Shigemori Stone Drive Customに続いて買いました(金使いすぎ🤪
Ovaltone OD-FIVE 2 Xtremeです!
Ovaltoneの概要は
や
で書いたので省略しますが、このOD-FIVE 2 Xtremeについては色々書いていきます✍
OD-FIVE 2 Xtremeは前回買ったeXplosionの前身に当たる製品で、コンセプトは同じく
「Custom Audio Amplification OD-100」
のサウンドをエミュレートしたAIAB(Amp In A Box)になります。
1番最初はOD-FIVE 2 Crossという名前でリリースされました。
このCrossは筐体内にプリ管を搭載し、JC-120でもCAA OD-100のチューブサウンドを忠実に再現し、そのミドルの張った心地の良い歪は瞬く間に世間に知られる事となり、当時ハンドメイドで3万円という事もあり需要過多供給不足に陥りました。
その後、Crossの基本的な音はそのままにし、ノイズの原因であったプリ管を廃止し、より実用化を図ったのがXtremeになります。
このXtremeも当時3万円という破格で販売されており、直ぐに供給が追いつかなくなり、生産終了後にはネットショップやオークションサイト、フリマサイト等で高値で取引される事態となりました(一時期10万を超えたという噂もあります🥶)
その後発売されたQ.O.O Blue Editionも約35,000円くらいでしたが、こちらも生産台数が少ない上に極上のアンプライクなディストーションサウンドを奏で、直ぐに在庫が無くなったのを覚えてます。
このXtremeとQ.O.Oを基軸として、現在も販売されているMarshall系AIABである34-Xtremeも人気であり、これらがOvaltoneの代表作とよく聞かれます。
Cross、Xtreme、eXplosion
さて、OD-FIVE 2シリーズは現在までに3つリリースされてますが、CrossとXtremeはほぼ同じもの、eXplosionは全く別物と考えるのが妥当です。
ここからは俺の考察ですが、Xtreme(Cross)はAIAB、eXplosionは"ディストーションエフェクター"です。
と言うのは、Xtremeはチューブのような奥行感、分離の良さによる和音の立体感、適度にエッジが有り、かつふくよかで温かみのあるサウンドなのですが、eXplosionは一般的なディストーションペダルのような平面的な音、歪成分が全体的に硬いという印象で、当時は謳い文句に翻弄されてアンプライクかなぁ〜とは思ってましたが、改めてXtremeを入手し、過去の記憶を辿って比べると、やはり差は歴然という感じでした。
どちらが使いやすいか?と聞かれたら、俺は断然Xtremeを選びます(笑
ただeXplosionも前段にSD-1を置いてゲインブーストすれば極上の歪が得られますし、アンサンブルでは使いやすいという感想も伺え、必ずしも劣ってるとは限らないとも言えます。
インターフェースやトーン
Suhr Eclipseなどと同じくCh1とCh2に別れており、Gain、Bottom、Shape、Volumeの4種のつまみがそれぞれに振られてます。
Bottomは主に低域調整で、左に回すとタイトでスッキリした低音、右に回すと膨らんだ感じの重低音を司ります。
どちらに振り切っても音が破綻する事が無く、楽曲に合わせて絶妙なバランスで調整出来るような使いやすい仕様となってます。
Shapeは高域の調整で、左に回すとDumble系を思わせるようなハイミッドが顔を出し、右に回すとエッジの強いメタリックな高域が顔を出してきます。
BottomとShapeを両方左に回せば古臭いヴィンテージアンプのような音になり、逆にどっちも右だとメタリックなドンシャリサウンドという感じですね🤘✨
フロントパネルのトグルスイッチはノーマルモードとゲインブーストモードを選択出来ます。
ノーマルモードではクランチからバッキング位の歪みを司り、ゲインブーストモードは専らハイゲインサウンドです。
根底にCAA OD-100のサウンドがあるので、どちらもそれに準じた歪の傾向やトーンとなり、クランチでは繊細なニュアンスを事細かく拾い、リードトーンでは太い単音でのソロや、分離の良い和音での奥行き感のあるパワーコードなどを奏でられます🤘✨
左側面にはそれぞれのチャンネルに対応した「Middle Shift」というトグルスイッチがあり、下げた状態が通常だとすると、上げればローミッド辺りがグッと持ち上がります。
スッキリした音が好きなら下げ、CAAらしい濃厚なミドルが欲しければ上げるという感じですね(俺は濃厚なミドルが大好きなので当然上げてますwww)
上部側面にはPresenceのつまみがあり、12時を基準としたアクティブEQとなってます。
本当にアンプさながらの効き方で、使うアンプや現場での最終調整に向いてるような、絶妙な調整をここで行えます。
勿論単体で完結させたい時(例えばコレにコンパクト型クリーンプリアンプとキャビシミュを使うとか)にエッジを際立たせたいだとか、逆に柔らかめな音にしたいとかでコレを弄る事によって上手く調整出来ちゃったりもします😉
デフォルトの音が良く、全てのつまみやスイッチがいい塩梅で相互作用してくれる、完全完璧なAIABと言っても過言ではないでしょう😤
電源はセンターマイナスの9Vアダプターのみで、電池には対応してません。
筐体は昔のOvaltoneらしく厚さがあり、この中にハンドメイドでの複雑な回路がぎっしり詰まっており、とてもコピー出来るようなものでは無いですね(笑
比べてみた
OD-FIVE 2 Xtreme vs ADA MP-1-CHANNEL
まずは昨今Rockmanシリーズに次ぐペダルプリアンプへと昇格したMP-1-CHANNELとの比較⚔️
