Guitar Stuff Blog

今まで使ったギターアンプやエフェクターを紹介したいと思います。

20181222 BJFE Honey Bee Overdrive Pt.3

前回の記事は主にSupro系ペダル(殆どSHOD系ですがw)での比較でしたが、今回は他社のペダルと比べてHBODはどんなものか?というのを(前回の予告通り😉)実験してみました(b`>▽<´)-bイエーイ☆゛

 

・Bondi Effects Sick As Overdrive

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Bondi Effects ボンダイエフェクト オーバードライブ Sick As Overdrive
 

まず第一発目はやはり(?)これ、昨今の大傑作オーバードライブのSick Asで行きますウオオオオアアアア( ´°ω°)/アアアアアッッッッ!!!!!

「ブティックペダルの黎明期の王者vsケンタウロス+トランスペアレントの複合」は果たしてどのような結末を迎えるのか?!

まず歪量に関しては、双方のGainつまみが12時の時点、Sick AsがODモードでほぼ同じ位です。

双方のGainつまみをMAXにするとSick AsのODモードの方が歪み、Clean Boostモードで同じくらいです。

またGain 0ではSick Asはどちらのモードでもクリーンサウンドとなり、歪の可変幅はSick Asに分がある感じです。

歪の性質はSick Asの方がきめ細かく滑らかに歪む感じで、HBODは相対的に弦の震えなどが感じられる解像度の高い歪み方をします。

一般性を持ちつつ高品質な歪はSick Asで、HBODはアンプライク系と分かりやすい傾向です。

しかしながら、Sick AsもHBODまではいかなくとも音の輪郭はハッキリとしており、

「ケンタウロスorトランスペアレント」

に囚われない、アンプライクな性質をも併せ持ってるように思えました。

ピッキングに対するニュアンスは、(圧倒的である意味悔しいのですがw)HBODの方が繊細で、強弱で歪からクリーンの表現、ギターvolに対する歪量の減衰が目に見えて分かりやすいです。

トーンはHBODの方がややハイミッド寄り、Sick Asはミドルである500Hz帯でどっしりと構えてる印象。

なのでやはり太く感じるのはSick Asで、その分HBODでは比べるとヴィンテージ感が出ます(笑

(SHODとSick As比べた時は寧ろ俺の自慢のクソ耳が麻痺してSHODがスカスカな感じを受けたようなw)

EQは、HBODではNatureつまみを左に回して比較した場合、やはりSick Asの方が低域はより低く、高域はより高い帯域を可変する感じです。

デフォルトでのミドルのピークや、2バンドEQの性質からもSick AsはHBODと比べてモダンな印象を受けました。

最後に、Sick AsでHBODをブーストした所、言わずもがな素晴らしいアンプライク系ハイゲインディストーションが出てきました!✨😆✨

HBODではあまりDriveを上げずにSick AsのVolとGainを調整すると、音の艶や輪郭がくっきりとしつつ、カラッとしたアメリカンでご機嫌なドライブサウンドを出力してくれます🤘( ◠‿◠ )🤘

SHODといい、Sick Asは品質のいいローゲインペダルとはつくづく相性が良いです(*>ω<)b

(ちなみに余談ですが、最近ハイゲイン版も出ましたね、気になりますw)

 

・Bogner Burnley Distortion

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Bogner [ボグナー] Burnley

Bogner [ボグナー] Burnley

 

HBODを買った当初から、

「HBODの巻き弦のプルン感がBogner Ecstasy Redに似ているd('∀'*)」

と納得してたので赤青を比較したのですが、Burnleyの方が全体的なニュアンスが似てたのでこれにしました(笑

(なんつーか赤青は新しい音と言いますか、ゲインが高くて歪の粒がきめ細かくシルキーで、Bognerの音をベースとしてアンプ独特の空気感や太さを兼ね揃えてるのはBurnleyの方かな、と思いこちらにしました。)

隠れた名器Bogner×Neveのディストーションは果たしてどのような違いがあるのか?

