですが、プリアンプ的に使え、キャビシミュ込みでライン録音も出来てしまえると考えれば割安なのかも知れませんね😊
昨今はVerocity、AMT、MXR、Friedman、D-Sound、Carl Martinなどが高精度で再現するエフェクターやプリアンプをリリースしてますが、それらにも全く引けを取らない再現度かと思われます。
ここまでの再現度だと、後は好みの問題ですね🧐