Guitar Stuff Blog

今まで使ったギターアンプやエフェクターを紹介したいと思います。

20190821 Bogner Ecstasy 101B Pt.2

f:id:acidmb:20190818064816j:image

前回に引き続きBogner Ecstasy様ですが、今回は主にインターフェースの説明と、Two-RockのEVスピーカー搭載キャビで鳴らした時のサウンドの感想などを書いていきます✍

 

サウンド

Ecstasyは3chのマルチアンプとして当時は有名になりましたが、それ以上に細かく設定出来る項目があり過ぎて戸惑いました(笑

インターフェースはCh1のみ各DIPスイッチと3EQ、Vol、Gainつまみなどが完全に独立し、Ch2と3はGain、Volの2つまみとPre EQ(高域調整)以外は共有となってます。

 

Ch1 (Clean)

まずCh1のクリーンですが、やはりBognerで聴ける煌びやかなクリーンが出てきます。

コンプレッションがあり、EQ全て12時で低域のスッキリした扱いやすいクリーンですね✨✨✨

 

Gain BoostやGainつまみの匙加減でコンプレッションの強さや歪量を調整し、コンプ感の薄いクリーン(それでも若干残る)から、現代的な感じのクランチサウンドまでこなせます。

立ち上がりが非常に早く、歪んでるか歪んでないかの境みたいな成分があり、ある種Dumble系にも通ずる所があります。

またサスティンが伸びる伸びる(笑

またPre EQやマスターセクションのPresenceつまみで高域の大幅な調整が可能で、フラットからキラキラしたクリーンまでこなせる為、この点においても拡張性が非常に広いです🤘✨

 

Friedmanみたいな完全に純粋なクリーンとは違い、味付けの濃いクリーンですが、僕はRockman同様こういう個性的なクリーンは大好物ですし、一般的に聴いても綺麗だなと感じるクリーンだと思います👍✨

 

Ch2 (Blue Channel)

Ch2は通称Blue Chと呼ばれており、Plexi Marshallの再現から、それをBogner流に解釈してゲインアップを測ったクランチ〜ハイゲインサウンドが得られるセクションです。

このChを模した同社のペダルのEcstasy BlueもODペダルとして今や人気筆頭になってる通りこのChも大人気で、人によっては後述のCh3である通称Red Chよりこちらの方が好きという人が非常に多く、こちらにわざわざブースターを繋いでハイゲインを狙う人もかなり多いです。

 

Ch2はペダル同様やや歪んだクリーンから、強めなハイゲインまでシームレスにこなせる、ある意味万能なセクションです。

Bogner特有のミドルにギュッと凝縮されたクランチ〜ミドルゲインサウンドは圧巻で、ブティック系アンプ(Bad CatやMatchlessなど)でよく感じられる、真空管特有のウォームさ、空気感、太さが一番感じられました😍

 

Ch3 (Red Channel)

ご存知Red Chです🤘😡🤘💣💥🔥

ブースター要らずのハイゲインサウンドは圧巻で、ハイゲインながらもスムーズでシルキーな感触は顕在です😊

ぶっちゃけMarshallらしさはほぼ皆無で、基本ミドルに凝縮し、高域の癖をとっぱらい、何となく歪の成分が似てるかな?というくらい別物のサウンドになってます。

StructureやGain BoostなどのDIPスイッチで歪量の最大値を弄れ、

「Bognerなんだから常にハイゲイン!🤘🤯🤘」

な人や、

「いやいや、歪ませ過ぎるとザラザラ感が出てきてちょっとなぁ。。。」

という人にも柔軟に対応出来る優しい設計になってます。値段は優しくないけどw

 

かなり歪ませても音が潰れる事がなく、またピッキングの立ち上がりが早い、サスティンはスコーンと(異常な程)綺麗に伸びていく、音量を上げれば上げるほど歪の粒がぶっとくなりバイト感やミドルが増す、通称「獅子の咆哮」なるサウンドが顔を出すなど、やはり人気機種になるだけの要素は兼ね揃えてます(但し獅子の咆哮はかなり音量を上げないと堪能しづらく、自宅では当然無理😓)

アッテネータやエフェクトループを駆使したVolペダルを利用すれば自宅でもある程度はBogner由来の上質なディストーションサウンドが得られますが、素のままだとリアパネルのパワーコントロールを「Half」にしても厳しいです(ある一定の箇所からちょっとVolつまみを上げると一気に爆音が出る感じ)

 

Marshallやブラウンサウンドなどを期待するとちょっと違うかなという感じで、それなら本家やFriedmanなんかを選んだ方が良いと思います。

やはりBognerの醍醐味は凝縮したミドルやシルキーで上品に歪むサウンドだと俺は思います🤘✨

 

インターフェース

Bognerといえば多機能!

