Guitar Stuff Blog

今まで使ったギターアンプやエフェクターを紹介したいと思います。

20180710 Van Weelden Royal Overdrive Pt.2

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今回はRoyal Overdrive(以下ROD)のインターフェイスや音の傾向について書きますd('∀'*)

 

まずこのRODの概要から説明すると、元々同社のTwinkleland Ampというダンブルクローンのアンプをペダル化したもので、そのTwinklelandはかなり好評だったと聞きます。

ダンブルクローンで有名なアンプとしてはTwo Rock、Fuchs、Bludotone、Ceriatoneなどのメーカーが既にあり、こちらはかなり新参なのですが、一気に人気に火がついたそうです。

(但し受注生産らしく殆ど出回っておらず、価格も100万越え:(;゙゚'ω゚'):

そのTwinklelandをペダルで再現しているため、ダンブル系のペダルに分類されます。

(傾向は違えどコンセプトはMegalith Deltaと同じ)

で、そのペダルもまた好評となった次第ですね。

ペダルからスタートした前回の記事の商品群とは一線を画す感じです。

 

次にインターフェースの印象です。

まず左からMaster、Presense、Bass、Middle、Treble、Gainの6つのツマミがあります。

上部には左からMode A / Bの2way、Presense I / II / IIIの3way、Gain Boost Low / Highの2wayの各々のトグルスイッチがあります。

フットスイッチはオンオフとMid Boostで、バッファードバイパスとなってます。

電源は9-18Vまで対応してましたので、今回は18Vで試しました。

 

Gainですが、かなり可変値が幅広く、クリーン、クランチからアンプライクなオーバードライブ、ハイゲインディストーションまでこなせます。

但しハイゲインの場合、音の粒がきめ細かくはなく、トーンは別としてMarshall系の歪み方をしますね。

なのでメサのような金属質、無機質な歪というより、チューブに負荷を掛けたような生々しい歪です。

 

EQは音量は兎も角、トーンの傾向は然程変わらないです。

恐らくダンブル独自のキャラを崩さないためか、若しくはダンブルに付いてるEQに準じてパッシヴタイプにしてるのかなと推測してます。

 

Bassはそこまで可変はしませんが、扱ってる帯域はかなり下、重低音に属すような感じで、最大まで上げると大型スタックのようなドシッとしたような低音が出てきます。

これは多分ダンブルのダイナミックレンジを表現してるのかなと思ってます。

DiezelとかDual Rectifierのような強烈な重低音ではなく、あくまでささやかな重低音の底上げという感じですね。

 

Middleは凡そ1kHzを中心になだらかにブーストorカットするため、トーンはそんなに変わりませんが、その代わり音量がかなり変わります(笑

つまり上げれば音が太くなって大きくなり、下げればその逆という感じです。

因みにMiddleをカットしてBass、Treble、PresenseをMAXにしても、歪み方そのものがきめ細かくはないので、ドンシャリメタルなんかは無理ですね(笑

それに音量が下がってスカスカになるのであまり下げたくないというのが感想です(^^;;

 

Trebleは大体4kHz辺りの絶妙な帯域を弄ります。

明るさでも無く、エッジの立ち具合でも無い、正に「トレブル」ですね(笑

Presenseと相互作用し、効き方も比較的良いので、上げ目にしてジャキジャキクランチや、下げ目でミドルこんもりなオーバードライブなど、多彩な音作りが可能となってます。

 

Presenseはマスターセクションでの高域調整で、大体8kHz、倍音調整などのセクションですかね。

12時を基本で、上げると音が明瞭になって固くなり、下げればこんもりで柔らかくなると思えばわかりやすいかもです(適当

 

トグルスイッチは下記の写真のような効き方をします。

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以下、個人的な感想を書いていきます(^^)

 

まずMode A / Bは、Aはミドル強目、Bはフラット寄りでAより音量が下がり、やや歪の粒がきめ細かくはなる印象です。

説明書にある「BはAのブライトバージョン」というのは首を傾げますね(笑

また、後述のBright I / II / IIIとも綿密に相互作用し、かなり複雑な構成みたいです。

 