まず双方のつまみを12時にするとやはりBurnleyの方が音は大きいです。

また歪の強さもBurnleyの方が上で、上記の写真くらいの設定で大体同じくらいになります。

歪の性質はやはりBurnleyの方がきめ細かく現代的な音、対するHBODは粒が太く輪郭があり、単音での存在感はHBODに分があり、ドライブ感はBurnleyですね。

トーンはHBODをフラットと考えるとBurnleyは高音が弱く、逆に低音が強めなので篭るような印象です。

なので写真のようにHBODのNatureつまみをやや右に回して低音を削る代わりに歪の傾向をきめ細かくし、高音も丸め込むことによってBurnleyに近付け、BurnleyでもToneノブを回してハイミッドを追加することによって互いのサウンドを寄り合わせる事が出来ました。

これで違いは微妙なものになりましたが、やはりBurnleyは歪の粒がきめ細かく、HBODは歪の粒の解像度が際立つ感じです。

どちらも甲乙付けがたい感じで、音作りの幅の広さや癖の少ない方はBurnley、ニュアンスやレスポンスに拘るならHBODという感じです。

 

・Suhr Eclipse (Riot Reloaded)

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Suhrも巻き弦のプルン感が似てたので比較してみました‾͟͟͞(((ꎤ๑‾᷅༬‾᷄๑)̂—̳͟͞͞o

最初はRiotの方を試しまして、確かに音の解像度の高さとかは似てるのですが、やはりRiotは深く歪ませる用途に向いてて、HBODに合わせたクランチを作ろうとするとどうしてもスカスカな感じになってしまい、更にトーンもミドルに癖があるので、より近い結果が出やすいのはEclipseかなと思い、こちら中心に比較しました(確かST-2の時もそうだった気がする(^^;;

で、Eclipseで試したところ、双方12時の時点でEclipseの方が低音、中音、高音全てが主張するので、音の輪郭はEclipseに分があります。

HBODは相対的に歪が丸まったように聴こえ、よりナチュラルなチューブのコンプレッションなどが感じられました。

EclipseでもVoiceコントロールを左に回せば音を丸めることは出来、ソリッドなニュアンスはHBODに比べると多少ある感じですが、かなりサウンドを近付ける事は可能です。

俺としては正直HBODの代用としてEclipseの選択もアリかな、って感じです(b`>▽<´)-bイエーイ☆゛

(しかしながらEclipseは器用過ぎるだろ(-。-)y-゜゜゜

敢えてHBODを選ぶとするならば、Natureによる独特のEQコントロールがシンプルかつ自分にマッチしてるとか、全体的によりウォームで低音も若干散る傾向でヴィンテージな空気が堪らないとか、あとは希少性によるプレミア思考(笑)ですかね。

ハイゲインサウンドを求めずとも、クランチでもEclipseは至高の逸品です。

 

・JHS Twin Twelve V2

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Lightning Boltでは無いのが残念ですが、ヴィンテージという意味では同じ部類のコレとの比較d('∀'*)

しかしながら違いはかなり浮き彫りになりました(゚ロ゚)

HBODはSHODに比べるとダークで、人を選ぶ歪と言われますが、TTはそんなレベルじゃありません(爆

HBODよりもミドルの帯域のピークが低く、大体250〜400Hz未満のローミッド辺りに集中しており、聴き比べるとHBODの方が明るいサウンドに聴こえます(鼻詰まり感さえ感じられますw

またHBODは低音にすら輪郭があるのに対し、TTはブーミーさがモロに出ており、ヴィンテージな雰囲気はTTの方があります。

(巻き弦をプルンプルンさせたいならHBOD、巻き弦をブヨンブヨンさせたいならTTですwww

オールマイティな使いやすさはHBOD、スポット的に使うのがTTという感じでしょうか。

どちらもヴィンテージ傾向の筈なんですが、JHSの方がより克明に実機の再現をしてるのかなと思いました。

それを踏まえて歪量はHBODの方があり、レンジの広さは2バンドEQを揃えてるTTの方が広いです。

ニュアンスなどはほぼ同じくらいの感度、単音での解像度やサスティンなどはHBODに分がある感じですが、逆にTTでは敢えて音をぼやけさせて雰囲気を出してるとも捉えられます( ‘-^ )b

 

・Van Weelden Royal Overdrive

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本日のラストはこれ、まんまDumble Overdrive Specialのエミュレータとの比較。