ペダルですらワケワカランスイッチだらけで俺も理解に苦しみましたが(笑)、本家アンプはその比じゃありません(爆

表にも裏にもめちゃくちゃ変なスイッチが搭載されており、機材オタクなんかは目を輝かせて弄り倒すんだろうとは思いますが、俺みたいなオッサンには煩わしい事この上ないです(爆

しかしながらそれらを理解して適切に設定すれば、自分好みの極上なサウンドを突き詰められる事もまた然り。

なのでメモがてらちょっと操作感などを書いていきます🙃

 

フロントパネル

f:id:acidmb:20190817234038j:imagef:id:acidmb:20190817234049j:image

フロントは勿論音色の構成です。

インプットはHighとLowの2つあり通常はHigh、ODペダルを前段に繋いだり、ゲインを落としたセッティングが好ましければLowに繋ぐという感じですね。

 

EQですが、Bassはちょっとブーミーさが漂う低域で、キャビネットによってはモコモコするかもしれないです🧐

比較的フラットと言われるTwo-Rockのキャビではオール12時で結構モコるので、ヘヴィロー~ローミッドが強めに出るキャビやスピーカーだと更にモコモコになる可能性はありますね。

BognerのキャビはCelestion Vintage 30の特性も相俟ってミドルに凝縮しつつもハイがギュッと突き抜けるような音が出るので、恐らく専用キャビに特化した低音なのかな、と思いました。

 

Middleは1kHz辺りかそれよりやや上のハイミッドを、広い可変範囲で操作する印象を受けました。

当初は500Hzを極ブーストorカットするのかな?と先入観がありましたが、500Hz帯はペダル同様デフォで強めなので、他の帯域での調整、さしずめ全体的な音の太さや明るさの微調整という感じですね。

「Bognerの特徴を司るミドルは固定してるから、後は自分好みのBognerサウンドを突き詰めてくれ」

みたいな感じです😅

 

Trebleはかなり効きが強く、モコモコからシャリシャリまで幅広い変化を伴います。

ペダル版はもっとジリジリとした風になりイマイチ使いづらいんですが、本家は弄れる帯域がややマイルドになり、メタルに最適な安定したTrebleという感じです。

ほんのり絞るとBognerらしいぶっといミドルが出せ、上げると適度に明るくなったり、刺激的なエッジを際立たせたりと使い勝手は抜群です。

またクリーンにおいてもMiddleと併せて弄ることにより、ミドル厚めなヴィンテージクリーンから、Fenderなどを彷彿とさせるブライトなクリーンまでこなせます🤘✨

 

Presenceはマスターセクションにあり、Presence Aはフットスイッチでオンオフをし、BはCh1かCh3のどちらか一方に機能させることが出来ます。

なので例えば、

「クリーンはずっとPresenceを効かせてCh3ではオンオフにしたい」

ならば、PresenceをCh1側でアクティブにし、Ch2や3ではフットスイッチで対応するという風に融通が効きます😊

そのPresenceですが、やはり全体的な音の明るさや倍音の強調を司る感じで、クリーンでは目に見えて明るくなり、Ch2&3ではシャリシャリ感が更に増します。

音が崩壊するということは無く、可変値は広いですが無難に収まってる印象です。

 

DIPスイッチ

f:id:acidmb:20190817234133j:imagef:id:acidmb:20190817234144j:image

ペダルではトグルスイッチになってますが、こちらはスライド型の小さいDIPスイッチになってます。

 

まずGain Boostですが、文字通りゲインブーストします(笑

とは言うものの、ブースト量はCh1においてGainつまみの設定にもよりますが、僅かに歪むか歪まないか位の違いなので、他のChでも気持ちブーストされてるかな?位な感じです。