OD-FIVE 2 Xtreme側はJC-40のインプット、リターン、そしてMP-1-CHANNELのクリーンを介してリターンに繋いだ3パターンで比べました。
結果、12AX7を2本積んだMP-1-CHANNELに引けを取らないチューブアンプらしいサウンドを奏で、如何にOD-FIVE 2 Xtremeがチューブらしさを出してるかが伺えました。
強いて違いをあげるならば、やはりMP-1-CHANNELの方が音が明瞭で輪郭がはっきりとしているという感じなのと、やはり各種EQなどはMP-1-CHANNELの方が強烈に効くので、音作りの幅で勝ってるという点です。
しかしそこまで追い詰めたOD-FIVE 2 Xtremeはかなりのポテンシャルを秘めてると言えます。
OD-FIVE 2 Xtreme vs Van Weelden Royal Overdrive
高級Dumble系ペダルであるVan Weelden Royal Overdriveとの比較⚔️
こちらに関しては大元のアンプの傾向が全く異なる為、それがペダルに色濃く反映されて面白い内容でした🙂
やはりOD-FIVE 2の方が低域から高域までのレンジが広く、Royal Overdriveに比べるとエッジ感や重厚感があり、よりハイゲインという感じです。
一方Royal Overdriveは高域が滑らかになっており、その分ハイミッドが強調され、相対的に音が太いという印象を受けました。
また低域は弱いのですが、その分ローミッドがあり分厚く、アンプの飽和感なども同時に感じられました。
使いやすさはOD-FIVE 2 Xtreme、よりアンプの挙動に近いのはRoyal Overdriveかなと思いました。
OD-FIVE 2 Xtreme vs Horizon Devices Apex Preamp
続いてはMisia Mansoor渾身の逸品、Horizon Devices Apex Preampとの比較😡🤘
これも両者はっきりとした違いがあり、OD-FIVE 2 Xtremeは濃厚なミドルがMid Shiftがオフでも出てるのですが、オンにすることによりより濃厚で分厚いサウンドになります。
対するApex Preampは超高域の倍音成分がかなり多めで、OD-FIVE 2 XtremeのShapeやPresenceつまみを上げ目にしてもApex Preampの方が強く、それが織り成す立体感や奥行感が出てるという感じですね🤔
EQの効きはOD-FIVE 2 Xtremeの方が強く、より積極的に音作りが行える印象です。
歪みの粒はOD-FIVE 2 Xtremeの方がやや粗め、Apex PreampはMXR 5150 ODに準じたキャラクターという印象でした。
CAA直属の濃厚なミドルが出たサウンドならOD-FIVE 2 Xtreme、Mesa Boogieと5150 IIIの中間的なサウンドならApex Preampという感じですね🤘✨
OD-FIVE 2 Xtreme vs Empress Heavy
非の打ち所のないハイゲインディストーションペダルとして長年君臨してるEmpress Heavyとの比較⚔️
因みにOD-FIVE 2 Xtremeは新品当時3万円、対するEmpress Heavyは4万円でした。
現在はOD-FIVE 2 Xtremeの中古価格がやや上がり、新品のEmpress Heavyと大体同じくらいの値段で取引されてます。
まず歪量はEmpress Heavyの方が圧倒的できめ細かくサスティンがあり、OD-FIVE 2 Xtremeは相対的に粗めな印象を受けました。
しかしOD-FIVE 2 Xtremeの方が音の輪郭が際立っており、同時に音圧も高い印象ですね🤔
双方EQを12時にした場合、やはりOD-FIVE 2 Xtremeの方が重厚なミドルが出ており、音の輪郭の良さも相俟ってよりチューブアンプらしいサウンドに感じました。
ただEQによる音作りはEmpress Heavyの方がカバー出来る範囲が広く、Djentに最適なノイズゲートもあり、きめ細かい歪なので、扱いやすさで勝ってる印象ですね。
OD-FIVE 2 Xtreme vs MI Audio Megalith Delta
ラストはアンプライク系ハイゲインディストーションとして一時期人気機種になったMegalith Deltaとの比較⚔️
まず歪量は双方ブーストオンでMegalith Deltaの方が断然強いです💪🏾
それを踏まえてトーンなどを見ていくと、双方EQが12時でやはりOD-FIVE 2 Xtremeの方がミドルが強烈に出る印象で、Megalith Deltaはどちらかと言うと重低音が出るという印象でした。
Megalith Delta側でミドルが強調されるようなセッティングにすると、概ね似たようなサウンドにはなりますが、プレゼンス辺りの豊かさがOD-FIVE 2 Xtremeにはあり、Megalith Deltaの方が音が丸くなるような印象でした。
この差がOD-FIVE 2 Xtremeでは音の輪郭や粒立ちの良さに直結し、Megalithではチューブのような柔らかさを醸し出してるのかなと思いました。
総評
OD-FIVE 2 Xtremeは、俺の手持ちのディストーションペダルのTOP5と渡り合えるぐらいのポテンシャルは充分に秘めた名機だと、今回の比較で改めて分かりました👍✨
Empress HeavyやMegalith Deltaなどと比べ、プレゼンスをどう出すかでチューブアンプのサウンドを再現するかがキモだと確信しました。
OD-FIVE 2 Xtremeの場合、絶妙な匙加減の超高域を司り、これが音の輪郭や適度なエッジ感、ふんだんな倍音成分を伴い、これが単音での存在感やパワーコードを弾いた時の奥行感、立体感に直結する反面、丸くカットされてる上述の二機種に比べると音の細さが垣間見れ、またチューブ特有の空気感がやや物足りないのかなと思いました。
次回もまた色々似たようなペダル達と比較していこうかなと思います🤘✨