さーてさてさて、今回の旅行でGETしてきたペダルその1、ディストーションのTokai TDS-1です!
このペダルはとある女性のギタリストの方がボードに入れていた事で一時期有名になり、在庫も殆どネットから消えた経緯があります。
俺も欲しいなぁと思いつつ、他に欲しいものがあったので頭の片隅に置いてた状態だったのですが、奈良県橿原市のセカンドストリートで偶然見つけ、いそいそとレジに持っていきました(笑
「Tokai」と名の付く事から、恐らくギター製造業者の東海楽器から出てたペダルかと思われます。
調べると他のラインナップにはオーバードライブのTOD-1や、メタル系ディストーションのTMD-1などがあり色々出してたみたいです。
コレが造られてたのは80年代で、他にギターメーカーのARIAや、あのドラムメーカーとして有名なパール楽器までギター用エフェクターを出してた事から、やはりこの当時はバンドを組んだりエレキギターを嗜む人が多かったのかもしれませんね🤔
インターフェース
シンプルにLevel、Distortion、Toneの3つのつまみとなっており、また電源も006P電池か9Vの一般的なアダプターで動作します。
またフットスイッチが広かったり、電池を入れる箇所がフットスイッチの下で、それを開ける時の手で回せるネジの箇所などがBOSSのペダルに酷似してます(噂では回路がBOSS DS-1のパ○リとも言われてますw)
サウンド
まずゲインに関してですが、0~9時くらいまでは変わらない感じのオーバードライブで、そこから徐々にゲインが追加されていきます。
12時でもかなり弱め、3時くらいまで回して漸く強めのディストーションが得られます。
MAXにすると更にゲインが追加され、俗に言うハイゲインディストーションの一歩手前くらいの歪量やサスティンを得られます。
歪の性質に関してはやはり80年代の雰囲気が強く、昨今のアンプライクで立体感や奥行き感のあるディストーションに比べるとのっぺりとした平坦なイメージです🤔
恐らくBOSS DS-1のサウンドを踏襲したものかと思われますが、正に
「ザ・ディストーションエフェクター」
という感じですね(笑
トーンはToneつまみが12時でほぼフラットで微妙にドンシャリ気味なサウンドで、全体的にカラッとしたドライなサウンドです。
Toneつまみはパッシブタイプで、左に回していくと高域が減衰していくタイプですが、右に回しきっても耳に痛い音なので12時がフラットと思っても大丈夫かと思われます😅
12時より左に回すとかなり高域が減衰し、ローエンド〜250Hz位までのローミッドが浮き彫りになり、モコモコしたサウンドになります。
逆に右に回すとかなり耳を劈くようなエッジのあるサウンドになります。
比べてみた
TDS-1 vs ARIA ADT-1
まずはARIA ADT-1から。
双方ゲインはMAXにしてます。
比べてみるとTDS-1の方が歪量があり、またタイトに纏まっており扱いやすい印象です。
ADT-1は音がとにかく散り、歪もそこまで強くないのでディストーション全体でも使いづらいかと思いますね(笑
トーンはやはりTDS-1の方がミドルが凹んだ印象でドライなサウンドです。
Toneつまみは双方同じような効き方で、左に回せばモコモコ、右はジリジリした音になります。
効きの強さはややTDS-1でしょうか。
またアウトプットもTDS-1の方が大きいです。
この両者のどちらかを選ぶなら、迷わずTDS-1を選びますね😁✌️✨
TDS-1 vs ARIA DT-5
ADT-1の次は同社のDT-5。
果たして進化したディストーションはTDS-1に太刀打ちできるのか?
まず歪量ですが、ややDT-5の方が強くなってます。
これに関しては誤差なんですが、歪みの性質が違います。
それはDT-5の方が圧倒的に分離感があり、それに伴う立体感や奥行き感がTDS-1に圧倒的な迫力で勝ってます!😡🤘✨
寧ろDT-5は作られた年代(86年頃)にしては昨今のモダンハイゲインのようなディストーションで、他の同年代のディストーションと比較しても頭一つ抜けてるぐらいです。
これを比べてしまうとやはりTDS-1ののっぺりとした歪が浮き彫りになります(笑
またトーンにも差異があり、DT-5の方がガッツリミドルが出て音が太いです。
後からTDS-1を聴いてみると、やはりスカスカで音が細くなった印象ですね(笑
ADT-1ではTDS-1の圧勝でしたが、DT-5には遠く及ばないという感じで、逆にARIAの超絶進化を垣間見る事が出来ました🙃👍✨
TDS-1 vs Pearl DS-006
お次はPearl社製のディストーション、DS-006との比較。
一応このDS-006は80年代当時高級路線のディストーションだった模様で、ここで普通のディストーションであったTDS-1に差をつけられるのか?