そこまで大々的には効かないものの、そもそもCh3の場合元々がかなり歪むので、極端にブーストすればそれこそ音が潰れたりしかねない為、あの位が丁度いいかなと思ったりします。

EQに影響が無いので、丁度ローゲインのトランスペアレント系のペダルを前段に繋いだような感じですね。

 

Pre EQはペダル同様、Nがフラット、B1が高い高域のブースト、B2がハイミッドのブーストという感じです。

ペダルよりも違いが感じられ、B1はクリーンではより煌びやか、歪ではメタリックにエッジが立ち刺激的、B2はクリーンで程よく明るくなり、歪は抜け感が強調され、低音がタイトになり、歪みの輪郭が強調される感じです。

特に歪においてはBognerらしさの匙加減がここやPresenceなんかで決まりやすく、これはキャビネットやスピーカーの特性で現場調整を適宜行える利便性があるなという感じですね👍

 

Structureは最初Gain Boostの親戚かな?と思ってましたがどうやら違うようで(笑)、プリ管に於ける入力ゲインの大小の違い?と説明書にありました。

恐らくニュアンス重視型のローゲインサウンドはLにし、コンプ感バリバリで立ち上がりの抜群なハイゲインならHが良いのかな、という事ですかね?(笑

ピッキング時の微妙な反応をここで調整する感じで、(かのLuke氏みたいな)スタジオミュージシャンに重宝されそうな機能かなと思いました😆

 

Plexi ModeはCh2か3を当時のMarshall SLP仕様にするもので、どちらかをそのモードにすると、Gainつまみ、Gain Boost、Structureの各DIPスイッチが無効になります。

余計な回路をバイパスしてモノホンのPlexiサウンドを堪能して欲しいという感じですね(笑

なのでこのモードで歪ませる為にはVolを上げる必要があり、スタジオや(特に)自宅なんかではアッテネータが必須になります。

使い方としては、Ch2のBlueモードとPlexiによるツインクランチとか、リードはRed ChにしてバッキングをPlexiにするとかですかね。

ただ音量と歪のバランス調整がかなりシビアになるので、音を作り込むならやはり良質なアッテネータ等が必要です😅

 

ExcursionスイッチはAとBとあり、公式の説明ではスピーカーのダンピングをシミュレートしたとの事。

「ダンピング?なんぞや?!初心者の俺に説明してみいやぁ!😡🖕🏻」

と嘆いていてもしゃーないので調べました(笑

ダンピング(ファクター)とはスピーカーの制動力の事で、要はアンプの出力インピーダンスが高く、個々のスピーカーに備わってる値、通称ダンピングファクターの値が小さいとスピーカーが振動を起こし、それがブーミーとか弛んだ低音を起こす原因だそうです。

逆に言えば、アンプの出力インピーダンスが高くても、スピーカーのダンピングファクターという値が充分に大きいと、余裕でアンプからの出力を受け止められ、低音が締まってタイトなサウンドを奏でられるという事ですな🤔

喩えるなら、ヴィンテージのボロボロなスピーカーだと弛んだ感じ、新品でハイファイなスピーカーだとタイトな感じと、各々の特性をシミュレートしてるという事ですね(適当

AとBは双方ともL(Loose)、M(Middle)、T(Tight)の3-Way DIPスイッチとなっており、低音の弛み具合を組み合わせて微調整出来るようになってます。

確かに聴いた感じだと、Lだと弾いた後余韻のように強烈な巻き弦のブルン感がまとわりついてきたり、逆にTだとスパッとブルン感がカットされてタイトになったり、Mだと両方の特性を活かして中域が盛り上がって音圧が高くなったようになるとか結構効果あります😳

使い方としては、

「Marshall JTM45のような最初期のイナたいヴィンテージサウンドが欲しいね👨‍🦳」

の場合はExcursionをLにしといてPlexiモードにするとか、

「やっぱズクズクとスラッシーなリフを刻みたい!😎🤘」

ならCh3でウルトラハイゲイン設定にしてB2にしてExcursionをTにするとかですかね(また適当

丁度La Grangeのトグルスイッチの〇⚫・モードみたいな感じですね😆

 

リアパネル

f:id:acidmb:20190817234243j:image

続いては主にシステム面で重要なインターフェースを揃えるリアパネルの説明です。

こっちは比較的説明が楽そうv

 