Bright Iは同社のTwinkleland Ampをモチーフにした音で、一番音量・音圧があります。

基本的なダンブルの音を狙うならMode AとBright Iですね。

Mode BとBright Iでまた絶妙に違うダンブルも再現します。

で、どんな感じかというと、兎に角音が太いです(爆

ソリッドステートのJC-40に繋いでの実験ですが、チューブアンプの様に詰まった感じの音が前に出てきます。

本当に音が前に出てくる感じで、単音でも迫力がありますね^ ^

ピッキングニュアンスも抜群で、強弱がくっきりと表現出来ます。

トーンの傾向はオールド、ヴィンテージの部類に属し、帯域範囲の広いミドルレンジ(500〜1kHz超)が多めに盛り上がってる印象です。

但し他のミドルレンジが豊富なエフェクターやアンプとは違い籠る雰囲気は全くなく、音が常に前に出るので、逆に言うと自分のミスピッキングなども明瞭に晒されます(笑

BognerやSuhr Riotみたいな、絶妙にミドルの帯域をチューニングされた部類とは明らかに違い無骨な印象ですね。

その無骨さがオールドアンプらしさに繋がってるという感じです。

また個人的にはSuhr Eclipseに何と無く近いな、という印象も受けました。

「加工されてる感」はEclipseの方が顕著で、それ以外のトーンの方向性、ゲインの可変幅などは似てますね。

Eclipseの方が歪がきめ細かくモダンな音で、RODはヴィンテージチューブアンプのような味わいのある音です。

どちらもクランチ〜リードまで熟せますが、RODの方がレンジが広くナチュラルですね。

 

Bright IIはMode A / Bで顕著に変わります。

端的に言えば、Aだとハイが削れてハイミッドが持ち上がり、MarshallやFenderの音を表現した音になります。

これはダンブルのアンプタイプの傾向を事細かに表現するための一環として、初期のFenderモディファイ型や、後期のEL34管を使用したバージョンを再現する形となってます。

Bに関しては、、、はっきり言って全く使えません(爆

Bにすると音が篭り、音量が使用出来ないレベルまで下がるので最早故障かと思うくらいです(笑

これに関しては、海外の正規代理店のレビュー動画とかでもネタにされてるので(笑)仕様です。

多分ハムバッカーで試したので、シングルコイルだと多少は補正されるんでしょうが、そんな変わらない気もします(笑

 

Bright IIIも同様で、こちらもA / Bで変わるのですが、こちらに関してはBright IIのまんま真逆の反応をします(爆

つまりAで超篭り、BだとBright II + Mode Aよりややブライトになったという感じです。

なんか説明書だと、

「"Bright II + Mode A"より"Bright III + Mode A"の方がより明るいサウンドになってるのが分かるっしょ(^^)」

的な事が書かれてますが全然違います(笑

"Bright II + Mode B"と"Bright III + Mode A"のセッティングは正直無いものと思った方が精神的に楽ですね笑

因みに"Bright III + Mode B"だと"Bright II + Mode A"より歪がきめ細かくなって若干ハイが出てる音になります。

 

Gain Boostは他のトグルスイッチとは違い、単純にゲインの増減をします。

ゲイン量はつまみでも幅広く設定出来ますが、こちらは最小値と最大値を若干シフトさせる感じで、より数々のモノホンの歪量の再現が出来るようになってます。

 

Mid Boostは緩やかにミドルレンジと歪量、音量を増加させます。

まあ前段にTSを繋いだような感じとも言えますが、TSよりはトランスペアレント系を繋いだような印象ですね。

顕著にトーンを変えるものではなく、リードとバッキングを切り替える的な役割ですかね。

 

さて、全体的な印象としてはRiotやEclipseに近く、より音圧がありナチュラルで、俺的にはこちらの方が好みですね(๑>◡<๑)

ただし使えないモードもあるので完璧ではないです(笑

まあBogner Ecstasyシリーズに似てるけど、それも含めて一度決めた設定は変えることもないから支障はありませんがねd('∀'*)

Bright IにおけるMode A / Bでは何方も使い勝手が良く、ミドルが太くて荒削りのAか、歪がきめ細かくてフラットなBと、使い分けることも出来ます٩(ˊᗜˋ*)و

 

極めてアンプライク、特にダンブルの特性に極めて近いので、エフェクターとしてはクオリティの高いものに仕上がってますが、ハイエンドなダンブルクローンは如何せん値段が張るので

あまりオススメ出来ないのが玉に瑕(笑

見つかったら試奏してみるのがいいですねY(><。)Y

 

以下、追加で巷で話題沸騰のダンブル系ペダルを貼っておきます。

(俺的にはGS124が気になるかなw

サウンドハウス