「SHODは幻の"ダンブルアンプ"をモチーフにして作られた」

と当時の代理店が発表し、その元となったHBODは洗練されたSHODよりも「Dumbleらしい」とDumbleエミュレータのアイコンとして長らく崇められた経緯があります。

この触れ込みは意図してなかった製作者本人をも混乱させるほどの大事となりましたが、ではそのまんまDumble(正確にはDumbleクローンのTwincleland Amp)のエミュレータであるコレと比較したらどうなのか?という事で実験しました(ง🔥Д🔥)ง‾͟͟͞(((ꎤ๑‾᷅༬‾᷄๑)̂—̳͟͞͞o

まず双方ともつまみを12時にし、RODのトグルスイッチはMode 1、Bright 1、Gain Boost Off、Mid Boostスイッチはオフで比較したところ、RODの方がややゲインが高め、ミドルが物凄い多いという結果になりました。

反対にHBODの方が低音と高音のバランスが良く、輪郭がハッキリしてる印象です。

RODの方がチューブの音や空気感がやり過ぎなくらい出てますが、この時点での使いやすさで言えばHBODに軍配が上がります。

では互いに似せるように設定するとどうなるか?

それを試行錯誤した結果が上記の写真になります。

ROD側でBrightスイッチを2にし、Gainを落とし、Middleつまみは0、低域と高域、超高域を微調整して爆盛りのミドルを抑えつつ、HBODのトーンに近付けるようにしました。

結果、やはりRODの方がミドルがやや多めなのは拭えませんでしたが、それ以外の帯域の出方、ピッキングに対するニュアンス、レスポンス、ギターのVolに対する反応性全てに於いてHBODと同じような反応になりました!Y(><。)Y

巻き弦プルンプルンするし(笑)、音の輪郭や歪の性質までもが酷似してますが、RODは付け加えて音が太く音圧があり、チューブの空気感がまとわりついて雰囲気が出てます。

完全にHBODの音でなければダメ、というならRODはミドルが強くちょっと重めな音になりますが、そうでなければ代用は充分可能に思えました。

(ただ、値段はRODの方が1.5倍ぐらい高いので代用にするかどうかは悩みどころですが(^^;;

この結果を踏まえて俺が書けるのは、製作者本人も認めてますが、

「HBODでもDumble ODSの音が出せる」

という事です(本人は「近い音」と言ってますが、俺は断言しときますw)

Natureつまみの弄り方でSuproやDumbleのニュアンスをシームレスに再現する、という感じですね。

Natureつまみを左一杯に回した時の独特の古臭いサウンドはRODには出せないので、Supro寄りな音も出したければHBODがいいです。

その代わりSAG感やチューブサチュレーションの感じがモロに出る、ハイゲインディストーションを出せるという点ではRODに軍配が上がります。

HBODはSuproエミュレータに囚われない幅広いサウンドメイキングが行える名器だと、RODと比較して改めて気付かされましたm(__)m

 

・総評

HBODはSuproアンプのエミュレータとしての認知度が高いですが、Natureつまみ次第で低音の出方を変えられるため、SuproのみならずDumble系も充分再現出来る要素を持ってます。

またSick Asでのゲインブーストも相性が良く、TS系などと組み合わせてもいいかも知れません( ‘-^ )b

発売は2002年ですが、昨今のハイエンドブティックペダルと比べても全く遜色無いし、逆にそこらのエフェクターは軽く蹴散らせる高いクオリティは持ってます(ง🔥Д🔥)ง

特にローゲインペダルに関しては、昨今のトランスペアレント系やケンタウロス系、古くからあるTS系、ツィード系とバリエーションが多く激戦区となっており、その中には4万5万、下手すると7〜8万のブティック系もざらにあります(本物のケンタウロスは言わずもがなw)

しかしながらそれらのペダルは値段の割にはまだまだ実績、認知度が低い物も多数有り、正に玉石混合な市場であるとも言えます。

そんな中で16年以上人気を保ち、様々な派生系を生み出し、廉価版でさえ人気のこのペダルは信頼出来るし、安定の上質な音色を奏でてくれる逸品だと思います。

Bearfoot版やOne Control版でも良いと思いますが、俺はオリジナルを触れる機会があれば是非試奏してもらいたいと思ってます(*>ω<)b

(ただ流通量が少なく不安定なのが玉に瑕ww

サウンドハウス