まずエフェクトループですが、コレにうるさい人の為に色々機能が付いてます(笑

Series/Parallelの切り替えスイッチはSeries(直列)にすると、

 

プリアンプ→エフェクター→パワーアンプ

 

と純粋にエフェクターを挟んだ形になり、エフェクターの影響がモロに出ます。

Parallel(並列)にすると、

 

プリアンプ→エフェクター→パワーアンプ

                  ↳<バイパス音>⤴️

 

となり、プリアンプの素の音とプリアンプ+エフェクターの音がミックスされてパワーアンプに出力されます。

こうする事によって、直列だとぼやけやすいモジュレーションの音の芯を確保したり、デジタルアレルギーの人(笑)はデジタルエフェクターを挟んだ事によるAD/DA変換による音の劣化を、並列にする事によって素のアナログの音とデジタルで劣化した(?)音を同時に出力して全体的なデジタル音源化を極力防ぐという効果もあります(笑

中央のつまみはParallelモードにおけるバイパス音とエフェクト音のミックス具合の調整で、下げれば素の音に近付き、上げれば直列接続っぽくなります。

右下のつまみはエフェクターのReturnに返す出力調整で、MAXで通常、絞ると減衰するパッシヴタイプになってます。

 

Channel Selecterは文字通りチャンネルセレクターで(笑)、白い小さなボタンを押すとチャンネルを切り替えられます。

これに関しては付属のフットスイッチに最適化されており、あくまでフットスイッチが故障した、或いは紛失したという時の為のスイッチかなと考えてます。

 

Line Outが付いてるので、これを介す事によりミキサーなんかに直で送れるのかなと思ってます(試してないから今度試そう🤩)

 

Sound Styleというスライドスイッチは歪方の傾向を変えるもので、OLDにすると温かみがあり、歪み量が減り、比較的粗い歪になり、NEWにすると歪量が増し、きめ細かくなり、音圧がグッと上がるモダンな感じになる印象です。

特にPlexiモードなどで真価を発揮し、

「Plexiモード+Volフルテン+OLDスイッチ」

では完全にBogner氏の目指したPlexiサウンドが顔を出すそうです🤘✨

モンハンで言う大剣の「斬れ味+1、抜刀会心、集中」の組み合わせみたいなw

 

f:id:acidmb:20190818064918j:image

スピーカーアウトは2-Way式で、1インプット式のキャビには「Use First」と書かれてる方を使い、そのキャビを2台用意したりとかすれば残りのアウトプットも使うという感じです。

出力インピーダンスを調整出来、例えば「16Ωのキャビ1台」に繋ぐならアンプ側のインピーダンスを「16Ω」にセットして繋いだり、「16Ωのキャビ2台」なら「8Ω」に設定して双方に繋いだりという感じですね。

 

Output Powerは出力をFull(100w)か、Half(50w)かを選べるようになってます。

自宅ではどちらにせよ爆音なんで(笑)、主に50wにしてPlexiモードのフルテン設定を活用したり、スタジオやライブハウスなどで適正な音量に調節したりするのが目的かなと思います。

 

Power Amp Classはパワー管の動作方式を変えるもので、Aなら常に稼働、A/Bは信号が入力されたら稼働し、無い時は稼働しないというものなんですが、写真の通り弄り方が分からんので放置してます(笑

 

総評

長ったらしく書いてきましたが(笑)、取り敢えず印象に残ったのはやはり「質実剛健」という感じですね😡👍

前段にブースターなんかを繋ぎ、エフェクトループにモジュレーションや空間系を使うくらいで、サウンドのコアとなる部分は完成してるという感じです。

Rockman同様クリーン、クランチ、リードサウンドが高レベルで完成してる為、柔軟性はほんの少し欠けますが、大体の音楽シーンではコレ一つで賄えるかと思いました。

アンプの美味しいと言われるミドルレンジを絶妙に持ち上げ、かつ非常に抜けのいいサウンドは、好きな人には堪らない音ですね😊🤘

 

次回は恒例の、アンプやエフェクターとの比較を行います🤘🤩🤘✨

【受注生産】Bogner / Ecstasy

【受注生産】Bogner / Ecstasy

サウンドハウス