まず歪量は一緒で、性質にやや違いがありますね。
DS-006の方がきめ細かく滑らかという感じで、一般路線の歪みの性質を持つTDS-1より確かに高級感のある歪という感じです🍷💎
トーンについては、DS-006は帯域を選んでのミッドブースト式、TDS-1は高域のパッシブEQと効き方が全く異なります。
ギターにとって重要な帯域のミドルを自由に弄れるDS-006の方が音作りをより綿密に行う事が出来、そういった点でもTDS-1より分があるように思えます。
従来のトーン回路のような効き方が良ければTDS-1ですが、個人的にはPearlの方が良いですね🤔
TDS-1 vs YAMAHA DI-100
お次はYAMAHA DI-100との比較🎶
YAMAHAの見解では「アンプのナチュラルな歪を再現した」との事で路線が違うみたいですが、そこも踏まえて比較します😋
まず歪量は圧倒的にTDS-1の方があり、また高域も強くエッジ感があるため、より歪が強く感じられます。
歪の性質はDI-100の方は高域が削れており、かなり丸っこく太い歪という感じで、確かにTDS-1なんかと比べればアンプっぽいニュアンスにも受け取れます。
普通のディストーションとして選ぶならTDS-1の方が解になるかもしれませんね🤔
トーンに関しては、DI-100が高域が削れたミドルブースト型、TDS-1がややミドルの凹んだドンシャリ型という感じでかなり違います。
DI-100を聴いた後にTDS-1を聴くとメタル系のディストーションに聴こえてくる位です(笑
どちらも一長一短はありますが、使いやすさで言えばTDS-1に軍配が上がると思います🚩
TDS-1 vs BOSS DS-2
DS-1が無いので、代替としてこちらで比較(爆
まずTDS-1とDS-2のIモードですが、TDS-1の方が低域がタイトで高域が出ており、歪量や音圧も上です。
Iモードは全体的に歪が散る傾向にあり、また高域がやや少ないので、滑らかなファズディストーションという感じですね。
使いやすさはTDS-1かと思われますが、IモードはRAT系のサウンドに近いので、その手のサウンドを求めるならIモードでしょうか。
IIモードはガラリと変わって低音がタイトになり、フィックストワウを噛ませたような鼻詰まりなミドルが出てくる感じです。
高域の強さや歪量ではやはりTDS-1の方が勝っており、IIモードは歪がきめ細かく滑らか、上品さが感じられます。
Toneの効き具合は圧倒的にTDS-1の方が強く、音をアグレッシブに変えられます。
DS-2は全体的に音が破綻しないような歪量・トーンコントロールを維持してるという感じですね。
どちらが優れてるか?と聞かれると、DS-2なのかな〜って思いますが、よりハイゲインでエッジ感があるのはTDS-1なので難しいところですね(笑
TDS-1 vs Marshall Guv'nor(UK)
最後はMarshallの80年代の名機、Guv'norとの比較💥🇬🇧
80年代に独自路線(Marshall in a Box)で一世を風靡し、後の殆どのアンプライク系ディストーションの源流となったコイツとどう違うのか?!
まず歪量はTDS-1の方があります。
TDS-1の方が歪みがきめ細かく、ディストーションエフェクターとして使うならこちらの方が使いやすいです。
Guv'norはというと兎に角音が太く、歪がゴロっと塊のような感じで分厚い印象です。
トーンに関してはTDS-1はやはりドンシャリなのかかなりドライな印象で、Guv'norは80年代のMarshallサウンドを感じさせるような特有のミドルが出ており、その時代の雰囲気を味わうならGuv'norの方が良いかなと思いました。
総評
巷ではガチで賛否両論な感じのTDS-1でしたが、トーンがドンシャリなのを除けば確かに平均を取って「普通」という印象でした。
このドンシャリ感をどう捉えるかという感じですね🤔
80's HR/HMに御用達のサウンドか、ドライでスカスカなサウンドかという感じで好みが別れるかと思われます。
DS-1(日本製)と比べられないのは残念ですが、歪の性質からしてその当時のサウンドという感じはひしひしと伝わりました(笑